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2015年11月8日日曜日

月の花 一年の環


日々終われるだけの時間の過ごし方ではなく、もっと長い時間のスケールを持ちながら日常を生きようと、一ヶ月の時間を意識しながら、その時々の季節の花の姿を咲き誇る風景を想像しながら、昨年末から描き始め、それがやっと一年、12ヶ月を終えて、一年という一つの時間の環が閉じることになった。

1月の梅2月のシクラメン3月の沈丁花
4月の桜5月の薔薇6月の紫陽花
7月の向日葵8月のコスモス9月の彼岸花
10月の金木犀11月の菊12月の水仙

春、夏、秋、冬。それぞれの季節の美しい風景。その中に美しい色彩を添えてくれるこの花々。

色だけではなく、その付近を通りがかるたびに、ふわっと身体を包むかのように漂うその香りに嗅覚も刺激されることで、記憶の奥に強く定着する。街の中で不意に襲われる思いもよらぬそんな体験は一日をなんとも豊かなものにしてくれる。

それと同時に、季節ごとの大地の力を感じるために、「この花を見に行く」という明確な目的をもって足を運ぶ様々な名所も12ヶ月ごとに自らのマップの中に入れておくこと。これがどれだけ一年という時間を豊かに過ごさせてくれるのか。

そんなことを思いながら、一ヵ月後と、リビングの一角で異なる色を見せてくれる様々な花の絵を視覚の端に捕らえて日常を送ることを楽しみにまた、別の時間のスケールを自らの人生の中に取り込むようにと次に向かうことにする。

1月  / 水仙
2月 梅 / 椿 / シクラメン
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月 
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 
12月 水仙

1月-3月
4月-6月
7月-9月
10月-12月

2015年10月17日土曜日

月の花 10月 金木犀 キンモクセイ


間に合った。なんとかこの金木犀(キンモクセイ)の香りが街中を満たす前に、家のフォトフレームにその花を絵が飾るために、なんとしても描きあげなければと思っていたが、なんとか間に合った。

小さいころにはその名前からなんとなく天体を想像させ、宇宙的な広がりを感じさせてくれたこの樹木は、どこにでも咲いているがその花のイメージは決して思い浮かばないような地味な木であるにもかかわらず、秋が始まるこの季節、いきなりその強烈な匂いを持って存在感を前面に出してくる。

その匂いの強さのために、汲み取り便所が主流であった時代にはその近くに匂い消しとして植えられたことも多かったという流れより、現代でもトイレの芳香剤として広く親しまれているのもこの金木犀。

その名前の由来は樹皮の様子が犀(サイ)の皮膚に似ていて、金色の花を咲かせるから「金の木の犀」つまり金木犀と呼ばれたという。その花言葉は「謙虚、謙遜、真実、真実の愛、初恋、陶酔」。いくつかは「ぜんぜん違うじゃないか・・・」と突っ込みたくなるが、ほとんど納得できるものばかり。

そんな金木犀の陶酔させるような匂いが不意に襲ってくる嗅覚の体験を楽しみに、秋の街歩きを心待ちにすることにする。

1月 / 水仙
2月 梅 / 椿 / シクラメン
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙




2015年8月22日土曜日

月の花 8月 コスモス

「一ヶ月」というある程度の時間の幅があると、「今やらなければいけなくても、次の月までにはやれるだろう」と人の心の弱さが出るものである。

「一日」という単位で生きてしまいがちな日常。それに違った時間のスケールを挿入しようとやり始めた一年後との干支をその一年をかけて掘り出す「木彫り」。

8月の終わりになって夏休みの宿題を焦ってやりだす小学生時代の様に、「一年」と言うスケールは留まるところ「12月」にしわ寄せがやってくる。

それでいけないと今度は「一ヶ月」のスケールを感じながら日常を生きようと始めた月ごとの季節の花の絵を描いてフォトフレームに入れて飾る習慣。

それも同じく月末を苛めることからズルズルと次の月へと持ち込まれる心の規律の弱さを露呈することに・・・

これはいかんとせめて夏が終わる前にと着手した8月の花・コスモス。

1月 / 水仙
2月 梅 / 椿 
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月 桜
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙

こうしてじっくり向き合って見ると、今まで印象的だったコスモスの風景が記憶に蘇る。何年か前に行った北京郊外の百花山で咲き誇っていたコスモスの風景。あれもやはり8月だったと季節が花で繋がってくる。






2015年4月19日日曜日

月の花 5月 薔薇(バラ)


「薔薇(バラ)」と聞いて想像することは人によって様々であろう。そして浮かんできたことによって、その人が過ごしてきた人生もまた透かし見えることができるであろう。

「バラが咲いた バラが咲いた真赤なバラが淋しかった ぼくの庭にバラが咲いた」

なんとも懐かしい気持ちにさせてくれるマイク眞木によるフォークソング。様々な年代の人々に親しまれているこの曲は、サン=テグジュペリの「星の王子さま」のあの印象的な挿絵が思い出される薔薇をテーマにして作られたという。

花の中でももっとも多いと言われるその花言葉。「愛」「美」「情熱」「愛情」「あなたを愛します」「貞節」「模範的」「熱烈な恋」「私を射止めて」。そのすべては恋愛に関するもの。これは古代から人へ想いを伝える花として用いられてきたその歴史によるものである。

都内での名所としては鳩山会館や神代植物公園。初夏の日差しを感じ、ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」でも思い出しながら、様々な色に咲き誇る薔薇の高貴な姿を鑑賞したいものである。

1月  / 水仙
2月 梅 / 椿 / シクラメン
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月 
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 
12月 水仙




2015年2月8日日曜日

月の花 3月 沈丁花ジンチョウゲ


街を歩いていると、「ふわっ」と甘い香りに包まれるそんな花々がある。その代表的なものが春を知らせる沈丁花(じんちょうげ)と、秋の金木犀(きんもくせい)。

桃に木蓮に桜と、派手やかな花々が多い春の中、決して派手な見え方はしないが、その特徴的な香りで記憶の室の奥深くにずっしりと響いてくる存在感を持つのがこの春の沈丁花(じんちょうげ)。

漢字での表記は「沈丁花」。なんとも渋く重みのある名前である。桜や桃ではなく、沈丁花。口にしても心地よい、沈丁花。その花言葉は「栄光」、「不死」、「不滅」、「歓楽」、「永遠」。室町時代には中国からもたらされたといわれるこの花の放つ香りに、様々な時代の人々が何を見て、何を感じたかが透けて見えるような花言葉の数々。

視覚ではなく嗅覚に鋭く春の訪れを訴えてくるこの沈丁花の香りを逃すことなく、今年も街を歩きたいものである。

1月 / 水仙
2月 梅 / 椿 
3月 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月 桜
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙

月の花 2月 シクラメン Cyclamen


シクラメンを見るたびに、自然の作り出す曲線は本当に美しいと唸ることになる。

元々はギリシャなどの地中海沿岸で咲いていたというから、日本のような高温多湿の環境では栽培が難しいが、秋から春まで比較的長く花を咲かせることから多くの人に親しまれているこの花。

植物学者の牧野富太郎が、ある人がシクラメンを見て発した「これはかがり火の様な花ですね」という言葉から、「カガリビバナ(篝火花)」とも呼ばれるシクラメン。激しく燃える炎のように、いくつもの花が寄り添い、火花が飛び交うような色合いを見せてくれる。

咲いている時期が長いため、どの月の花といえばいいのか迷うところであるが、他の花々がいまいちぱっとしない二月の代表選手としてエントリーすることにする。

1月 / 水仙
2月 梅 / 椿 / シクラメン
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙




2015年1月6日火曜日

月の花 1月 梅

習慣としてやろうと決めても、時間はあっという間に流れてしまい、然るべき時になってもまだ完成していない。そんなことは良くあるもので、「月々の花の絵を描いてはフォトフレームに飾ってその月を過ごす」と決めては見たものの、あっという間に一月に入ってしまっているのに気がつき、焦って1月の花・梅を描くことにする。

1月 梅 / 水仙
2月 梅 / 椿 
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月 桜
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙

こうしてじっくりとものを観察する時間というのは、「如何に多くの情報を如何に短時間にて処理することができるか?」だけが求められるような現代の情報社会においては、かえって非常に価値の高い時間であるということがよく理解できる。

丸いつぼみの横でフッと花弁を開く、そんなフラジャイルな梅の姿に新しい一年の始まりを感じることにする。




2014年12月7日日曜日

季節の花を入れるフォトフレーム 月の花 12月 水仙

以前購入したオランダ人アーティストの陶器を使った時計のアート作品の秒針がどうもうまく回らなくなってしまったので修理に出していたら、「迷惑かけて申し訳ない」ということで、仲良くさせてもらっているギャラリーのオランダ人オーナーから一緒の作家の作品だというフォトフレームをいただいた。

週末ごとに花市場へと足を運んで、季節の花を一輪挿しにさすという楽しみを見つけて久しいが、それでもやはり日本の季節の花々を見つけるのは容易ではない。

そこで、月々の花を自分で描いてそれを家の中に飾ればいいじゃないかと思いつき、ネットでそれぞれの季節の花を調べてみることに。

1月 / 水仙
2月 梅 / 椿 
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮 
4月 桜
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲 
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花  / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙

改めて並べてみると、季節が花々で感じられるのはなかなか良いアイデアだと思い妻に報告すると、「好主意」と褒められる。

早速なので、12月の花をということで、いつ以来かと思いながら水仙の花をデッサンをしては色鉛筆で色を入れていく。

普段の仕事や家庭では感じられない集中力と、集中することで日常のストレスから解放される心地よさを感じ、一時間そこらで完成する。

これは楽しいと、次の季節がくるまでにできるだけ花を描いて、その季節の花と共に一ヶ月を過ごす、そんな宿題を課して水仙をフォトフレームへと入れてゆく。