2016年2月9日火曜日

大國魂神社(おおくにたまじんじゃ、武蔵国総社) (伝)第12代景行天皇41年 ★★★★


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所在地  東京都府中市宮町
主祭神  大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)
社格   旧官幣小社・武蔵国総社
本殿の様式 三間社流造銅板葺
別名  六所宮
創建  (伝)第12代景行天皇41年
機能  寺社
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東京五社
関東三大奇祭「くらやみ祭り」
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府中市の名前から分かるようにこの地にはかつて武蔵国の国府があったとされる。その中心地という訳で府中な訳であるが、その国府付近には総社が鎮座している。本来なら任官された役人は、一宮から二ノ宮、三宮と各地に点在する重要拠点を巡ってお参りをしていくはずであるが、あまりにそれらが遠方に位置していると、巡るだけで相当な時間がかかってしまうということもあり、国府付近に総社を鎮座し、その境内に国内の有力神社の代理となる社を建てて、この神社を参拝することで、国内の各神社を参拝したことと同等とするという慣わしになったという。

そんな訳でこの武蔵国における総社として、また国府近くにあったということもあり、歴史の中で広く親しまれ敬われてきたのがこの大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)である。現在も東京五社と呼ばれる、東京にあるといわれる1800社以上もの神社の中で格式が高いとされる5つの神社の一つとして数えられるくらい広く知られる神社である。

ちなみにその東京五社とは、日枝神社、明治神宮、靖國神社、大國魂神社、東京大神宮の五社であり、どれも誰もが一度は耳にしたことのある有名神社ばかりである。

またこの大國魂神社。関東三大奇祭として数えられる「くらやみ祭り」が開催される神社としても広く知られているという。まったく知らなかったが、5月3日から6日にかけて行われる例大祭で、かつて街の明かりを消した深夜の暗闇の中で行われていたためそう呼ばれるようになったようであるが、GWと重なることもあり、期間中は約70万人の人出となるという有名なお祭りのようである。恐らく、多摩地区出身の人にとってみれば、中学校や高校で、気になる異性をデートに誘う口実として大きな役割を果たしている重大なイベントなのだろうと勝手に想像を膨らませる。

ちなみに関東三大奇祭のほかの二つは、川崎市の金山神社における「かなまら祭り」。そして茅ヶ崎海岸での「浜降祭(はまおりさい)」だという。まったくピンとこないが、東京にいることができたら、関東近郊のこのような祭りはぜひとも一度は足を運んでみて、その季節がくるとそれぞれの祭りを思い出す季節の風物詩にさせたいものである。

広域写真を見てみると良く分かるが、恐ろしいくらいの濃い緑が相当な長さを持って周囲の住宅地によって切り取られているのが良く分かる。恐らくかつてはこのような深い自然がどこまでも広がっていたのだろうと、かつての武蔵野の風景を脳内で勝手に合成する。大鳥居の左右にはなんともシンボリックな巨木が待ち受ける。左手の一段と大きな木がご神木(大ケヤキ)のようであり、如何にもこの地で様々な歴史を見守ってきたといわんばかりの雰囲気を醸し出す。

そしてその先にどこまでも続くかのようなまっすぐな参道。自然の中で少し揺らぎながら進む参道も素晴らしいが、やはりこうした人類の意思を感じさせる人工性をもった直線は、特別な神域に入りつつあるんだと人々の心理に訴えかける作用はさすがである。

有名なしだれ桜の脇の手水舎で身を清め、隋神門を潜ってさらに神域の内側へと入っていく。非常に清らかな佇まいの拝殿に手を合わせ、左手から奥の本殿脇を進むと、奥に広がる社叢の中に入り込む。その先に待ち受けるのが、こちらもご神木として崇められる大イチョウ。やはりこうして巨木が残る神社というのは、何よりも強い力と長い歴史を感じさえてくれるものである。

武蔵国でもっとも愛され、最も信仰されてきた神社であることは間違いなく、それが現在社会の中でもしっかりと受け継がれ、地域に住まう人々の日常の一風景として溶け込んでいるのがとてもよく分かる素晴らしい神社である。





ご神木(大ケヤキ)

隋神門

御本殿
社叢
ご神木(大イチョウ)
ご神木(大イチョウ)
隋神門

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