「背の眼」の続編で、作家がモデルの主人公が今度は滋賀県の田舎の仏を彫る工房に取材にいくのだが、そこでまたまた不思議な現象に巻き込まれ、友人の心霊研究家の真備とその助手の凛の三人で再度時間を解き明かすという流れ。
目次も
第1章 笑う仏
第2章 血を流す仏
第3章 殺す仏
第4章 消える仏
第5章 生きている仏
第6章 宿る仏
第7章 最後の仏
終章 仏人を殺すか
となかなか期待を高めてくれ、明王というのは全部バラモン教の神様で、それがヒンズー教に取り入れられて、それを最澄・空海が持ち帰りそれぞれの密教の中への融合していく。
真言の五大明王である不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王。
天台の五大明王になると金剛夜叉が鳥枢沙摩(うすさま)明王に変わる。
なんてことは、仏像マニアでない限りなかなかとっかかりが無いので、またしてもフムフムと読んでしまう。
しかし、この設定。いつまでも続けられるな・・・と思いながら、安定感はあるが、それ以上のワクワク感はなくなってきたと思わずにいられない。