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2015年11月27日金曜日

「虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜 」 宇田鋼之介 2012 ★★

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スタッフ
監督 宇田鋼之介
原作 川口雅幸
脚本 国井桂
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ユウタ:武井証 / 櫻井孝宏(大人)
さえ子:木村彩由実 / 能登麻美子(大人)
ケンゾー :新田海統 / 中井和哉(大人)
青天狗: 大塚周夫
蛍じい:石田太郎
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作品の中で、高畑勲 の「かぐや姫の物語」 の映像に似た、アニメーションでしか出来ないような絵が流れるような表現がされているのに気になって調べてみると、やはり作画にはCGは一切使用しなかったという。

CGの技術がここまで高度になり、使用するコンピューターの能力と投入する人員や時間によってそのクオリティが決まってしまうこの時代。その中で同じ土俵に立つことなく、独自の表現を模索する。どの世界でも同じように、様々な葛藤の末に新しい表現や価値が生まれてくるのだと改めて感心する。

それはさておき、ネットで公開された小説が人気となり、アニメ化、映画化となった背景もまた如何にも現代らしい作品である。

突然30年以上も前にタイム・トラベルして現代ではダムの底に沈んだ村でひと夏を過ごす少年の物語。まさに夏休みの大冒険という少年の永遠の憧れのファンタジーもの。長閑な風景の舞台となっているのは、埼玉県秩父市の二瀬ダム(秩父湖)ということらしい。

30年という時間と、美しかった自然を繋ぐ道具として重要な役割を演じるのがタイトルにもなっている「ホタル」。見終わった後に、今でもホタルの見える場所がどこなのかとついつい調べたくなる一作である。









2013年10月10日木曜日

「エピック」クリス・ウェッジ 2013 ★★★

北京への帰りの飛行機の中で見た一本。ディズニーのモンスター・シリーズを見て、流石にアニメ映画のネタも尽きてきたかと思っていたが、20世紀FOXはまだまだ新しい地平を切り開いているらしい。

とんでもない新しい未来を見せてくれた「アバター」の世界は、何万光年も遠くに行かなくてもすぐ足元にあったというアイデア。

ただ今のままでは見ることができず、必要なのはスケールを小さくすること。「借りぐらしのアリエッティ」、「ミクロ・キッズ」の様に、何度も繰り返された世界観だが、古代にタイム・トラベルして巨大な恐竜に驚くよりも、小さくなって美しい自然の世界を違ったスケールで見るほうが知っているものだけに、より驚きが大きくなるという訳か。

恋愛をテーマにするのではなく、あくまでも冒険を主題に添えて、見えているものをスケール変えたらとんでもない風景が現れるということに全ての力を注いでいく。誰も見たことのないものは実はすでに目の前にあり、スケールと時間の速さを変えると全然違って見えること。

秀逸なのは、スケールを操作するのに留まらず、そこに時間の概念も持ち込んだこと。人間のスピードとは異なるスピードの世界が存在し、そのギャップの為に見ることができないということ。同じ世界を違った次元が共有する、ある意味の5分後の世界。

そう考えてみていくと、確かに良く出来てる。よっぽど流行ると思えるし、日本で上演すべきだと思わずにいられない。

アバターのような思いメッセージは発してこないが、ファンタジーの作り方にそういう、現実を構成する要素を少し変えただけでまったく違った風景が現れるという風に、日常を眺めるといろんなものが見えてくると思うと少し毎日が楽しくなる、そんな一本である。

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スタッフ
監督 クリス・ウェッジ
原作 ウィリアム・ジョイス「The Leaf Men and the Brave Good Bugs」
製作総指揮 ウィリアム・ジョイス
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キャスト
ジョシュ・ハッチャーソン  Nod 
アマンダ・セイフライド  Mary Katherine
コリン・ファレル  Ronin
ジェイソン・サダイキス  Bomba 
ビヨンセ・ノウルズ  Queen Tara
ジョニー・ノックスビル  Mandrake 
スティーヴン・タイラー  Nim Galuu 
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作品データ
原題 Epic
配給 20世紀FOX
製作 ブルースカイ・スタジオ
製作年 2013年
製作国 アメリカ
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2013年7月22日月曜日

「銀色の髪のアギト」杉山慶一 2005 ★

ここ10年くらいのジャパニメーションをざーっと見ることにしている今年だが、その中でどうしてもリストの中に入ってくるようであるこの一作。なんとも深い意味が込められているのかと期待してしまうそのタイトルに重い腰を上げて見始める。

なんでも、300年後の未来の世界は人間の遺伝子操作の失敗によって自然が意思を持ち、人と都市を襲うようになってしまったという設定で、その中でも森と対峙することなく友好的に暮らしているある都市が舞台。

そんなある日、森の中でかつての自然と人類が対立する前の時代に生きた人間が、未来に向けて送り込む希望として冷凍睡眠状態で保存されていた美少女が目を覚まし、そこから自然をコントロールしようとする人間のエゴと、自然と共存しようとする人々との争いがテーマとして描かれていく。

が、様々なところで書かれているように全編を通してどうも既視感が拭えない。科学技術によって自然を支配しようとする人間のエゴと、その反作用としての森の反抗。時間を越えて蘇る高度な技術を持った古代の文明。自然とどうかしてパワーアップし髪の毛の色を変えて飛び回る主人公。

アニメの世界にまったく新しい世界観を生み出した宮崎駿。その影響を受けて思春期を過ごし、アニメの世界に入ってきたであろう製作者達。しかし、宮崎アニメがかつて見せてくれたように、実写でなくてアニメだからこそ描けるファンタジーの世界の魅力である、「誰も見たことのない世界」というのが、とてつもない創造力が下敷きになっていたということを返って浮き彫りにしている。

建築の世界でもそうであるが、まったく新しいことを始めるのは確かに難しい。新しいことがいいのかどうか、それは別にして、誰も見たことのない新鮮な価値観を想像することは、まさに天才のひらめきが必要であろう。

それでも想像された新しい価値観の上の延長線上でも、何かを更新していくこと。やり続けることのその先にきっと何か新しいことがあるのだろうと信じていること。外から見れば、小手先のパクリや、真似事の様に見られても、自分の中で新しい何かを見ていればそれはそれでいいのだと思う。

が、その何かがこの物語の中に、この映像の中にあるのかと問われれば言葉に窮する。同じように建築を設計しても、一度完成すれば必ず社会性を持ってしまう建築物だけに、背間は好き勝手にものを言い始める。その時に同じように自分達の中で見えている何かを持っているかどうか、そのことに思いを馳せずにいられなくなる一作。

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スタッフ
監督 杉山慶一

キャスト(出演(声))
勝地涼 アギト(声)
宮崎あおい トゥーラ(声)
遠藤憲一 シュナック(声)
古手川祐子 ヨルダ(声)
大杉漣 アガシ(声)
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作品データ
原題 Origin Spirits of the past
製作年 2005年
製作国 日本
上映時間 95分
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