久々の帰国時に、こういう素敵なイベントが重なるのは友人達に合う機会をもたらしてくれるのでなんとも嬉しいものである。
毎回送って頂いている招待券を見てみると丁度東京にいる間にオープニング・レセプションが行われると言うことで、妻ともども仲良くしてもらっているアート関係の友人に連絡を取って、レセプションで落ち合ってその後久々の夕食にでもと約束を取り付ける。
急な熊本行きが入った為に、押し出されるように日付を変えられた妻の希望のディズニーシーの為に、一日歩きっぱなしで棒の様になった足を引きずりながら到着する六本木ヒルズ。せっかくだからと買い込んだお土産のディズニーのビニール袋をやや恥ずかしげにクロークに預け、「良くぞこれほど集めたな・・・」という数のウォーホル作品を駆け足で眺めていく。
思い起こせば建築を始めて一年ちょっとで行った学校の課題のテーマが、「好きなアーティストの為の美術館を設計せよ」ということで、アートのことも建築のこともまったくわかっていなかった二十歳そこそこの時代に、たっぷり悩んで選んだのがこのアンディ・ウォーホルだったのを思い出す。
バスキアを選んだ親友と、若いなりにやれやこれやと本を読んで、建築を通して様々な世界を知ることが出来る喜びを感じ始めていた青春時代を思い出しながら、その設計した美術館での展示作品とした選んだ作品達の視界に捉えながら早足でレセプション会場へと向かうことにする。
毎年新年会にご招待してくださるアート業界の友人と、ギャラリストの友人も駆けつけてくれ、「近場で・・・」ということで、六本木ヒルズの中に新しく入ったというイタリアンで乾杯し、たまたま電話をくれた高校時代の友人も合流してくれて、やっと久々の帰国で、リラックスして東京での楽しい夕食を楽しむことができた。
「会期中にぜひもう一度、今度はゆっくりと」と招待券をくれる友人だが、「あいにく自分は明日から山陰への巡礼の旅に出てしまうので・・・」ということで、その高校の友人にチケットを渡していかにも東京らしく、せまった終電に乗り込む為に地下鉄の階段を駆け下りることにする。
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