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2014年2月1日土曜日

佳翠苑・皆美(かすいえん みなみ) 園山松雲園 1988 玉造温泉 ★


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年代 1988年
作庭 園山松雲園
形式 未詳
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寺社や城、庭園に温泉、建築と泊まりたい素晴らしい宿などを巡っていると、素晴らしい庭園を併設した百名湯の温泉地がある。旅の予定やお値段などでそこに宿泊してゆっくりと何度も温泉を堪能する・・・という事が叶わない時は、せめて立ち寄りで行程の汗を流し、宿の雰囲気を楽しみながら庭を鑑賞するというのが何よりもの贅沢であるし、スケジュール的にも大変助かるビッグボーナスのようなものである。

そんな訳で朝早くから家を出て、成田までの長旅を経て乗り込んだ飛行機で束の間の睡眠を取り、駆け足で幾つかの目的地をこなしてじっとりと服の下にかいた汗を流す目的で車を向かわせたのがこの玉造温泉(たまつくりおんせん)。

山陰随一の温泉街であり、もちろん百名湯にも名を連ねる。その後に立ち寄る他の温泉地とは趣を異にし、いかにも格式のある数寄屋造りの高級旅館が中心に流れる玉湯川沿い軒を並べる。事前のスケジュール調整の時に「宿泊したらどれくらいかな・・・」と軽い気持ちで値段を調べたが、その値段にあっさりと宿泊の可能性を消したのを思い出す。

商業的な建物は見当たらず、しっかりと地域に溶け込み裕福な観光客相手に町の経済が成り立っている感じが見て取れる。そんな街並みに少々緊張しながら敷地の中に車を入れ、案内の方に鍵を渡し受付へ。

流石は高級旅館という訳で、基本的に立ち寄りで温泉に入りに来る人がほとんどいないのだろうか、その料金も大人1,500円とかなり攻め気味。しかも毎週土・日・月の時間は11:00から15:00までのみ。そして必ず事前連絡を必要という事で、「一体どれだけ敷居が高いんだ・・・」と思いながら数日前に予約を入れておいた。

タオルを受け取り、受付の方に大浴場へと案内され中に入ると、流石にこの時間に入りにくる人もいないのか、すっかり貸しきり状態に。身体を流し、内湯に身体を沈め、今回最初の温泉を楽しむ。外の露天風呂も誰もいないのでのんびりと味わって、すっかりリフレッシュしてお風呂を出る。確かによい温泉であるのは間違いないのだろうが、しかし百名湯に選ばれるほどのものであるだろうかと疑問に思いながら身体を乾かす。

その後はロビーの先に広がる日本の庭園100選にも選ばれている庭園を散策する。高級旅館に併設された庭園ということで、その歴史は新しく、かなり現代的な庭園である。手入れが細かく行き届き、内部のロビーや茶席からの眺めを重視したつくりとなっており、夢窓疎石重森三玲などの作庭者の強い精神世界を感じるものではない。

それでも温泉につかった後に美味しい今日料理を楽しみながら眺めるにはこれくらいアクが無い庭園が丁度いいのかもしれないなと思いながら次の目的地へと向かう事にする。











2013年7月16日火曜日

永保寺(えいほうじ) 1313 夢窓疎石 ★★★★



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所在地  岐阜県多治見市虎渓山町
山号 虎渓山
宗派  臨済宗南禅寺派
創建   1313
開基 夢窓疎石(開創)
機能   寺社
文化財 開山堂(国宝),庭園(国指定名勝)
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重森三玲、小川治兵衛、中根金作、小堀遠州、石川丈山、雪舟。

そして夢窓疎石(むそうそせき)。

どなたもなんとも素晴らしい響きの名前ばかりだが、その中でも際立って魅惑的な言葉の並び。

現存で見られる庭園の最も古い部類に入る鎌倉後期から室町前期という疎石が活躍した時代を表すような、粗くそして素朴なその作風。禅僧であった彼の思想がその庭園にもよく表現され、それが時代を代表する名庭園として現代まで愛され続けたということであろう。

名庭園、名城、名湯、名刹に観光地を加えれば、妻も両親も満足間違いないだろうとして選んだ飛騨高山への温泉旅行。その旅程の最初の訪問地に選んだのが、岐阜と愛知との県境に位置する多治見市の虎渓山(こけいざん)を山号とする永保寺。

こんな機会でもなければ絶対に足を運ばないだろうと思われる陶器の町・多治見。何処にでもあるようなチェーン店の立ち並ぶ地方都市の風景から一本はいり山道を登り辿りついた虎渓山。地元では随分愛されている景勝地だというのが良く分かるような雰囲気で、車での乗り入れを禁止し、やや離れた場所の駐車場から徒歩でのアプローチ。

道沿いに現れるこれまたなかなかの庭を持つ寺群を覗き見しながら、永保寺の庭園についてざっくりと説明をするが、両親と妻には照りつける日差しのほうが気になる様子。そんなこんなでざっくりとしたイントロを終えるくらいで見えてくるのがうっそうとした森。明らかにここからは位の違う空気が流れていると分かるような雰囲気。その脇の急坂を足元を気にしながら降りていくと左に開ける境内の風景。

白砂の上を一筋の風が走り抜けていくようなさわやかな枯山水のアプローチ。本堂を参拝し振り向くと目の前に広がるのが、夢窓疎石作による永保寺庭園・無際橋。

観音堂を中心に広がる水面にかけられた無際橋の上では、小さな子供をつれた若いお母さんの姿が見える。地域に開放され、地域の人から愛されている様子が見て取れる。

「ここら辺で待っているから」という両親と妻を置いて、見事な色に育った鯉に餌を揚げる子供の脇を抜け、梵音巌を別の角度から見上げ、庭園の世界観を感じ取るために更に奥へと回遊していくと、耳に入ってくる川のせせらぎ。

その音に誘われるように進んでいくとぱっと開ける視界の先には、寺の脇を流れる土岐川の姿。心を洗われた気分で振り返ると、やや退屈し始めたかのようにぶらぶら歩く三人の姿。「最初からオーバーペースはいけないな・・・」と思いながら、やや早足で合流するために庭を戻ることにする。
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