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2014年4月7日月曜日

聖ワシリー大聖堂 St. Basil's Cathedral イヴァン4世 1560 ★★★★


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世界遺産 1990年
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クレムリン見学を終了し、城壁を北側からぐるりと巡り赤レンガで覆われたヴァスクレセンスキー門をくぐり赤の広場へ。昼間の赤の広場はやはり多くの観光客で賑わっており、その視線の先にはなんとも愛らしい大小多くのタマネギを戴冠した聖ワシリー大聖堂(St. Basil's Cathedral)が聳えている。

オーストラリア人のランドスケープ・アーキテクトは以前内部に入ったことがあるので、先にグムでお茶をしているからと、待ち合わせ時間を決めて聖堂内部へ。

1560年にイヴァン4世が戦勝を記念し建立されたロシア正教会の大聖堂。ロシアの聖堂でもっとも美しい建物のひとつと言われ、モスクワのイメージの一つともなっている聖堂である。

その特徴は高さと大きさを変えたタマネギ状の屋根である「クーポル」。それはこの聖堂が一つの聖堂ではなく、中央の主聖堂(生神女庇護大聖堂)を8つの小さな聖堂がぐるりと取り囲むカタチを取っており、それぞれに至聖所があり、それが上部の9つの「クーポル」(タマネギ屋根)として現れている。そしてその9つのドームの全ての高さや大きさは異なっているという。

内部に入るとさすがに9つの聖堂が縦に伸びるために、平面的には9つの円形が配置され、その隙間を動線として抜けていく構造になる。円筒部分は上部から光が差し込む構造になっているが、他の動線部分は相当に暗いなっており、前方に位置する他の円筒からの光が神秘的に導いてくれる。

かなり勾配の厳しい階段を上にあがって中央の主聖堂を見学し、自分でも9つ全部めぐったのかよく分からなくなりつつ外へと向かう。幾何学的な配置と外部との関係性が見られず、完全に内部が完結した聖堂空間。祈りの空間として長い年月人々に愛されてきたというのがよく理解できる空間である。