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2013年11月7日木曜日

中国木彫美術館「GA DOCUMENT 125」掲載


共同主催しているMAD Architectsが設計を手がけている、中国・黒竜江省に立つ中国木彫美術館(China Wood Sculpture Museum)が現在発売中の「GA DOCUMENT 125」に掲載されております。

GA DOCUMENT 125

9月末、自分も北京から現地入りし撮影に帯同させていただき、中国各地のプロジェクト中心となる今回の号の撮影でハルビンを皮切りに各地を回られる編集長の二川さんから現在の建築の世界に関する様々なお話を聞かせていただき、改めて日常を振り返る良い機会となりました。

今後もこの様に皆さんにご報告できるような作品を作っていけるように、日々の建築設計活動に向かっていこうと思っておりますので、今後とも今まで同様の暖かいご支援をいただければ大変嬉しく思います。

早野洋介/MAD

2013年6月29日土曜日

2013 National Conference – Material


先日参加したオーストラリア、メルボルンでのカンファレンスの様子が記事になってまとめられている。

2013 National Conference – Material

各スピーカーについて、結構長くコメントがしてあるので、カンファレンスを振り返るのになかなか便利であり、改めてほかっておいても多様に向かう世界の面白さに思いを馳せる。

2013年2月19日火曜日

「best housing project of 2012」受賞

共同主催するMAD Architectsが設計をおこなったカナダ・トロントに建つアブソリュート・タワー(Absolute Towers)が、世界的に認知される建築系ニュース・サイトArchdailyの読者投票によって、2012年の最優秀住宅プロジェクトに選ばれた。

他の受賞作も下記のサイトにて見ることができる。



今までの常識に囚われることなく、新しい時代に相応しい建築の姿を追い求める。そのプロセスで幾度と無くぶち当たる様々な困難。経済性や機能性など、決して後ろにおいてくることができない与件を、厳しい条件の中、アイデアによってクリアすること。

建築の世界に身をおいている人間なら、誰でも身にしみて理解している産みの苦しみ。

「美しい」だけでは建築は成立せず、その後ろ、一枚の竣工写真の裏側に隠れた様々な過程や困難。

身を切る思いで時間を過ごし、容赦のないやりあいを経て設計を前に進めていかなければいけない過程の中で学んだことは、いくら経験が足りなくとも、想いによって十分にそれを補えるということ。

「やらなければいけないこと」と「できないこと」の間で胸をギュウギュウと締付けながら、それでも三人のパートナーである、マ・ヤンソンとダン・チュンと一緒に必死に考え、自分達の信じるものを実現するために、何ができるか、何をしないといけないか、その為に闘い、葛藤し、言い合い、苦しみ、すべてを投げ打ってでしか、成しえないこと。

それほど、常識の範囲から飛び出るということがどれだけ難しいかということを身をもって実感したプロジェクトになった。

建築というのは、設計図として未来を思い描いた時から時間が進みだし、様々な思い、様々な経験を通してプロジェクトを体験し、それが完成し世の中に見ていただけるときにはすでに建築家は次のステージでより新しいことを考えているという建築というモノの集合体がもたらす時間のスパンの宿命を背負う。

現在も、同じように別のプロジェクトに毎日、毎時間、苦しみながら、何でこんなことをしているのだろうと思いながらも、それでも投げ出すことができない想いをもって建築に向かっていく。

いつの日か、そんな想いを持って生み出した建築を少しでも多くの人に実際に見てもらえるように、そして関係した多くの人間の必死に過ごした時間の密度を感じ取ってもらえるように、今日もまた前に向かって進んでいくことにする。

2012年8月14日火曜日

「オルドス博物館 MAD 2011」 カーサ・ブルータス掲載 



この度、共同主宰するMADの作品「オルドス博物館」が、
8月10日発売のカーサ・ブルータス9月号に掲載されております。

「今一番行きたい美術館(150号記念)」

という特集のもと、世界中で完成した最新の美術館の一つとして扱われております。

ぜひ、感想などいただければ幸いです。





2012年6月13日水曜日

「CTBUH 2012 Best Tall Building Award for the Americas Region」受賞のお報せ



超高層ビルの設計をあらゆる角度からサポートする、世界で最も包括的な最先端の組織であるCTBUH(世界高層ビル協会)によって主催される「CTBUH Award」では、毎年建設された超高層ビルを世界の各地域ごとに分けて賞を与えるものですが、その賞の本年度北米部門の賞を、共同主宰するMAD Architectsが設計をしましたアブソリュート・タワーが受賞することになりました。

「CTBUH Award」

この賞は世界を4つの地域に分類し賞を与え、秋には各受賞作品の中で今年の最優秀賞を決めるという流れになっておりますので、世界一の称号を手にし秋に再度良いご報告ができればと思っております。

このプロジェクトを通し世界の建築シーンに一石を投じることができたことに感謝しつつ、これを一つの通過点として日々の仕事を通してさらにさらに前方に向かって進んでいければと思っておりますので、今後とも今まで同様の暖かいご支援をいただければ大変嬉しく思います。

早野洋介/MAD












2012年5月15日火曜日

「The Autopoiesis of Architecture」 Patrik Schumacher 2012


「All problems of society are problems of communication, and within a post-Fordist Network Society in particular, social productivity increases with the density of communication.」

今まで遭遇した中でも、最大級の建築モンスターであろうパトリック・シューマッカー

在籍したAAスクール大学院のAADRLでの担当教員であったことから縁は始まるのだが、その後ザハ・ハディド事務所に誘ってくれ、世界で活躍する建築事務所のトップとして如何に世界の舞台で建築を作り、常に新しい言語を追い求めるかを教えてくれた人でもある。

とにかく、エネルギッシュ。一歩たりとも止まらない。常に建築のことを考えてる究極の建築オタク。語る言葉は非常に感覚的なのだが、書く文章は非常に小難しい。彼が哲学学部出身ということも関与する。

共にザハ事務所で働いていたマ・ヤンソンと一緒に独立してMADを始めた後も、何かにつけて目をかけてくれいろいろな場によんでくれたり、北京に来るときにはオフィスに寄ってくれたりもし、フェイスブックで連絡もくれる。

しかし油断ならない建築モンスター。頭の中を駆け巡っているであろう、さまざまなアイデアを排出するかのように、またとんでもなく小難しい本を出版するようだ。


ちらっと紹介文を読んでみるが、


parametric differentiation
agglomeration 密集化.

なんだか懐かしい言葉が飛び交う。若かりし大学院時代これはいくら英語を勉強しても到底辿り着けないと悟りを開かせてくれた数々の文章。この歳になってもそれは変わらないということを再認識。

相変わらず世界中を駆け巡り、いつもどこかで新しいものを見つけ、考え、話して、作って。そんなことをしてどんどん前に進んでいるんだと思うと、毎日疲れたなんて言ってられないとエネルギーをもらう。

ぜひ日本で建築を学ぶ学生に辞書を片手に少しでも読んでもらい、世界のトップクラスの建築家が、一体今何を考え建築に向かっているのか理解しようとし、理解できないものもあると理解することでもいいので、時間を費やしてもらいたいと思わずにいられない。



2012年5月9日水曜日

東京大学・前スタジオ 北京訪問


東京大学建築学部前研究室のスタジオによるの我々MADの事務所を訪問が行われた。

昨年まで3年間外部講師としてスタジオに参加させていただき、その時の学生がコンドル賞(東京大学建築学部生の卒業設計最優秀者に与えられる賞で、東京大学の建築学部創設に寄与したジョサイア・コンドル氏の名前が冠されら大変栄誉ある賞)を受賞し、半年間の海外事務所へのインターンシップができる奨学金を得て、通常ならヨーロッパに向かう学生が多いのだが、彼は北京で我々MADの事務所でのインターンシップを希望した為、我々も快く受け入れることになり、その彼がインターンシップが終了し研究室に戻り、TAとして今回の北京視察を企画したという流れなのである。

准教授の前先生と、昨年までは同じ外部講師として一緒に学生を見ていた中川純氏。それにかつてゼミで教えていた学生たちが修士生となってTAとして学生の世話をして、今年の学部4年生と修士1年生のゼミ生合わせ、総勢25名ほどの大所帯。

まずは僕から事務所の簡単な説明を兼ねたプレゼンテーションを30分ほど行い、事務所の中の案内。その後僕からお願いさせてもらい、前先生から環境建築に関してのレクチャーをいただけることになり、事務所のスタッフに声をかけて狭いカンファレンス・ルームが簡易なレクチャーの様相に。

環境を念頭において設計のプロセスの中で、シュミレーションの結果をフィードバックしながら、確認の為ではなく、建築環境の向上の為に取り入れながら設計を進めることの大切さを、いくら口を酸っぱくして事務所で言い続けても、どうも説得力に欠けるらしいが、こうして外部者としてアカデミズムの観点から客観的に説明してもらえるととてもすんない入っていくのではと思うほど、非常に分かりやすいレクチャーをしてくださった。

特に2011年の東日本大震災とその後の福島第一原発の事故による、大規模なエネルギーの欠乏と、エネルギーの観点から見た場合の現代建築の評価軸。

SANNAの21世紀美術館がいかに内部熱環境的に最悪か、現地での実測を元に説明し、外見やプログラムの再構築による美しい建築が評価される軸を作り出したのが安藤忠雄で、その際たるものが住吉の長屋だという。村野藤吾が発した「この建築は建築家が評価されるのではなく、住み手が素晴らしいだけだ」という言葉を引きながら、如何に長年にかけて建築家が熱環境に関して無頓着に、ひたすらに形態への傾倒が放置されて来た末の現状。

レクチャーの後に簡単なダイアローグをということで、我々のスタッフからいくつか質問を前先生に投げかけさせてもらい、盛況のうちにレクチャーを終了する。

その後せっかくなのでということで、北京ダックだという夕食に参加させてもらうことにする。せっかくのせっかくなので、妻も同席させもらおうと二人してのこのこ出かけていくことにする。

前先生と懐かしい顔ぶれと一緒に卓を囲んで、久しぶりに日本語でのリラックスした会話を楽しみながら、学生達からの質問に答えて食事を進める。ここからできるだけの刺激を持って日本に戻って、がむしゃらに建築を楽しみながら学生時代を過ごしてもらえればと思いながら、これは国税出費による夕食だな・・・とできるだけ残さないようにと思いを馳せる。

2012年5月5日土曜日

オルドス 午前8時


竣工時に行くことができなかったオルドス博物館にできるだけ早いうちに足を運ぼうと思っていた。

外部の3次曲面の仕上がりや、内部のGRG壁面の問題点や、各部の詳細の納まりを実際見て触って、オフィスの現段階での設計および現場監理の力を把握するのと、施工会社の能力を把握する必要があるから、少し落ち着いた夏前にいければとパートナーと話していた。

そんな週末前の金曜にオフィスに行くと、プロジェクト・アーキテクトの中国人がトコトコやってきて、お願いがあると。現在建物は完成し現在内部の展示の施工が進んでいるのだが、展覧会が開始するまでに竣工後発覚した建築的な問題点を解決しているという。

ちなみに内部の展示は内モンゴルということもあり、近くで恐竜の化石が発掘できて、大規模な恐竜の化石の展示や、原始時代の生活の様子などを見せ、NYの自然史博物館の様な感じの展示で、なかなか迫力満点だ。

問題というのは、外部の曲面が切り取られ入り口になる部分で、二つの異なるシステムの曲面が出会う部分の処理だが、多くの人が通り、近づき、触れることができる部分だけに、頭をぶつけた時や手を触れたときの安全性と同時に、挙動の異なる二つの面の接点をどう処理するかということ。設計時に解決しきれておらず、最後の最後まで良い解決方法を見つけることができるずに現在に至っており、施主であるオルドス市計画局と、外装施工会社と設計であるMADの3者で頭を抱えながら最後の解決法を見つけようと躍起になっているという。

明日は現場にて、外装施工会社担当者と現場の職人さんと一緒になって、最新の解決法について設計会社としての意向を伝える必要があるという。3次曲面の建物だけに、写真や電話ではどうもニュアンスが伝わらず、結局は現場で眼で見て,Face to Faceのコミュニケーションが必要になってくる。

「そりゃそうだ」なんて言っていると、その担当プロジェクト・アーキテクトだが、明日はもう一つ現場が動いているプロジェクトの打ち合わせにどうしても出なければ行けないので、オルドスに行けないと言う。「じゃあYosukeが行きたいと言っていたから、彼に頼めばいい」とパートナーのダン・チュンに言われたという。

雲行きの怪しくなってきた内容と、これはかなりの急展開だなと頭の中でいくつかのシナリオを想定し、「一人でか?」と聞くと、「大丈夫、大丈夫」と。

なかなかハードルを上げてくるな、と思っているとすでにチケットも取ってあり、朝の6時に空港に行けば、外装施工会社の担当者も同じ飛行機だからそこで合流して、オルドス空港についたら、その担当者が車を手配していてそれで一緒に現場に行ってほしいと。

現場に着いたら、サンプルを貼ってある処理の仕方を確認し、こちらの意向に沿うように解決して、最終的な処理の仕方の確認とサンプルの再作成をしてもらいたいという。帰りの飛行機は昼の15時だと早すぎるからその次は夜の21時しかないから、いろいろ内部を見て回る時間も十分あると、すでに外堀は完全に埋められている様子。

ちょっと勘は取り戻しつつあるといいながらも、田舎で周り100%中国人の環境で、会ったことのない担当者との一人出張か・・・といくつか起こりうる問題パターンを洗い出しつつ、まぁどうにかなりそうだし、面白くなりそうだと覚悟を決める。

そんな訳で土曜日の朝5時前に起床し、まだ暗い空の下空港へと向かい、それでも混んでいる空港の中、辿り着いたゲートで前日渡された外装会社担当者の情報に電話をかけると、「どうも、どうも」とやってくる担当者。事情は分かっているようで、一応こちらの中国語が理解できるか?と確認する。

そんな訳で、機上で約一時間。辿り着く内モンゴル自治区オルドス市空港。昨今の経済発展で街のいたるところで成金バブルの香りが漂うような街である。

タクシーに相乗りで行くのだが、途中デコボコの未舗装の道をジャンプするように進み、やっと辿り着いた新都市・康巴什地区。初めてここに訪れた6年前には何もなかったはずだが、今はすっかり立派な新都心部の様相。

そこに見えてくるオルドス博物館。この風景にこのスケール感。久々に感じる建築を見たときにゾワゾワくる感じに、この風景にこのスケール感は間違っていなかったと確信。

時計を見ると、まだ午前8時。

長く暑い一日になりそうだと思いながら、入り口への階段を上りだす。







2012年4月25日水曜日

MAD 早野より 「WAN's 21 Award 」受賞のお報せ

World Architecture Newsが主催する「WAN 21」を、
共同主催するMAD Architectsが受賞することになりました。

世界中から8つの設計事務所が受賞者として発表されましたが、
それぞれの受賞事務所のどの作品、
新しい建築の可能性を示すものだと思いますので、
お時間の許すときにでも見ていただければ幸いです。

21for21 Awards 2012 Winners

この賞もまた明日への励みとし、
昨日よりも更にいっそう手を動かして建築に向かって行きますので、
今後とも今まで同様の暖かいご支援をいただければ大変嬉しく思います。


2012年4月14日土曜日

「日経アーキテクチャー 注目の10人」掲載


「日経アーキテクチャー NEXT-K」にて、
「2012年・注目の10人」として取材していただいた内容が掲載されております。

記事を閲覧するには日経BPの無料会員登録が必要とのことですが、
お時間の許すときにでも見ていただければ幸いです。

世界に誇るアジアの建築めざす早野洋介氏、注目の10人

記事の内容と違わぬように、進むべき方向に向かって石を投げ、
その石を拾ってはまた目的の方向に向かって石を投げ続ける。

そんな時間を過ごしていければと思っておりますので、
今後とも今まで同様の暖かいご支援をいただければ大変嬉しく思います。

2006年4月19日水曜日

Instability: インスタビリティー


Instability: インスタビリティー

直訳すると「不安定さ、情緒不安定」などになる。
ちょっと解釈を深め「非恒常的状態」と捕らえてもいいだろう。

この「インスタビリティー」が「The Architectural League NY 2006」コンペティションのテーマである。つまり文化や生活様式、さまざまな物の境界線が極めて曖昧に、定義不可能になりつつあるポスト
グローバリゼーションのこの状況下に、都市を包括する建築が如何に固定観念にとらわれない、現象的な解法を示せるか。それを問うという訳だ。

The Architectural League NY」は毎年あるテーマに沿って世界中の建築設計事務所から作品を募集、その中から56組を選び、受賞事務所はNYで講演と展覧会に参加すると言うコンペティションで、できるだけ先進的なチャレンジを続ける若手建築事務所に評価のチャンスを与えようという趣旨である。

そういうわけで今僕が共同主宰する建築事務所[MAD]が今年の受賞対象として選ばれ、4月の27日にNYで講演の予定である。

Young Architects Forum  instability

そんなわけで、ただいまニューヨーカーの度肝を抜くため、「フィッシュタンク 2006」をデザイン中。ご期待あれ。