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所在地 兵庫県芦屋市業平町8-24
設計 坂倉準三
竣工 1963
機能 市民会館、多目的ホール
規模 地上4階、地下1階
建築面積 2,283m2
延床面積 6,913m2
構造 RC造
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1998年日本建築家協会25年賞
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いったいどれがその名称なのか、それぞれが別の場所にあるのかどうかなど、行く前はかなり混乱する建物であるが、正式には芦屋市民センターが芦屋市の運営する複合施設であり、その中には芦屋市民会館やルナ・ホールと呼ばれる多目的ホール、芦屋市立老人福祉会館などが含まれるようである。
DOCOMOMOにも選ばれているように設計されたのは1963年ですでに50年以上も昔であるが、今もしっかりと地域の人に使われながら維持されているのが良く見て取れる。前方に流れる芦屋川の対岸から見ると、まるでコンクリートの要塞のようなその威容。1963年竣工というから、その当時の全国で展開されていた市庁舎建築ラッシュの流れの中で、様々な建築家がコンクリート造の可能性の追求と、その中での日本的な表現の追及が競われていた時代を感じることができる。
建物内部に入っていくと、開口部の処理や、階段の手摺などに、効率化が成し遂げられた現代の建築産業の中では、このような手仕事の感じられる特殊なディテールを作り上げるのは、相当に困難だろうと思えるような、至極のディテールをいたるところに見ることができる。それはそこに手を添える様々な市民に優しい、設計者の心配りとぬくもりの感じられる設計である。
この街の豊かさがこの建物を現在でも使われ続け、朽ちることなく生き続けさせているのか、それともこの建築の質の高さがそれを可能にしているのかと、考えを巡らせながら次の目的地へと徐々に現代に近づいていくことにする。
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