推理小説など読んでいると、つくづく今まで自分が出会ってきた人というのは、社会のほんの限られた範囲の職業の人なんだと実感する。
時効間近の因縁の事件を追いかける刑事に場末の酒屋で酒を酌み交わすこともなければ、これだけ性風俗が蔓延する現代日本なのに、嫌われ松子のように意志に反して転がっていってしまう女性に出会うこともない。
そんなことを思いながら、今まで出会った人の職業を思い浮かべてみていると、今の時代の子供たちは恵まれているなぁと結論づける。
自分の将来を決めるのにある決断ポイントがあるとしたら、その時点までに知識として頭にはいっていない職業になる可能性は極めて低いだろう。それが今の時代なら、ネットでちょっと検索すれば、出るわ出るわ様々な職業ガイド。一日一職業を追って行っても、一年はかかるそのリスト。
職業の解説だけでなく、どういう人が向いているか、どうやったらなれることができるか、そして収入や勤務体系はどういう風かまで解説してくれる。中学生くらいではまればさぞや楽しかったことだろう。
そんなことで時間を費やしていると、職業ガイドで見つけた「サンタクロース」。
それによれば、
勤務時間は短くクリスマスの一日だけ。
夜から深夜にかけて活動することが多いそうです。
「サンタクロースのなり方」
不明。
一説には、お父さんやお母さんになれば、そのチャンスが与えられるとの話も。
子どもや恋人など大切な誰かがいれば、その時はやってくるそうです。
そして
サンタクロースの報酬は大切な誰かが喜んでくれる笑顔。
それが何よりの報酬となります。
と、なかなかユーモアのある解説に少々ホロッとさせられる。
そんなリストをスクロールさせながら、
「あぁ、こんな職業の人に出会って話を聞いてみたいな」
なんて思える「会いたいリスト」を心の中で作って年末を迎えることとする。
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