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2013年4月4日木曜日

清明節

清明節と書いてQingming jieと呼ぶ中国の春のお休み。

日本風に読めば清明(せいめい)と読み、24節気の一つであり、春分と穀雨に挟まれた季節の変わり目ということである。

太陽の動きに合わせた季節の移り変わりにより沿った形で進行する旧暦を24分割して季節を表すだけあって、現行の太陽暦に慣れた身体にはやはり旧暦の方が季節の移り変わり合っていて良いのでは?と思わずにいられない。

清明。季節的には万物がすがすがしく明るく美しいころという。

安部晴明もその名前を「清浄」を現す「清明」に改名を願い出たということから、如何に一年のこの季節が人々にとって、「希望」や「暖かさ」を意味していたかがよく分かる。

そんな清明節。中国では祖先の墓を参り、掃除をするということもあり、「掃墓節」と呼ばれている。これは中国語の教科書でもよく出てくる話で、春もうららかになり、お墓の掃除ついでに草原を散歩するという意味もこめて「踏青節」ともいう。

それら全てが納得してしまうくらい、年明けから続いた激しい大気汚染が嘘のように、晴れ渡り、眩いばかりの青空が目の前に広がる。

大地から溢れ出すかのようなエネルギーを少しでも身体に取り込むためにと、妻と一緒に久々にマスクをせずに街に出る。

2013年1月1日火曜日

新年

中華新年という西洋カレンダーとは違った新年を持つ国に住んでいると、

「日本の新年はいつなんだ?」

という質問に良く出くわす。

「昔は中国と同じカレンダーを使っていたが、近代化を目的に100年近く前に西洋と同じカレンダーへと移行したが、まだまだ昔の風習も残っているので、ところどころで中国暦と同じ節句などがあるんだ。」

と説明するが、詳しくは改暦ノ布告(太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ頒行ス)によって西洋に合わせる形で明治5年(1872年)に天保暦(太陰太陽暦)からグレゴリオ暦(太陽暦)への移行が行われという。

しかし現代のコスモポリスである北京に暮らす太陽暦の国の人々にとってはやはり1月1日が新年であり、クリスマスを家族で過ごして、新年は恋人か友人と過ごすのが普通なので、どうしても年末年始にかけて国で新年を過ごす人が街から去っていき、オフィスの中もなんとなくがらんとした雰囲気に包まれる。

外国人を抱える大抵の企業ではそんな事情をうけて、30日から3日までを休みとするが、どちらにせよ多くの外国人はクリスマス前後から既に国に戻ってしまう人が多く、オフィスに残るのは中国人スタッフが大半という飛車角落ちの様な状態での営業となる年末年始。

一ヵ月後には1週間ほどの中華新年がやってくるので、なんだか気持ち的にはまだ余裕を感じて過ごすつかの間の新年休日。

そんな訳で新年が二つあるのは嬉しいのだが、やはり日本のしんしんとした新年を過ごさないと、なんだか新しい年になったという気持ちの引き締まり方が感じられないのはしょうがないかと諦める。


2012年9月23日日曜日

「天地明察 上・下」 冲方丁 ★★★



「暦は約束。明日も生きているという約束。明日もこの世はあるという約束。」
あまりにも当たり前すぎて、誰もが疑問に思うことすら忘れてしまう時間の流れ。今日が終われば、当たり前のように明日がやってくる。この世を営む超前提のルール。

「今日何日だっけ?」
何気ない会話だが、よくよく考えるとこの会話がなされるようになるまでには、恐ろしいほどの努力と常人からかけ離れた人類の英知が結晶が重なる膨大な時間が費やされたということを思わされる。

ホームボタンを押せば、デジタルの時間が当たり前のように毎秒を刻む。何もかもが生まれる前からあった当たり前の前提の様に感じるが、その前提を人類が理解できる形に翻訳する為に費やされた果てしない苦労を想像する。

「記憶力が本当に優れている者は、忘れる能力にも優れている。」
何かを生み出す為には、多くのものを吸収すると共に、自分なりの理解に沿いながら頭の中を整理して、新たなる体系を作っていくこと。忘れることは整理すること。

「一生が終わる前に今生きているこの心が死に絶える。」
退屈でない勝負を望んだ男と、その言葉を発することができた時代と努力。

「頼みなしたよ」 「頼まれました」
人生の長さと自分の役割、そして社会の為のなすべき目的をはっきり理解し、しっかりと次世代にバトンを渡すことのできるシニア層。

「なぜ凶作になると飢餓となって人は飢える?」
現象を見るのではなく、根源を探る問い。

「会津に飢人なし」
疑問する才能に溢れ、戦国から泰平へと世が移り変わる上での思想の変転を体現するように自らも役割を変えてった為政者たち。

「勝ってなお負けてなお残心の姿勢を残す」
一体どこまでが自分の果たすべき勝負なのか?そのフレームを見据えた振る舞いこそが一人の男の品位となって現れる。

第31回吉川英治文学新人賞受賞・第7回本屋大賞受賞が頷ける良作。次回の帰国で向かうべき先は会津以外に無いなと心に秘める。

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第31回吉川英治文学新人賞受賞
第7回本屋大賞受賞
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