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2017年7月8日土曜日

各国硬貨の整理


いつの間にか戸棚の一角を空き缶に詰まった各国の硬貨が占拠してかなりの時間が経つ。

「いつか整理しなければ・・・」と思いつつもほったらかしにしていたが、同じ通貨圏に再度訪れる機会が増えてきたこともあり、この機会にと重い腰を上げ、通貨ごとの国旗を印刷し、切り取って適度の大きさのジップロックに貼り付けて、その中に硬貨や紙幣と共に、公共交通機関のICカードなども一緒に保存することに。

横でテレビを見ている妻をチラチラ見ながら作業を進めるが、一度始めてしまうと、徐々に整理されて、収まるべきところに整理された紙幣やコインを眺め、戸棚に並べてしまい込むと、逆になぜ今までこれに気がつかなかったのだろうかと思うほど。

出張に行くごとにそれぞれのジップロックを持っていき、現地に到着したら財布の中身と入れ替えて、帰国したら再度入れ替えて保存しておくだけ。なんと効率がいいことか。

ユーロの袋に間違えてフランス国旗を印刷してきてしまったので、「明日にでもユーロの旗を印刷してこないと」と小声でつぶやいていると、「お、綺麗に仕分けできたね。これは次から便利だ」と横から妻が覗いてくる。

「・・・」と何も発することはせず、「次はどの袋を開けることになるのか」と少々の満足感を感じながら戸棚を閉めることにする。

2014年6月3日火曜日

不安症

本日から少々長い出張で家を空けることになる。朝早い便の為に夜が明けきらないうちにタクシーを呼んで、大きなトランクとともに出発することになる。

空港までの道すがら、ふと思う。

「あれ、日本の携帯電話入れたかな?」

トランクに入れたバックの中に入れたはずなのだが、車を止めてもらってトランクを開けるのはかなりの手間だが、空港に到着して万が一入れ忘れているのが発覚したらもう取りに戻る時間は無い。どうしよう・・・

などと少々不安になる。確実に先日読んだ奥田英朗の「イン・ザ・プール」の影響が見て取れる。「いつまでたっても」で描かれる、家のガスを止めたか不安でしょうがなくなる主人公。不安症に悩まされて何もできなくなってしまう。

出る前にリストを元に確認作業をしたから持ってきているに間違いないと自分を言い聞かせ、もう一つはたとえもって無くても誰も死ぬことは無いと開き直る。過剰な確認行為の先にまっているのは、更なる不安症に間違いない。ならばいっそ開き直って生きるしかないと自分を言い聞かせて目をつぶることにする。

2013年4月16日火曜日

筋肉痛

急な出張で上海にやって来る。

朝の5時起きで北京から杭州へ飛び、プリツカー賞を受賞した中国人建築家の代表作である美術学校を見学し、西湖を横目に無錫市まで車で移動し傑作を言われる中国庭園寄畅园を見学し、渋滞の高速を上海に向かって東洋とモダンを絶妙に融合した空間を都市の中で作り出す事に成功しているあるホテルを見学する。

皆もクタクタと見えて、かつてのオフィス・メンバーと合流しての上海料理の夕食が終わったら、流石に解散となり、せっかくの機会だからと上海で広告の仕事をしている大学時代の親友に連絡をいれてみる。

突然の連絡なので厳しいかと思っていたが、仕事が終わり次第ホテルまできてくれることに。同室のイタリア人スタッフも同じく友人夫婦に連絡をとり軽く飲みに行くというので、せっかくだから一緒に出かけることにする。

クライアントとの食事中だったという友人は22時過ぎにホテルに到着し、久々の再会を喜び合う。大都会の西北で、昭和の香りに絆されながら、村上春樹に影響を受けて過ごした大学時代。夏になる度に18切符で一緒にあちこちに行く中で、電車で一緒になったアメリカ人旅行者と拙い英語で会話をしたいたのを本当に懐かしく思いながら、何の苦も無くイタリア人達と英語で会話をする彼の姿を見ていると、互いに意味のある時間を過ごしてきたのかもなと思わずにいられない。

その当時電車の中で「筋肉痛」が英語でどういうのか分からず、とりあえず「マッスル・ペイン」と自信無しに言っていたけれども、今ではそれも確信を持って笑いあえるというのもこの年齢になった自分達へのご褒美だと思わずにいられない。

上海で建築をやっているという彼の年下の友人も駆けつけてくれて、テーブルの半分はイタリア語、こっち半分は日本語と思い思いの時間を過ごしながら、北京では考えられない屋外テラスで心地よい湿気を含んだ風に頬を撫でられながら、どんなに頑張っても今では増やすことのできない学生時代の友人のありがたさを改めて感じ入る上海の夜。