2013年7月17日水曜日

千光寺 850 ★

吉島家住宅の案内の方に紹介してもらい、旅程を急遽変更して訪れることになったこのお寺。浄土真宗の盛んなこの地域では珍しく真言宗のお寺という。

そういえば、奥飛騨温泉から高山市内に戻ってくる途中に、なんだか看板らしきものを見かけたなと思い出しながら、随分と上まであがっていく山道を進んでいくと、突然左右の木立に一面の淡い色をした紫陽花が。その数といったら、名所の鎌倉よりもよっぽど多いのでは?と思うほど。

紫陽花好きの妻は、「これを見れただけで満足」とすっかり元気を取り戻した様子。

住職さんに紹介していただいた旨をお伝えし、まずはこのお寺の成り立ちについてお話を伺う。なんでも両面宿儺(りょうめんすくな)という飛騨では有名な伝承上の人物によって開かれたという言い伝えが残っているようで、「ご存知ですか?」と聞かれるが、「勉強不足で・・・」と何とも情けない言葉を返す。

そして江戸時代には円空がこの寺に滞在し、両面宿儺像(りょうめんすくな)などを彫ったという。同じく円空作による賓頭廬(びんずる)像はその部分を撫でるとご利益があるというので、展示されているレプリカを撫でてお祈りをする。

真言宗の寺はあまり足を運んだことが無かったが、やはり雰囲気が違うなと思いながら、あげてくださったお経を聞き入り、標高900メートルの山上という澄んだ空気の中から眺める景色を楽しみにながら、天空の楽園のような雰囲気にしてくれる紫陽花の中を抜けて次の目的地へと向かう。

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所在地  岐阜県高山市丹生川町下保
山号 袈裟山
宗派  高野山真言宗
創建   850
開基 真如親王
機能   寺社
文化財 千光寺の五本スギ(国の天然記念物)
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