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2013年7月16日火曜日

セラミックパークMINO 磯崎新 2002 ★★



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所在地  岐阜県多治見市東町
設計  磯崎新
竣工   2002
機能   美術館
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永保寺で夢窓疎石の世界を堪能した後に、せっかく多治見まで来たのでということで、足を伸ばすことにしたこの美術館。

駐車場に「休館日ですが建物は開放しています」という張り紙がしてあるので、車で待つという両親を残し、妻を連れ立って長いアプローチの廊下へ足を運ぶ。

地元の有力産業である陶器を前面に打ち出す複合施設だけあって、アプローチの長い長い廊下の低い天井には色とりどりの陶器が埋め込まれ、なんだか楽しげな雰囲気にさせてくれる。

このアプローチ廊下。随分高い場所に位置していることもあるのだろうが、とても気持ちのいい風が流れていく。恐らく部分部分に冷房の助けも借りているのだろけど、この長さが気にならないくらい自分達の立てる音の反響とともに、吹き抜ける風を楽しみながら建物へと足を運ぶ。

長く閉じられたアプローチを抜けると、恵まれた周辺環境を存分に見せ付けるかのような開けたプラザ空間。L字に折れ曲がって美術館に入っていくのと、大きく開けたプラザを抜けて向かいの施設まで足を伸ばすのも可能なとても自由度の高い広場となっている。

右を向けばこの建物の外装を決定付けている陶器によるルーバーがどのように作られているのかあたかも展示のように見えるようになっている。詳細を写真に納め、手触りを確認して建物内部へ。

展示空間は休館ということで入れないが、他の公共部分は自由に歩いてみることが出来、そのような訪問者が多いのか、警備員の人も怪訝な顔はせずにゆっくりと見学することが可能。というより、人がいない分返ってゆっくりとそして贅沢に建物が体験できる。

階段を降りて中庭に出ると、谷になっている地形に沿うようにして建てられた配置計画を最大利用するように設けられた壇上の水面と滝。流れ落ちる面にも凹凸がつけられて、心地よい具合に水しぶきとはじける音を作り出す。

水の流れに誘われるようにして建物下部にもぐりこむと、建物を越えた側で今度は動きを失い静寂な水面と対峙する。極力柱を排除することで、両サイドの水面で冷やされた空気がこの空間を通り抜け、木陰に佇むような心地よい空気が流れる。

待たせている両親のことも気になりだしたので、再度坂を上りアプローチレベルまで戻る途中に、セラミックのルーバーを再度じっくり観察し、またまた長いアプローチ廊下で音の反響を楽しみながら見学終了。





















徳林院(とくりんいん) 1482 ★

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所在地  岐阜県多治見市虎渓山町
山号 虎渓山
宗派  臨済宗南禅寺派
創建   1482
機能   寺社
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続芳院と同じく、こちらも永保寺の塔頭の一つである徳林院(とくりんいん)。

何気ない佇まいだがせっかくだからと入り口まで一人覗きに行くと、中に見えるのがなかなかの枯山水。これは見ずに帰るわけには行かないと、本堂に参拝し庭を観覧。

程の良い広さで、とても落ち着いた雰囲気で、枯山水が本当の水面に見えてくるような錯覚を感じられる空間。










続芳院(ぞくほういん) 1402 ★

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所在地  岐阜県多治見市虎渓山町
山号 虎渓山
宗派  臨済宗南禅寺派
創建   1402
機能   寺社
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永保寺の塔頭(たっちゅう)の一つである続芳院(ぞくほういん)。

塔頭とはいわば大きな寺の中にある寺院と言っていいもので、正確には禅寺において高僧の死後、師の徳を慕って弟子達によって建てられた小院であり、それが転じて隠居後に住んだ小院もまた塔頭と呼ぶらしい。

建築士の試験に○○寺塔頭・・・とか、○○寺方丈・・・とか出てくるので混乱するワードであるが、つまるところは寺内寺院ということらしい。

そんな訳で、永保寺の塔頭の一つである続芳院を帰りがてらちょっと覗いていくと、やはり禅寺らしく落ち着いた雰囲気の庭園が広がる。




永保寺(えいほうじ) 1313 夢窓疎石 ★★★★



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所在地  岐阜県多治見市虎渓山町
山号 虎渓山
宗派  臨済宗南禅寺派
創建   1313
開基 夢窓疎石(開創)
機能   寺社
文化財 開山堂(国宝),庭園(国指定名勝)
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重森三玲、小川治兵衛、中根金作、小堀遠州、石川丈山、雪舟。

そして夢窓疎石(むそうそせき)。

どなたもなんとも素晴らしい響きの名前ばかりだが、その中でも際立って魅惑的な言葉の並び。

現存で見られる庭園の最も古い部類に入る鎌倉後期から室町前期という疎石が活躍した時代を表すような、粗くそして素朴なその作風。禅僧であった彼の思想がその庭園にもよく表現され、それが時代を代表する名庭園として現代まで愛され続けたということであろう。

名庭園、名城、名湯、名刹に観光地を加えれば、妻も両親も満足間違いないだろうとして選んだ飛騨高山への温泉旅行。その旅程の最初の訪問地に選んだのが、岐阜と愛知との県境に位置する多治見市の虎渓山(こけいざん)を山号とする永保寺。

こんな機会でもなければ絶対に足を運ばないだろうと思われる陶器の町・多治見。何処にでもあるようなチェーン店の立ち並ぶ地方都市の風景から一本はいり山道を登り辿りついた虎渓山。地元では随分愛されている景勝地だというのが良く分かるような雰囲気で、車での乗り入れを禁止し、やや離れた場所の駐車場から徒歩でのアプローチ。

道沿いに現れるこれまたなかなかの庭を持つ寺群を覗き見しながら、永保寺の庭園についてざっくりと説明をするが、両親と妻には照りつける日差しのほうが気になる様子。そんなこんなでざっくりとしたイントロを終えるくらいで見えてくるのがうっそうとした森。明らかにここからは位の違う空気が流れていると分かるような雰囲気。その脇の急坂を足元を気にしながら降りていくと左に開ける境内の風景。

白砂の上を一筋の風が走り抜けていくようなさわやかな枯山水のアプローチ。本堂を参拝し振り向くと目の前に広がるのが、夢窓疎石作による永保寺庭園・無際橋。

観音堂を中心に広がる水面にかけられた無際橋の上では、小さな子供をつれた若いお母さんの姿が見える。地域に開放され、地域の人から愛されている様子が見て取れる。

「ここら辺で待っているから」という両親と妻を置いて、見事な色に育った鯉に餌を揚げる子供の脇を抜け、梵音巌を別の角度から見上げ、庭園の世界観を感じ取るために更に奥へと回遊していくと、耳に入ってくる川のせせらぎ。

その音に誘われるように進んでいくとぱっと開ける視界の先には、寺の脇を流れる土岐川の姿。心を洗われた気分で振り返ると、やや退屈し始めたかのようにぶらぶら歩く三人の姿。「最初からオーバーペースはいけないな・・・」と思いながら、やや早足で合流するために庭を戻ることにする。
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