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2018年1月21日日曜日

季節の風物詩 都道府県対抗男子駅伝2018


松の内を終えたらあっという間に二十四節気最後となる大寒を向かえ、やはり一番冷え込む時期だなぁと思いながらテレビをつけると、新年の到来を告げるスポーツの風物詩の最後となる都道府県対抗駅伝の男子の大会が行われている。

駅伝ファンにとって堪らないのは、クリスマスから始まった駅伝シーズン、京都・都大路を舞台とした高校駅伝。元旦の群馬を舞台としたニューイヤー駅伝(実業団)、そして2日3日と二日に渡って東京から箱根までを往復する箱根駅伝(大学生)、それぞれで画面を彩った様々な選手が、今度はそれぞれの出身地に戻り、都道府県のチームとして今度は広島を舞台に熱い戦いを繰り広げるということで、一ヶ月近い駅伝シーズンを走馬灯の様に振り返りながら楽しめるという何とも贅沢な大会。

テレビ放送も、高校駅伝がNHKで始まり、ニューイヤー駅伝がTBS、箱根駅伝が日テレで最後に都道府県対抗駅伝でまたNHKへと一周するなんとも駅伝っぽいではないかと思いながら、広島から宮島までの海沿いの道を往復するコースを眺めながら、今度の休みは久々に広島だなと心に決めながら応援する。

最終区で見事な逆転を成し遂げた埼玉の優勝で終えた大会であったが、福岡の中学生・石田洸介の圧巻の15人抜きのシーンは、来年の高校駅伝でスーパールーキーとしてすぐに出てくるのだろうと新しい楽しみを与えてくれて、5区の高校生区間で前評判通りに区間賞を獲得したのは、高校駅伝で優勝した長野の佐久長聖高のエース・中谷雄飛。高校駅伝同様強気のレース展開を見ていると、こちらも来年の箱根駅伝に一年生選手としてでてくるのではと楽しみは膨らむばかり。

そして最終区で見事な逆転を演じた設楽悠太は青学が台頭する前の箱根駅伝で黄金時代を築いた東洋大学の中心選手。2月に開催される東京マラソンでの昨年のリベンジが期待される日本屈指の長距離ランナーであり、その実力を遺憾なく発揮した姿を見ると、東京マラソンが更に楽しみになるばかり。

京都、群馬、箱根に広島と舞台を違えながらも一年この晴れ舞台を必死に追いかけてきた選手たちが繋いだタスキ。そのタスキで描かれた様々なドラマはまた新しい一年を経て来年この場所へ新しいドラマを描きに戻ってくると思うと、スポーツという季節の風物詩に感謝しながら、花の内ボケしている頭をそろそろ日常へともしていくことにする。

福岡の中学生・石田洸介




2017年11月28日火曜日

「スタンフォード式 最高の睡眠」 西野精治 2017 ★


師走の足音が聞こえてくると、毎年の様に今年の「流行語大賞」の話題が街を駆け抜ける。そのノミネートの中の「睡眠負債」は2017年によく耳にした新語であり、特にNHKの力の入れ様は凄まじかった。


これは長年「睡眠」を研究しているアメリカのスタンフォード大学の研究者が提唱したもので、長年に渡る睡眠不足は花粉症の様に、徐々に身体に蓄積され、後に心身ともに大きな悪影響を及ぼすというもの。

新聞広告でも大きく取り上げられ、書店でも平済みされているこの著書はどうやらかなりの売れ行きの様子で、「一生付き合うものならば、この年代で見直すもの悪くないか・・・」と手に取った一冊。

テロップだらけになったテレビ番組の様に、懇切丁寧に各ページのキーポイントはボールド体のフォントに線まで引いてあるので、まず著者の意図を読み違えることは無さそうであるが、なかなか決定的なポイントがでてこなく、じりじりしながら読み進めることになる。

最終的にはこれといって目から鱗の様なことはないのであるが、大切なのは人生の中で多くの時間を費やす「睡眠」に改めて意識を払って日常を過ごすようになるということが重要なのだろうと、いつもどおりの就寝時間を目指して夜の時間を過ごすことにする。

西野精治

2017年7月30日日曜日

「ツール・ド・フランス2017 総集編」 NHK BS1 2017 ★★★



ヤン・ウルリッヒやマルコ・パンターニと、大学生時代は夜中遅くまで熱中し観戦したものだが、無敵の王者ランス・アームストロングのドーピング事件以降、なんとなく追うことをしなくなってしまっていた。が今年は初夏を北フランスで過ごしたこともあり、ふと「久々に・・・」と追うことにした今年のツール・ド・フランス。

今年はドイツのデュッセルドルフをスタート地として、三連覇を成し遂げているエース、イギリス人クリス・フルームを中心に、圧倒的なチーム力を誇るチームスカイ。

地元フランスから久々の王者を、という期待を一身に受けるロマン・バルデ (フランス)やフルームの元アシストで今はBMCのエースとして参加するリッチー・ポートに、山登りでできるだけポイントを稼ごうと虎視眈々と黄色のマイヨ・ジョーヌを伺うファビオ・アルなど、フルームの後を伺う各チームが、23日に渡りフランス中を駆け巡るレースの中で様々な駆け引きを行い、チーム力を駆使して最後はパリに戻るこのレースは、やはり抒情詩の様なドラマを引き起こす。

結局フルームの4連覇で終え、次は偉大な先人たちに並ぶ5連覇に挑戦ということで、来年も目が離せないところであるが、夏の風物詩ともいえるこのツール・ド・フランスはやはりいいもので、いつかはアルプスで、そして最後の華やかな雰囲気のパリで、ものすごいスピードで駆け抜けていく選手たちを応援したいと改めて思わずにいられない。





2015年12月5日土曜日

「NHKスペシャル|調査報告 介護危機 急増“無届け介護ハウス” 」 NHK 2015 ★★


2016年の日本。どんな都市に住んでいようとも、現役世代は親世代やその上の祖父母世代の介護問題を、現実問題として常に日常の中にあるか、すぐ横に迫っている。誰もが家族や親戚の中で、介護が必要になった高齢者をどうの施設に入れるか、また費用や待機の問題で入れることが出来るか、そしてそのやり取りにおける家族への負担を実際に体験しているはずである。

それと同時に、この10年近くで地方を巡ると大きく風景が変わったことに気がつくことになる。「こんなところに大きな施設ができたけど、なんだろう・・・」と思うような施設は大概、この様な高齢者ケア施設であることが多い。非常に控えめで、決して目立つことなく風景に溶け込もうとしているが、それでもやはり何かしらの違和感を風景に与える結果になっているのは否めない。

そんな高齢化社会が実際問題として社会の風景を変え始めた現代。政府が取った方針は、できるだけ「在宅介護」を推し進め、社会保障費を抑制しようとする政策。病院側には、患者の多くを在宅に帰さなければ診療報酬を加算しないようにして、無期限に受け入れるのではなく、できるだけ「帰宅」という結果を出させようとし、また逆に高齢者側にも比較的低予算で入所することが出来る「特別養護老人ホーム」への入所条件を厳しくすることで、現在でも多くの人が待機老人として入所街しているにもかかわらず、更に入所できない人を増やすことになっていく。

そうなると、自らの経済的負担を増やして、民間のケアハウスなどに入所しろということになるが、それには驚くほどの費用がかかるのは、恐らくどこの家庭でも既に経験済みにことであろう。何百万、何千万という費用を払ってケアをしてもらうか、それとも仕事を辞めたりやり方を帰ることで、家庭の中から誰かが介護をするか、いわゆる介護格差がより一層鮮明になることになる。

そんな状況の中ある意味必然として登場するのがこの無届け介護ハウス。その内容はいくつか異なるケースがあるが、この状況に苦しむ人々に対しての受け皿をなるべく、低予算でも十分なケアが受けられる施設を高齢者やその家族の視点から考えて社会に提供しようとし、空き家となった民家に手を入れて、共同で生活を営みながらケアを提供するというケースにおいては、政府が定める施設の設備まで完璧に満足するには相当な費用がかかってしまい無理ではあるが、実際問題として生活を営み、困っている家族の負担を軽減するための使用できる施設としてはなんとか十分であるという状態であり、その為に行政側からとしては基準を守るために改修をするなどの要求を突きつけられ、それが出来ないなら施設の運営を取り消す処分を行うなどの厳しいやり取りが行われている。

そうで無いケースは、「安かろう、悪かろう」ではないが、この状況を一つのビジネスチャンスと見込み、誰も使わなくなった建物のストックを利用して、高齢者の生活に相応しい建物として改修することなしに、とにかく家庭では面倒を見れなくなった高齢者を家から出し、その受け皿として低予算で入ることが出来る場所を提供するという施設も登場してくる。もちろん、集団が共同で生活する、更に身体の不自由な高齢者であるということを考えれば、火災など何か発生したときに大きな問題になるのは目に見えている。

だからこそ行政側もできるだけこれらの施設を取り締まろうとするが、それでも社会のいたるところに、こういうレベルの施設でも高齢者を受け入れてくれ、自分達の負担が軽減するのは非常に助かるという家庭があるというのも現実であり、彼らに上記の非常に高額な民間の受け入れ施設を許容できる経済的余裕があるかと言えば、決してそうではなく、その社会の歪が徐々に大きくなっていっている。それが現在の日本。

恐らく、今後都市部よりも地方都市の方が、この社会問題によってどんどん風景が変わり、その速度はより加速するものと想像される。それぞれの場所で生まれた人々が誰でも入れることの出来た小学校や中学校。それと同じ様に、人生の最後に誰でも低予算にて入ることの出来、そして決して贅沢ではないが必要十分なケアが受けられる終末を迎える施設はどうにかして行政側で作り運営していく、それが本当に必要な時期になってきているのだろうと想像する。

その為には、本当に税金が不必要なところに回されたり、途中で搾取されたりと消えたりすること泣く、明確にどんな使い道がされたのか、それがどんな効果をもたらしているのか、そんな風に国の運営の仕方が変わっていくことを願うばかりだと思いながらテレビを消すことにする。



2014年2月10日月曜日

クローズアップ現代 「あしたが見えない ~深刻化する“若年女性”の貧困~」 ★★★

ネットでかなり話題になっているらしい先日放送された「クローズアップ現代」の特集。格差社会が叫ばれ、連鎖する格差の中で、生涯未婚率が20%を超えてきた現代日本。

少し前の日本の様に、自分で生活を支えるほど社会の中で稼ぐことをしなくても、ある年齢までは実家でやっかいにあり、出会いかもしくは誰かの世話によって結婚相手を見つけ、その後は専業主婦として男性に養ってもらう。そんな日本の女性の漠然とした生き方が変わってきた現代。

非正規雇用で働く人の数が増え、結婚相手どころか自分一人の生活すら支えるのが難しいという層が増加した時代には、もちろん結婚相手の女性にも家計を支える手助けをしてもらおうと期待する男性が増えるのは当然。

そうなると頭では分かっているが、やはり自分だけは自分の願うような生活を保障してくれるような男性と出会って結婚できるのでは・・・と理想の世界に行き続け、結局結婚せずに独身を守り続ける女性達。それらの女性はいくら収入が少ないといっても、いくら貧困だといっても、少なくとも実家にパラサイトし、自らもそれないの収入を得て、少なからず刹那的な欲望を満足させながら生きているだろう。

今回の特集で取り上げられたのは、それらの層ではなく、シングルマザーなど子供を育てながら、生活保護も受けられず、頼れる家族もなく、なんとか自分で生きていく糧を稼がなければいけない女性達。仕事をする時間に子供を預ける託児所も、日中の仕事をしている人にはまだ余地があるが、短時間で高収入を得ようとする彼女達の勤務時間に預けられる託児所の整備は進んでいない。

行政に縋ることもできず、血縁にも頼ることが出来ず、ましてやそんな境遇を助けてくれる強い絆で結ばれた友人がいるはずもなく、そんな彼女達に手を差し伸べるのは、風俗産業。若さと女性ということを、短時間の高収入に変換するその風俗店は、働き手である若い女性の実情を一番理解し、少しでも彼女達が働けるようにと手を尽くす。

それが、「寮あり、食事あり。託児所完備。シングルマザー歓迎。」という風俗店の求人広告。

仕事前には店の提携する託児所に子供を預けられるシステムを打ち出す店もあるという。

残念ながら風俗産業にとっては貧困に窮していようとも、若い女性であることがそのままビジネスでの価値となる現実。そしてその価値を最大限にする為に、店側の経営努力として、働き手の女性を確保する様々な特殊な福利厚生ではないが、働く環境を整えることが、頼ってくる人を精査して不正受給を防止しようとする行政側の生活保護ではシステム的に弾かれてしまい、何処にも行くあてが無く最終的に縋る場所になってしまっているという現代の一断面。

本当はこういう風になんとかその環境から抜け出そうと、子供の為に少しでも良い生活ができるようにと思いを持ってはいるが、それでも現状で自分の力だけではどうしようも抜け出せない多くの人にとって、本来的には力を発揮するべきの生活保護。

それが三親等まで扶助義務を拡張するとかよりも、多様なケースに多様な方法で対応できる、一定額支給から進歩した新しい形の生活保護の移行する必要があるのであろうと思わずにいられない。

この特集で取り上げられたシングルマザーの子供達は、恐らく十分な教育を得ることも出来ず、格差が再度連鎖していくことだろう。子供の教育の不公平を生んでしまう現状は、やはり社会の側に問題があると思われる。

ケースバイケースで現金を支給するのではなく、貧困者が無料で住まうことのできるソーシャル・ハウスを準備すること。もしくは似た環境の貧困者が集って住まい、互いに空いた時間で子供をみあったり、家事を分担したりと、新しいソーシャル・シェア・ハウスなんかも求める人は多そうである。

恐らくそういう政策は成果が見えにくいことと、その為に大きな手間がかかることが想像されるが、しかしこのまま現状の見えにくい貧困を社会に放置しておくことがこの国の未来に何かしら良い影響を与えるとは誰も思えない以上、やはり新しい動きが出てこないといけないのだろうと考えさせられる、素晴らしい内容のドキュメンタリーであった。