ラベル 7区 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 7区 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年11月7日月曜日

オテル・デ・ザンヴァリッド(L'hôtel des Invalide)通称アンヴァリッド(Les Invalides) リベラル・ブリュアン 1671 ★



7区をエッフェル塔に向かってあるいていくと、ポッとひらけた場所に出る。ここはナポレオンの墓が奉られているという通称アンヴァリッド(Les Invalides)、正式名をオテル・デ・ザンヴァリッド(L'hôtel des Invalide)という巨大施設の南に長く軸線として設けられた都市公園(Esplanade Jacques Chaban-Delmas)。こういう風景を見ると、「日本にはこういう意味でも都市計画は存在し得なかったんだ」と改めて納得させられてしまう。

西にエッフェル塔、東にモンパルナスタワーと二つの時代を象徴する塔を等距離に戴き、目の前に黄金に輝くドームを冠するのがパリでも有数の歴史建築物であるアンヴァリッド。元々は1671年に傷病兵を看護する施設として計画され、リベラル・ブリュアンの設計により建物が完成する。ナポレオンの棺が納められているドームの真下には、中央に巨大なナポレオンの棺が置かれ、それを取り囲むようにして様々な将軍達の廟が立ちならず。

そのドームの北側、セーヌ川側にはこちらも通称サン=ルイ教会と呼ばれるサン=ルイ・デ・ザンヴァリッド教会(St. Louis des Invalides)が併設しており、こちらはセーヌ川の北側に位置するシャンゼリゼ通りの脇に建つ、1900年のパリ万博万国博覧会のために建てられたグラン・パレ(Grand Palais)からの人の流れをがっしりと受け止める役割を果たしている。

敷地に入る前に、かなりの重装備を施した兵士たちによって安全確認を行われ、恐らく昨年のテロ以前にはここまで厳しくなかったのだろうと、こういうところでも風景が変わってしまったことを感じながら、長く外を歩いていたので相当に冷えてしまった身体を温めるためにドームに駆け込むが、チケットは脇のカフェの隣で買って来いといわれてまたしても寒空の中へと戻される。

パリに住むフランス人が、「パリの色はひたすらグレー。一年の3分の2はこんな雨模様。だから空もグレー。建物の屋根を覆うのはZinc(亜鉛屋根)でまたグレー。そして人々の服装もグレー。そんな街の風景で一つだけあるのが二つの金色。一つはアンヴァリッドでもう一つはフランス学士院。二つの屋根の金色だけがこの街の色さ」というように、このドームの上の金色はまさにパリの風景の彩を加える大きな役割を果たしているようである。



パリ7区











ナポレオンの棺
ナポレオンの棺
聖ルイ教会

栄光の中庭



奇跡のメダル教会(Chapelle Notre Dame de la Médaille Miraculeuse)



新しい都市空間としてパサージュがパリに生まれたのが18世紀後半。1800年のパサージュ・パノラマなどに見られるように、建物の外部空間にガラスの覆いをかけることで半屋外空間として新たなる商業空間が都市に生み出された瞬間である。

今までそれぞれの建物の中に留まっていた異なる店が、細い路地のような空間に迫り出すことによって、様々な異なる商品が一堂に会することになり、今までになかった欲望が喚起される。そしてその流れは必然として、異なる業態の商店を一つの建物の中に集め、多様な商品を一箇所で購入することができる百貨店、つまりデパートの誕生へと繋がっていくわけである。

その流れはヴァルター・ベンヤミンの「パサージュ論」に詳しく描かれる訳であり、建築を学ぶものであれば、大学時代に一度は遭遇することになる本でもある。

そして世界初の百貨店としてこのパリの地に生まれたのがボン・マルシェ百貨店(Le Bon Marché)。元々は生地屋だったというから、日本の三井呉服店が1905年に店の二階を陳列式に変更し、日本における百貨店の歴史が花開くということを考えても、都市におけるショッピングの欲望は、どこの国においても洋服を起源としているのが見て取れる。

さてそんな歴史のある百貨店、ボン・マルシェの脇にひっそりと建つのが今回のパリ訪問のもう一つの目的でもあった教会。奇跡のメダル教会(Chapelle Notre Dame de la Médaille Miraculeuse) と知られるこのカトリック教会は、聖母マリアの出現を目撃した修道女が、聖母マリアによって示されたお告げとイメージをもとにデザインし製作したメダルによって世に知られ、19世紀初頭に起こったコレラの流行時に、このメダルを配ったらコレラが収まったとういことで幸運を呼ぶメダルとして人気になったという。

ウナギの寝床のような細長い敷地を奥に進むと教会堂があり、中では丁度朝のミサが行われており、その雰囲気のために音を立てるのも憚られ、こっそりと席についておとなしくミサが終わるまで参加をさせていただくことに。

ミサが終わり教会堂を出て、脇にある売店にて目当てのメダルを物色。異なる大きさで、色もゴールド、シルバー、ブルーと様々あるので、SNSで妻にどのサイズのものがいいか確認して間違いないように購入。幸運が訪れることを祈って、大切にバッグに入れて教会をあとにする。


パリ7区