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2016年2月10日水曜日

黒川温泉 ★★★


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日本百名湯
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長い一日の運転を終えて、やっと到着したのが宿泊地の黒川温泉。全国的にも知名度の高い有名温泉街であり、いつかそのお湯を体験してみたいと思っていた温泉の一つである。

田の原川と呼ばれる中心に流れる川の両側に旅館が立ち並び、その地理的条件のためにさらに建物を建てる敷地がないために、計24軒のみのこじんまりとした温泉街ができあがったという。古くから旅館組合がこの特徴を逆手にとり、統一的な街並みを守ることで黒川温泉全体として落ち着いた高級感のある雰囲気を作り出し、全国トップレベルのブランド力を得ていったという。

車一台がやっと通れるほどの細い道を降りていき宿に到着し、細い道でつながれる本館と新館とうつくりの宿を見てまわり、客で込み合う前に宿の中にいくつか用意されている温泉を楽しむことにする。

食事前に少し町を歩いてみると、インバウンドのお陰でではないが、街中にツアーの旗を振ったガイドの後について回る大勢の韓国人ツアー客が大挙しており、有名なシュークリーム屋さんにどっと押し寄せており、間一髪のところで先に買えたシュークリームをもってそそくさと逃げ出すことに。

銀座や秋葉原だけでなく、日本全国どこでもこうした大量のインバウンドのツアー客によって潤うのと同時に、こうした場所の雰囲気もまた少しづつ失われていくのだろうと、「これがグローバリゼーションのもたらしモノなのか・・・」と思いながら石段をあがってその場から離れることにする。




2015年12月29日火曜日

「里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く」 藻谷浩介 2013 ★★


藻谷浩介

報道ステーションなどでもコメンテーターとして登場する著者。全国の様々な自治体を歩き回り、その目で見たこの国の現状と地方格差。そしてそこから見えてくる今後の可能性。その著者によるこの本によって「里山資本主義」という言葉がかなり浸透し、グローバルを呑み込んでいくマッチョな資本主義に対して、日本の風景を作ってきたこの国ならではの経済のあり方、資源と自然との関わり方にもう一度目をむけ、現代のグローバリゼーションを否定するのではなく、その良さを活かしながら都市への一極集中から里山に寄り添うようにして成り立つ新しい経済活動のあり方を、様々な地方での実践を紹介しながら描いていく。

都会で朝早くから満員電車に揺られ、会社についたら様々な人間関係や厳しい市場競争からのストレスを抱えながら歯を食いしばりながら働き、自分の為の自由な時間などすべて犠牲にして夜遅く帰宅するのはただただ睡眠をむさぼり、明日の朝にまた同じ一日を繰り返すための体力を回復するため。

そんな風に必死に生きているのにも関わらず、決して豊かな暮らしになっているかといったらそうではない。それに引き換え、田舎では大家族で暮らし、時間に追われることなくゆったりとした時間の中で、多くのものを共有しながら、家族で過ごす時間を持つ余裕がある。

どちらか豊かであるのだろうか?と、都会であくせく生きる人々なら一度は考えた疑問であろう。今は我慢し、キャリアアップや能力を上げて将来への投資と思えるのならまだしも、明らかに大きな経済構造の一部として取り込まれ、ただただ労働力を提供し多くのものを吸い取られてしまっているこの感じ。

そのそのどうしようもない労感に対して別の道筋を描き出そうとする意欲作であるといえる。社会の構造変化のためにさまざまな場所で見えるようになってきた歪。あるところでは「格差」として、あるところでは「限界集落」として。

そんな風に、日本が世界経済の中で今後どのようなスタンスで立ち向かっていくのか、都市と地方、そして田舎ではどのような経済構造を再構築し、どのような生活のあり方を想定して人々が毎日を暮らしていくのか。そんな国としての大きなグランドプランを変革しなければいけない必要性に迫られている現代。盲目的に世界から押し寄せる波に飲まれて、海外からの輸入した労働の在り方を踏襲し、搾取され続け、疲弊した生き方を続けるのではなく、日本だからこそ可能な、そして以前には存在していたものを新しい形に蘇らせることで豊かな生き方を目指せるのではないかと声をあげる。

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経済成長には、金太郎飴の様にどこもかしこも画一的である方が効率的だったのであり、地域ごとの個性は不要だったのである。21世紀、ある程度の経済成長を果たし、ものが溢れる豊かな時代になって、全国どこに行っても同じような表情になってしまった日本の街を見て、違和感を覚え始めたのである
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というように、地方のどこの街に行っても同じものが手に入り、同じ風景の中を走るファスト風土が蔓延するなか、「効率」一辺倒ではない、価値観もあるのではという思いがあちこちからわきあがってきている。

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マネー資本主義に染まりきってしまった人の中には、自分の存在価値は稼いだ金銭の額で決まると思い込んでいる人がいる。それどころか、他人の価値までもを、その人の稼ぎで判断し始めたりする。違う、お金は他の何かを買うための手段であって、持ち手の価値を計る物差しではない
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誰もが紹介された例のように、創造的な価値の転換をできる訳もないが、それでもどうにかして今までの社会の常識や在り方を根本的に変革し、硬直した社会の利権構造、変化を望まない一部の既得権益にとどまろうとする人々を押しのけて、未来の日本にとって、本当に相応しい社会と生活の在り方を考えていかなければいけない。その為には多くの人が一時的な痛みを伴うが、それは将来のために必要な治療であるのだと理解しなければいけない。そんな切実なメッセージが聞こえてきそうな一冊である。


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■目次  
はじめに─「里山資本主義」のススメ/3
/「経済一〇〇年の常識」を破る
/発想の原点は「マネー資本主義」
/「弱ってしまった国」がマネーの餌食になった
/「マッチョな経済」からの解放
/世の中の先端は、もはや田舎の方が走っている

第一章 世界経済の最先端、中国山地─原価ゼロ円からの経済再生、地域復活
/二一世紀の“エネルギー革命”は山里から始まる
/石油に代わる燃料がある
/エネルギーを外から買うとグローバル化の影響は免れない
/一九六〇年代まで、エネルギーはみんな山から来ていた
/山を中心に再びお金が回り、雇用と所得が生まれた
/二一世紀の新経済アイテム「エコストーブ」
/「里山を食い物にする」
/何もないとは、何でもやれる可能性があるということ
/過疎を逆手にとる
/「豊かな暮らし」をみせびらかす道具を手に入れた

第二章 二一世紀先進国はオーストリア─ユーロ危機と無縁だった国の秘密
/知られざる超優良国家
/林業が最先端の産業に生まれ変わっている
/里山資本主義を最新技術が支える
/合い言葉は「打倒! 化石燃料」
/独自技術は多くの雇用も生む
/林業は「持続可能な豊かさ」を守る術
/山に若者が殺到した
/林業の哲学は「利子で生活する」ということ
/里山資本主義は安全保障と地域経済の自立をもたらす
/極貧から奇跡の復活を果たした町
/エネルギー買い取り地域から自給地域へ転換する
/雇用と税収を増加させ、経済を住民の手に取り戻す
/ギュッシングモデルでつかむ「経済的安定」
/「開かれた地域主義」こそ里山資本主義だ
/鉄筋コンクリートから木造高層建築への移行が起きている
/ロンドン、イタリアでも進む、木造高層建築
/産業革命以来の革命が起きている
/日本でもCLT産業が国を動かし始めた

中間総括 「里山資本主義」の極意─マネーに依存しないサブシステム
/加工貿易立国モデルが、資源高によって逆ザヤ基調になってきている
/マネーに依存しないサブシステムを再構築しよう
/逆風が強かった中国山地
/地域振興三種の神器でも経済はまったく発展しなかった
/全国どこでも真似できる庄原モデル
/日本でも進む木材利用の技術革新
/オーストリアはエネルギーの地下資源から地上資源へのシフトを起こした
/二刀流を認めない極論の誤り
/「貨幣換算できない物々交換」の復権─マネー資本主義へのアンチテーゼ①
/規模の利益への抵抗─マネー資本主義へのアンチテーゼ②
/分業の原理への異議申し立て─マネー資本主義へのアンチテーゼ③
/里山資本主義は気楽に都会でできる
/あなたはお金では買えない

第三章 グローバル経済からの奴隷解放─費用と人手をかけた田舎の商売の成功
/過疎の島こそ二一世紀のフロンティアになっている
/大手電力会社から「島のジャム屋」さんへ
/自分も地域も利益をあげるジャム作り
/売れる秘密は「原料を高く買う」「人手をかける」
/島を目指す若者が増えている
/「ニューノーマル」が時代を変える
/五二%、一・五年、三九%の数字が語る事実
/田舎には田舎の発展の仕方がある!
/地域の赤字は「エネルギー」と「モノ」の購入代金
/真庭モデルが高知で始まる
/日本は「懐かしい未来」へ向かっている
/「シェア」の意味が無意識に変化した社会に気づけ
/「食料自給率三九%」の国に広がる「耕作放棄地」
/「毎日、牛乳の味が変わること」がブランドになっている
/「耕作放棄地」は希望の条件がすべて揃った理想的な環境
/耕作放棄地活用の肝は、楽しむことだ
/「市場で売らなければいけない」という幻想
/次々と収穫される市場“外”の「副産物」

第四章 “無縁社会”の克服─福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵
/「税と社会保障の一体改革頼み」への反旗
/「ハンデ」はマイナスではなく宝箱である
/「腐らせている野菜」こそ宝物だった
/「役立つ」「張り合い」が生き甲斐になる
/地域で豊かさを回す仕組み、地域通貨を作る
/地方でこそ作れる母子が暮らせる環境
/お年寄りもお母さんも子どもも輝く装置
/無縁社会の解決策、「お役立ち」のクロス
/里山暮らしの達人
/「手間返し」こそ里山の極意
/二一世紀の里山の知恵を福祉先進国が学んでいる

第五章 「マッチョな二〇世紀」から「しなやかな二一世紀」へ─課題先進国を救う里山モデル
/報道ディレクターとして見た日本の二〇年
/「都会の団地」と「里山」は相似形をしている
/「里山資本主義への違和感」こそ「つくられれた世論」
/次世代産業の最先端と里山資本主義の志向は「驚くほど一致」している
/里山資本主義が競争力をより強化する
/日本企業の強みはもともと「しなやかさ」と「きめ細かさ」
/スマートシティが目指す「コミュニティー復活」
/「都会のスマートシティ」と「地方の里山資本主義」が「車の両輪」になる

最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に決別を─日本の本当の危機・少子化への解決策
/繁栄するほど「日本経済衰退」への不安が心の奥底に溜まる
/マッチョな解決に走れば副作用が出る
/「日本経済衰退説」への冷静な疑念
/そう簡単には日本の経済的繁栄は終わらない
/ゼロ成長と衰退との混同─「日本経済ダメダメ論」の誤り①
/絶対数を見ていない「国際競争力低下」論者─「日本経済ダメダメ論」の誤り②
/「近経のマル経化」を象徴する「デフレ脱却」論─「日本経済ダメダメ論」の誤り③
/真の構造改革は「賃上げできるビジネスモデルを確立する」こと
/不安・不満・不信を乗り換え未来を生む「里山資本主義」
/天災は「マネー資本主義」を機能停止させる
/インフレになれば政府はさらなる借金の雪だるま状態となる
/「マネー資本主義」が生んだ「刹那的行動」蔓延の病理
/里山資本主義は保険。安心を買う別原理である
/刹那的な繁栄の希求と心の奥底の不安が生んだ著しい少子化
/里山資本主義こそ、少子化を食い止める解決策
/「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている
/里山資本主義は「健康寿命」を延ばし、明るい高齢化社会を生み出す
/里山資本主義は「金銭換算できない価値」を生み、明るい高齢化社会を生み出す

おわりに─里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、二〇六〇年の日本
/二〇六〇年の明るい未来
/国債残高も目に見えて減らしていくことが可能になる
/未来は、もう、里山の麓から始まっている

あとがき
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2014年3月7日金曜日

「人に強くなる極意」 佐藤優 2013 ★★

30代も中ごろになれば、誰でも毎日相当に気を遣って生きることになる。そんな中でも建築家なんていう様々な人の狭間に立ち調整をしなければいけない職業で、しかも常識が常識でない国で、不条理に思えるような仕事の進め方をしている事務所ではその気遣いは尚更となる。

各チームで担当部分を行っているスタッフの意見を聞きながらも様々な可能性を検討し決定しながら、パートナーの意向を踏まえてプロジェクトを発展させていく。幾つも並行するプロジェクトの為に、コンセプトから現場まで様々な建築の苦しい場面をすべて抱え込んで日常を過ごす。

そんな中でも家に帰れば、仕事とは関係ない家庭の関係性をしっかりと保たなければいけないのが現代人。

一日とも休まることなく、ひたすらに日常を送っていく。そりゃ胃も悲鳴を上げて、ストレスから下血もするよと苦しんでいる時に、ふと本屋で目に止まったこのタイトル。

「これはひょっとして現在の状況に助けになるようなヒントが書かれている?」

と神にもすがるような気持ちで購入。久々にブックオフ以外で購入する新書。さっさと読んでみるが、がっかりして本を閉じる事になる。そういうことではなく、もっと本質的に、そして実践的な事がかかれているかとハードルを上げすぎていたようである。

もっと直接に、「あなたが大切だと思ったり、完璧にこなそうと思ったり、それをやらなければ他の誰かにやられてしまうかと思ってストレスを感じている殆どのことは、あなたが思っているよりも大したことはないもんです。それがうまくいかなくても、世の中誰も死んだりしません。だからある程度まで自分を追い込んだ後には、「はい、ここまで」と線を仕切り、近眼的な時間の過ごし方をするのを止めましょう」なんてことが書かれてあるのかと期待していたがそうではない。

内容を見ていくと、
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近未来、日本が大きな変化に巻き込まれることを想定
二つの異なったベクトル
1 グローバリゼーションの本格化 ヒト、モノ、カネが国境を越えて行き来するようになる 弱肉強食の新自由主義と相性がいい
中国やインドの労働者やエンジニアとの競争が激化する
伝統的な終身雇用制度を維持していては、日本の資本主義が生き残っていけない
特殊な技能を持つ人を除いて、日本人の賃金は低下していく
2 国家機能の強化 領土
正社員として働く事は一層難しくなる
状況に対応できる人間力を強化する
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この部分の前提に対してはまさにその通りだと賛同できる。世の中は日本人の様に最終的に優しい人間ばかりではなく、少しでも利益を吸い上げ、それを独占し、他人を蹴落とそうとするような獣のような輩と戦っていかなければいけない時代が既に到来しているという事実。

相当に大きな企業でなければ、年齢と給与に見合った職業的能力を身につけていって無い人間はあっというまに見捨てられてしまい、身内の枠から外れて荒野に放り出される。日本で若者の餓死者が出たり、治安が極端に悪くなったりする地域が現れるのもそう遠くは無いだろう。

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第一章 怒らない
/よい物語で人生を疑似体験する
書物、特に小説を読むこと。あるいは映画でもいい。
要はそれらを通して、さんざまな人生を代理経験する。
選ぶのは人間の喜怒哀楽を描いた作品。

/かつてないほどイライラが満ちている世の中
世知辛い国際社会
同じ労力でも、明らかに一昔前より実入りは少なくなっています。一生懸命働いているのにいつもカツカツ。
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要は自分の中に多様性を持った考え方、捉え方、人間関係の構築の仕方を取り込んで、様々な想定外の場面に対応できるような弾力性のある人間になるということ。相手の事を慮る想像力、知性に欠けているからこそすぐにヒステリーを起こしたり、自分の感情をコントロールできなくなってしまう。これも周囲を思い起こすとかなり当てはまる人の顔が思い浮かぶ。

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第二章 びびらない
/自分は何に対してびびっているのかを知る
会社に対してびびっている若い人
上司や会社の評価

/日本全体が大きな一つのムラ社会に
「同調圧力」ムラ社会
フェイスブックという表の世界では「いいね」を連発する紳士的な人物が、2ちゃんねるという裏の世界では他人を攻撃し悪態をつく人物に豹変する。二重性

/世の中はびびらせることで成り立っている
消費者を不安にさせることで商品を買わせる
手っ取り早いのが 不安を解消する為に商品を買わせる
不安になったりびびったりすると何が一番いけないか。冷静な判断が出来なくなってしまうのが一番良くない。

/状況を類推できれば恐怖心は消える
代理経験の重要さ
人から話を聞く
本や映画でもいい
分類とか類比 アナロジー

/自分の力を見極めることが先決
自分の力を知っておく必要
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この会社で生きていかなければいけないから、その為に出世の為の評価に傷がついたら困る。と思っているから上司にびびらなければいけない。そんなことよりも、この会社と馬が合わなくても、自分自身に職業人として十分に能力を高めていけば、他の会社、ひいて言えば、世界中どこでも自分を必要として、もっと評価してくれる場所があるはずである。つまりは、盲目的に上司にびびる様な時間があれば、自分の人生の進み方を明確にし、その為に今はどのような職業的能力を伸ばす時期なのかを把握していれば、びびることなく、それが成長に繋がる忠告なのか、それともただの怒りの表現なのかを理解し対処の仕方が分かりやすくなる。

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第三章 飾らない
/日本人に息づく“飾る”文化
きれいで美しいものに魅かれる
日本の文化は飾る文化
九鬼周造「いきの構造」
「いきとは全部言わずに一つ手前で止める事」
全部説明したら野暮になる

/「自分を大きくみせたい」という意識が利用される
自分を大きく見せたいというのは本能に近い。
「他人から評価されたい」「優越欲」

/『吾輩は猫である』に見る近代社会の「飾り」
競争社会が飾る事を促す
社会がフラット化
身分を越えて、自分を飾り立てる事はできません。江戸時代
福沢諭吉
身分に関係なく学問を修めたものが上にたって国や社会を引っ張っていく。
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一時的なプライドの為に、成長のチャンスを逃してしまう。それほど無駄な事はない。それよりも、自分が進む道を把握し、今の時点の自分の能力を把握し、自分が求めるプロフェッショナルにはどの様な能力が必要かを把握し、自分の立ち位置とその先に伸びる距離感を理解する。

その距離感を埋めるためにはどんな方法が一番効率的か。どんな人と付き合い、教えを乞い、どんな書物を読み、どんな経験をするのか。それを考えて時間を過ごすこと。

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第五章 断らない
/一ヶ月で原稿用紙1000枚書く力
とにかく忙しい。 ビジネスパーソン
会社はより少ない人員で、より高いパフォーマンスをあげるよう要求する。
「断らない力」
自分に負荷をかける
負荷をかけるほど鍛えられ思いがけないほど伸びる。

/上手に手を抜く、無駄を省く僕の方法
ポイントを掴む
求められているものが分かれば、無駄を省く事ができる
余計な事に時間をかけない

/明日できることは今日やらない
明日できる事は今日やら無い
危急の仕事とそうでない仕事を仕分ける事

/自分の世界に逃げ込まない
純粋培養的な「脆弱さ」が生まれる

/絶対に断らなければいけないこともある
自分の存在意義(リーゾンデートル」に直接関わる部分
児童ポルノ ドラッグ
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自分が思う限界は、実はそれほどきついものではなく、少し能力が高まれば意外と簡単にこなせるものであることもある。体調を崩すことなくという条件付で、できるだけ自分のハードルを勝手に設定することなく、特に若いうちはできるだけ自分を追い詰める。できない事が出来るようになることの一つの収穫は、できるようになった後に見える風景が変わっていること。そしてその時点からまた新たにできない事、つまりは学ぶ事が見えてきている事。同じ場所でぐるぐる回っているより、少しでも前に進み続けることが大切だろう。

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第六章 お金に振り回されない
/いくらあっても満足が得られないのがお金の本質
「限界効用避滅の法則」が当てはまらない
「満たされた」という感覚
欲望に際限が無い

/お金とは「人と人との関係」を具現化したもの
マルクスの「資本論」
お金は商品の交換から生じます
生活の基本にかかるお金
家族を養うお金
資本の論理は賃金を削る方向に傾きがち

/資本主義がそのエゴをむき出しにしてくる
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基本的にお金だけでなく、食欲、性欲などの人の欲というものは、すべて「限界効用避滅の法則」が当てはまらないのではないだろうか?ネットで様々な性的趣向が満足できる可能性が現れた現代だからこそ、本来は隠されていた人の欲望が解放されてしまい、際限の無い欲望の追求が行われているような気がする現代社会。

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第七章 あきらめない
/夢や目標をただの「執着」と区別する
「何に対して、どうあきらめないで頑張るのか」
適正
/目標は「終わり」がイメージできるものに

第八章 先送りしない
/できる人は「仕事の遠近感」を持っている
/人間は決断することを恐れている
/単なる“労働力”にならないために
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結局、自分に付加価値をつけていくことがびびらないことへの近道ということであろう。

地震にびびり、津波にびびった日本人。それを克服するには、その発生メカニズムと知り、発生した時の対処法を知り、どう行動するべきかを知る事。見えないものをできるだけ見えるものに変えていくこと。基本的にはそうして人は成長し、少しずつ恐怖や恐れを克服していく生き物なのだと理解しつつ、結局これといったヒントが無い今の自分のストレス対策を改めて考える事にする。


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■目次  
まえがき

第一章 怒らない
突然キレる人に理屈はない
怒りでフリーズさせることが必要な場面もある
よく怒鳴る上司の本当の狙い
鈴木宗男さんが役人に怒った本当の理由
本当に怖いのは“怒鳴らない人”
平気で嘘をつく人には大声で怒鳴る
事務作業のイージーミスほど致命的
立場が弱い人間を怒ってはいけない
自分の中の怒りの出所をはっきりさせる
よい物語で人生を疑似体験する
かつてないほどイライラが満ちている世の中
怒りは溜めずに昇華させてしまう
客観的なアドバイスをくれる人を身近に
512日間の勾留中、本当に頭にきた瞬間
【「怒らない」を考えるための本】

第二章 びびらない
外交の基本は相手をびびらせること
自分は何に対してびびっているのかを知る
日本全体が大きな一つのムラ社会に
人間はよくわからないもの、不可解なものに対してびびる
世の中はびびらせることで成り立っている
状況を類推できれば恐怖心は消える
時にはびびって逃げるべき場面もある
自分の力を見極めることが先決
日本人が本当にびびらなければならない相手とは
【「びびらない」を考えるための本】

第三章 飾らない
日本人に息づく“飾る”文化
相手との“自然な距離感”こそが重要
「自分を大きくみせたい」という意識が利用される
『吾輩は猫である』に見る近代社会の「飾り」
職場のハッタリは命とり
酒が飾りの下にある本当の姿を明らかにする
気難しいロシアの要人に認められたわけ
シンプルさを追求すると仕事も人間関係も楽になる
自分の“根っこ”はどこにあるか
【「飾らない」を考えるための本】

第四章 侮らない
一番得意な分野にこそ落とし穴がある
日常の些細な「侮り」で大きなツケを払うことも
自分の中の「侮り」に気づくには
悲劇的結末を招いた日本軍司令部の驕りと侮り
外務省は侮り人間の巣窟
組織の論理に染まらない
突然の「スローガン」には要注意
仕事に“メンテナンス”の意識を持つ
今こそ「畏れ」の気持ちをとり戻す
【「侮らない」を考えるための本】

第五章 断らない
一ヶ月で原稿用紙1000枚書く力
上手に手を抜く、無駄を省く僕の方法
明日できることは今日やらない
人間関係も「断らない力」で広げることができる
他人との差異を楽しむ
自分の世界に逃げ込まない
絶対に断らなければいけないこともある
リスクをどれだけ抱え込めるかで人生は変わってくる
【「断らない」を考えるための本】

第六章 お金に振り回されない
僕が講演を引き受けないわけ
いくらあっても満足が得られないのがお金の本質
お金とは「人と人との関係」を具現化したもの
お金が紙切れであることに気づく瞬間
巨額になるほどリアリティがなくなる
資本主義がそのエゴをむき出しにしてくる
自分の労働をいかに高く売るか
お金を受けとることで主従関係ができあがる
株もFXも投資ではなく投機
借金の仕方ひとつで人生を棒に振る
究極の個人情報である「信用情報」の恐ろしさ
【「お金に振り回されない」を考えるための本】

第七章 あきらめない
夢や目標をただの「執着」と区別する
出世を目標にして働くべきか
“ハマっている”のか“ハメられているのか”
目標は「終わり」がイメージできるものに
自分をマネジメントできるのは自分しかいない
過大な立身出世は近代以降の概念
検察との戦いで最後まであきらめなかった理由
【「あきらめない」を考えるための本】

第八章 先送りしない
仕事を先回りしてやりすぎるのは危険
できる人は「仕事の遠近感」を持っている
「時間割引率」で貯金の額がわかる
人間は決断することを恐れている
日本人から合理性が失われつつある
単なる“労働力”にならないために
『巨人の星』が好きな上司には要注意
誰にでも不祥事を起こす可能性はある
思考の硬さを意識的に柔らかくする
【「先送りしない」を考えるための本】
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2013年2月25日月曜日

他の場所でも

国土の中で養われてきた自然と建築との関わりをダイレクトに身体に感じるために、寺社仏閣などを回るのがかなり有効的だと思っているが、それと同じくらいに有効なのが時の権力者達の作り出した建築。

その際たるものが古の都・京都に鎮座する御所を筆頭とする天皇家一族に関連した建築郡。ブルーノ・タウトを驚愕させた桂離宮をこの中華新年に訪れたイタリア人スタッフは、「モダニズムよりも遥かにモダニズムだ」と、未だに興奮冷めやらない様子。

それだけに留まらず、日本の様に起伏に飛んだ地形の国で、戦乱の世を勝ち抜くために開発された城郭建築郡。日本のあちこちに散らばるこれらの城こそ日本独特の地形を読み解き、その地形を拡張させて建築化して、戦闘と防御に特化した建築様式を作り出していく過程で、まさにこと細かく地形を読み解き、場所の力を具現化されたものだったに違いない。

日本のあちこちで、戦略的意味だけでなく物流の拠点としても重要な意味を持つ特別な場所を押さえ、現代でいう都市計画の拠点となっていく城郭建築。山城から平城まで防御から領主の屋形、ひいては地域の拠点として役割を変遷していくなかで、寺社仏閣に劣らず地域の良質な場所をその建築場所に選定されたことは想像に難くない。

そう評価していくと、現代でも街の中心に城を構える都市は、かつて栄えた時から拠点を移すことなくそのまま土地の力を活用しながら現代まで発展を続けていることになる。つまりは昔の人々が感じた、そして見つけた土地の力を具現化して立てられた城の様に、力強い土地の力を受けつづけ現代を生きている都市ということになる。現代にとってつけたように、「開発」というかつての人にとっては価値を見出せなかった場所に、無理やり近代のシステムの最たるものである「鉄道」を敷き、価値を植え付け「作り出された」新しい都市とはその成り立ちにおいて確固たる差異があることになる。

そんな訳で百名城だけでなく、各地の名所となっている百景や、山登りのためにと100名山などの場所も含め、自らのGoogle Mapにマッピングしたのは既に6,7年前で、それらのアイコンも徐々に「既に訪れた」赤色へと多くが変わっていっている現在、さて次にマッピングすべきはどんな場所だろうと頭を巡らせる。

そして次にくるのは各地の風景の拠点ともなる「公園」空間。その土地土地に生まれ育った人ならば、遠足や遊びの中で当たり前の様に身体に取り込んでいるその風景は、その土地以外で育ち、移り住んできた人々にとってはなかなか入っていきにくいし、その場所が土地の中で持つ意味を捉えにくい。東京で言えば、大学あたりから移入してきた人々にとっても馴染みが深いものといえば、代々木公園、日比谷公園、井の頭公園程度で、生活レベルに合わせてそこに世田谷公園や砧公園、上野公園、芝公園、青山公園などが入ってくる程度で、水元公園や舎人公園などは何らかのきっかけでその地に住まない限りほとんど知られることのない存在であろう。

しかし城や寺社に負けず劣らず、アースダイバーではないが、川や池、森や丘が作り出し、近代以前の街づくりでも庭園や憩いの場として場所の心地よさを評価され整備された場所があり、近代になりより統計的かつ計画的に整備され、地域のコミュニティを形成する上で大きな意味を込められて作り出された特権的空間であったはずである。そう考えいけばいくほど、これは無視できない存在だということになり、東京中の有名公園をマッピングし、日本中に広げて「日本の都市公園100選」などもマッピング。

そうしてみるとやはりかなり知らないところが多いことに気がつかされる。グローバリゼーションで世界は狭くなったはずが、まだまだ深くなることが可能だということかと、今度は「にほんの里100選」などに手を伸ばし、まだまだ控える100選リストを頭に入れながら、これで次に行くべき場所の再選定が必要だと想いをめぐらせる。

2012年4月30日月曜日

グローカル

GWに開催されるアート・イベントの為に、東京より友人がやって来た。

この友人は北京に数年住んでいて、その後日本に戻ったがこちらと行ったり来たりの生活を送りながら、世界をピョンピョン軽やかに駆けていく、そんな人である。

家に着くなり、使わなくなったIphone3GSのシムロックを外してこちらの中国の携帯シムカードを指してある携帯でこちらの友人と夕飯の予定を入れながら、日本のIphoneと携帯を早速充電し、マックブックを立ち上げて明後日の中国国内の出張の為のメールを処理。

その合間に家のWifi設定をして、つなげている間に荷物をアンパックして着替えをして、早速北京に来る前にいたという京都のお土産をくれたりする。

徹底して無駄を嫌う性格なので、我々がやっとカスタマイゼーションした便利道具など当たり前のように完備しており、さっと取り出した中国財布には一卡通(中国の公共交通ICカード)も入っており、歩きやすいスニーカーに履き替え早速友人に頼まれているものを買出しに行くというのでついて行く。

ここの服は結構しゃれてるよ。
ここはミュージアム・ショップっぽく、よいデザインの雑貨がおいてるよ。
ここのシャツは色が可愛いよ。

などと、こちらがまったく疎い情報を与えてくれて妻は大喜び。

お腹すいたねと言うと、じゃああそのこ雲南料理はとつれてってもらった先は、一本路地を入ったところにあるとても雰囲気の良いレストラン。これも知らなかった。

ご飯を食べてる間にも、こちらの友人から携帯にメッセージが届き、明日の夜のディナーも一緒にとることに。そこに我々もジョインさせてもらうことにする。

そんな間も、
あそこの銀行はサービスはいいから、
あそこの銀行はクレジットカードつくれるよ、
あれはANAのポイントがつけれるからお得だよ、
などと多くのリサーチに裏打ちされたアドバイスをもらう。

「だって、みんなが損しないほうがいいじゃない」

と軽く言い放つ姿を見ると、世間で叫ばれるグローカルな人材というのはこういう人を指すのだと思う。対外の必要な情報というのは地球の歩き方といくつのブログと現地のフリーペーパーを調べれば入るけれど、それでもどうしてもアクセスできないローカルな情報にいかに辿り着くか。それにはドーンと飛び込んで、現地の友達を沢山作って、オープンな気持ちで現地に溶け込むこと。それができるかどうか。

どこに住むかでなくて、どう住まうかが重要なのだと再認識する連休の昼下がり。