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所在地 東京都多摩市一ノ宮
主祭神 天下春命・瀬織津比咩命・伊弉諾尊・素盞嗚尊・大己貴大神・瓊々杵尊・彦火火出見尊・倉稲魂命
社格 式内社(小)論社・武蔵国一宮
別名 一宮大明神
本殿の様式 三間社流造
創建 (伝)安寧天皇18年
機能 寺社
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武蔵国巡りのなかでどうしても外せないのが一宮。旧国時代にもっとも重要な神域として崇められていた場所が現代の社会においてどのような姿を見せているのかと思っても、武蔵国一宮といってもなかなかピンとこない。調べてみると、多摩市にある小野神社(おのじんじゃ)だというので、立ち寄ることにする。
武蔵国では三宮であるさいたま市の氷川神社が近代において、非常に人気をはくし、全国規模の神社として認識されているのに対して、一宮であるこの小野神社はほとんどその存在を知られていない。これは鉄道網という新しいインフラによって地勢図が書き換えられ、人々の地理の認識が変わってしまった中で、古代から中世にかけての人の流れと、現代では大きく場所の持つ意味が変わった一つの現れであろう。
最寄り駅は京王線の聖蹟桜ヶ丘駅。駅前ロータリーから少し脇の細い道を入っていくと、住宅街の一角にいきなり現れる鳥居。恐らくこの駅を利用する多くの人も、この神社の存在に気がついていないのではないかと思う。
広域で見てみると多摩川がすぐ北側に流れており、古代においては重要な交通の要であったのかと想像するが、境内も拝殿も非常にシンプルで、各地で見てきた様々な一宮の中でも得意なポジションであるのが見て取れる。
それでもしっかりと整えられた境内の中の空間を一人拝殿に向かい、ゆっくりと手を合わせてお参りを済ませてこの武蔵国巡りも残すところあといくつかの目的地だと境内を後にする。
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