ネットでかなり話題になっているらしい先日放送された「クローズアップ現代」の特集。格差社会が叫ばれ、連鎖する格差の中で、生涯未婚率が20%を超えてきた現代日本。
少し前の日本の様に、自分で生活を支えるほど社会の中で稼ぐことをしなくても、ある年齢までは実家でやっかいにあり、出会いかもしくは誰かの世話によって結婚相手を見つけ、その後は専業主婦として男性に養ってもらう。そんな日本の女性の漠然とした生き方が変わってきた現代。
非正規雇用で働く人の数が増え、結婚相手どころか自分一人の生活すら支えるのが難しいという層が増加した時代には、もちろん結婚相手の女性にも家計を支える手助けをしてもらおうと期待する男性が増えるのは当然。
そうなると頭では分かっているが、やはり自分だけは自分の願うような生活を保障してくれるような男性と出会って結婚できるのでは・・・と理想の世界に行き続け、結局結婚せずに独身を守り続ける女性達。それらの女性はいくら収入が少ないといっても、いくら貧困だといっても、少なくとも実家にパラサイトし、自らもそれないの収入を得て、少なからず刹那的な欲望を満足させながら生きているだろう。
今回の特集で取り上げられたのは、それらの層ではなく、シングルマザーなど子供を育てながら、生活保護も受けられず、頼れる家族もなく、なんとか自分で生きていく糧を稼がなければいけない女性達。仕事をする時間に子供を預ける託児所も、日中の仕事をしている人にはまだ余地があるが、短時間で高収入を得ようとする彼女達の勤務時間に預けられる託児所の整備は進んでいない。
行政に縋ることもできず、血縁にも頼ることが出来ず、ましてやそんな境遇を助けてくれる強い絆で結ばれた友人がいるはずもなく、そんな彼女達に手を差し伸べるのは、風俗産業。若さと女性ということを、短時間の高収入に変換するその風俗店は、働き手である若い女性の実情を一番理解し、少しでも彼女達が働けるようにと手を尽くす。
それが、「寮あり、食事あり。託児所完備。シングルマザー歓迎。」という風俗店の求人広告。
仕事前には店の提携する託児所に子供を預けられるシステムを打ち出す店もあるという。
残念ながら風俗産業にとっては貧困に窮していようとも、若い女性であることがそのままビジネスでの価値となる現実。そしてその価値を最大限にする為に、店側の経営努力として、働き手の女性を確保する様々な特殊な福利厚生ではないが、働く環境を整えることが、頼ってくる人を精査して不正受給を防止しようとする行政側の生活保護ではシステム的に弾かれてしまい、何処にも行くあてが無く最終的に縋る場所になってしまっているという現代の一断面。
本当はこういう風になんとかその環境から抜け出そうと、子供の為に少しでも良い生活ができるようにと思いを持ってはいるが、それでも現状で自分の力だけではどうしようも抜け出せない多くの人にとって、本来的には力を発揮するべきの生活保護。
それが三親等まで扶助義務を拡張するとかよりも、多様なケースに多様な方法で対応できる、一定額支給から進歩した新しい形の生活保護の移行する必要があるのであろうと思わずにいられない。
この特集で取り上げられたシングルマザーの子供達は、恐らく十分な教育を得ることも出来ず、格差が再度連鎖していくことだろう。子供の教育の不公平を生んでしまう現状は、やはり社会の側に問題があると思われる。
ケースバイケースで現金を支給するのではなく、貧困者が無料で住まうことのできるソーシャル・ハウスを準備すること。もしくは似た環境の貧困者が集って住まい、互いに空いた時間で子供をみあったり、家事を分担したりと、新しいソーシャル・シェア・ハウスなんかも求める人は多そうである。
恐らくそういう政策は成果が見えにくいことと、その為に大きな手間がかかることが想像されるが、しかしこのまま現状の見えにくい貧困を社会に放置しておくことがこの国の未来に何かしら良い影響を与えるとは誰も思えない以上、やはり新しい動きが出てこないといけないのだろうと考えさせられる、素晴らしい内容のドキュメンタリーであった。
少し前の日本の様に、自分で生活を支えるほど社会の中で稼ぐことをしなくても、ある年齢までは実家でやっかいにあり、出会いかもしくは誰かの世話によって結婚相手を見つけ、その後は専業主婦として男性に養ってもらう。そんな日本の女性の漠然とした生き方が変わってきた現代。
非正規雇用で働く人の数が増え、結婚相手どころか自分一人の生活すら支えるのが難しいという層が増加した時代には、もちろん結婚相手の女性にも家計を支える手助けをしてもらおうと期待する男性が増えるのは当然。
そうなると頭では分かっているが、やはり自分だけは自分の願うような生活を保障してくれるような男性と出会って結婚できるのでは・・・と理想の世界に行き続け、結局結婚せずに独身を守り続ける女性達。それらの女性はいくら収入が少ないといっても、いくら貧困だといっても、少なくとも実家にパラサイトし、自らもそれないの収入を得て、少なからず刹那的な欲望を満足させながら生きているだろう。
今回の特集で取り上げられたのは、それらの層ではなく、シングルマザーなど子供を育てながら、生活保護も受けられず、頼れる家族もなく、なんとか自分で生きていく糧を稼がなければいけない女性達。仕事をする時間に子供を預ける託児所も、日中の仕事をしている人にはまだ余地があるが、短時間で高収入を得ようとする彼女達の勤務時間に預けられる託児所の整備は進んでいない。
行政に縋ることもできず、血縁にも頼ることが出来ず、ましてやそんな境遇を助けてくれる強い絆で結ばれた友人がいるはずもなく、そんな彼女達に手を差し伸べるのは、風俗産業。若さと女性ということを、短時間の高収入に変換するその風俗店は、働き手である若い女性の実情を一番理解し、少しでも彼女達が働けるようにと手を尽くす。
それが、「寮あり、食事あり。託児所完備。シングルマザー歓迎。」という風俗店の求人広告。
仕事前には店の提携する託児所に子供を預けられるシステムを打ち出す店もあるという。
残念ながら風俗産業にとっては貧困に窮していようとも、若い女性であることがそのままビジネスでの価値となる現実。そしてその価値を最大限にする為に、店側の経営努力として、働き手の女性を確保する様々な特殊な福利厚生ではないが、働く環境を整えることが、頼ってくる人を精査して不正受給を防止しようとする行政側の生活保護ではシステム的に弾かれてしまい、何処にも行くあてが無く最終的に縋る場所になってしまっているという現代の一断面。
本当はこういう風になんとかその環境から抜け出そうと、子供の為に少しでも良い生活ができるようにと思いを持ってはいるが、それでも現状で自分の力だけではどうしようも抜け出せない多くの人にとって、本来的には力を発揮するべきの生活保護。
それが三親等まで扶助義務を拡張するとかよりも、多様なケースに多様な方法で対応できる、一定額支給から進歩した新しい形の生活保護の移行する必要があるのであろうと思わずにいられない。
この特集で取り上げられたシングルマザーの子供達は、恐らく十分な教育を得ることも出来ず、格差が再度連鎖していくことだろう。子供の教育の不公平を生んでしまう現状は、やはり社会の側に問題があると思われる。
ケースバイケースで現金を支給するのではなく、貧困者が無料で住まうことのできるソーシャル・ハウスを準備すること。もしくは似た環境の貧困者が集って住まい、互いに空いた時間で子供をみあったり、家事を分担したりと、新しいソーシャル・シェア・ハウスなんかも求める人は多そうである。
恐らくそういう政策は成果が見えにくいことと、その為に大きな手間がかかることが想像されるが、しかしこのまま現状の見えにくい貧困を社会に放置しておくことがこの国の未来に何かしら良い影響を与えるとは誰も思えない以上、やはり新しい動きが出てこないといけないのだろうと考えさせられる、素晴らしい内容のドキュメンタリーであった。
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