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所在地 沖縄県宜野湾市普天間
主祭神 熊野権現、琉球古神道神
社格 旧無格社
本殿の様式 入母屋造
別名 普天満権現
創建 不明
機能 寺社
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琉球八社
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「世界一危険な基地」と呼ばれる米軍の普天間飛行場の脇にぽつんと取り残されたように鎮座するのが、この宜野湾市で唯一の神社でもある普天満宮(ふてんまぐう)。街を車で走っていると所々で目にする看板「普天満宮洞穴」。
「神社と関係があるのだろうか?」
と思って目的地に到着するが、ナビに従うと飛行場脇の交通量の多い幹線道路でぐるぐるさせられるだけで、神社の鳥居脇から敷地の裏側へと入っていく駐車場へはなかなか初めてでは入れないと想像する。
駐車場脇にはこんもりした丘があり、その上をうっそうとした森が多い、大音量の蝉の鳴き声に圧倒される。どうやらこの下が信仰の始まりとなった普天満宮の洞窟(普天満宮洞穴)となっているらしいが、駐車場側からはアクセスできないとの看板が。
正面に周り、鳥居を潜り、手水舎でまずは身体を清めることに。その脇ではなにやら重々しい服装に身を包んだ巫女さんの姿。気になりながらも参拝を済ませ、横の社務所で洞穴の見学希望を伝えると、予約が必要とのことで、その場でも希望を伝えることができるという。
早速記入を済ませるが、どうやら今日は毎月1日・15日に執り行われる月次祭(つきなみさい)が執り行われると言うことで、10時から30分ほどの祭典の間は洞窟への案内は行わず、それが終わってからの案内になるという。那覇までの帰りの道のりを考えるとかなりきつくなるが、恐らくここに来るのは二度とないだろうと思うと、この機会を逃すのは忍びなく、せっかくだからと拝殿内部の一角に用意された一般参拝者席に正座をし月次祭に参加することとする。
月次祭を見るのは始めての経験で、太鼓の音から始まり、宮司さんや巫女さんが拝殿へと入場し、それぞれの役割ごとに着席をし祭事が執り行われていく中で、それぞれの方の所作などに注視しながら、「君の名は」の口噛み酒のシーンを思い出す。
ちなみにこの普天間宮。様々なところで琉球八社(りゅうきゅうはっしゃ)の一つだと説明されるが、琉球八社というのは琉球王国において王府から特別の扱いを受けた8つの神社だという。そのリストは下記のとおり。
波上宮 那覇市若狭 熊野権現 琉球国新一の宮 琉球八社首座
沖宮 覇市奥武山 熊野権現
識名宮 那覇市繁多川 熊野権現
普天満宮 宜野湾市普天間 熊野権現
末吉宮 那覇市首里末吉町 熊野権現
安里八幡宮 那覇市安里 八幡神
天久宮 那覇市泊 熊野権現
金武宮 国頭郡金武町金武 熊野権現
この普天満宮への参拝で、残すところは天久宮と金武宮のみということなので、ぜひとも次回の沖縄訪問で達成したいと思いを馳せる。
そろそろ足の痺れが限界だというところで、30分の祭典も終了し、ほぼ同時に社務所で見学希望者の確認が行われ、7-8名の見学希望者が一緒になって奥の洞窟へと案内される。内部は写真撮影禁止ということであったが、ここが地元の人々の信仰の対象になったと言うのが非常によく分かる、なんとも神聖な雰囲気を持った空間を体験できる。
それほど広い空間ではないので、15分ほどでぐるりとめぐり見学を終え、社務所で巫女さんに見学終了の旨を伝えて足早に駐車場へと向かうことにする。
拝殿
月次祭(つきなみさい)の準備をする巫女さん
普天間洞穴入り口
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