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所在地 滋賀県大津市馬場
設計 高松伸
構造 鉄骨造
竣工 2003
機能 商業施設
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西武大津ショッピングセンターのガーデンテラスに上ると目の前の交差点の向かいに建つのがこの商業建築。tokimekiビルと言うらしいがトキメキ・ビルと書き直すとなんともキラキラ感が否めない・・・先ほどのLINKSが1990年ということで、バブルが崩壊し失われた10年をやっと抜け出たかと思いきや、トンネルはまだ続き失われた20年へ突入し始めた時期に竣工した建物ということになる。
バブルの崩壊と共に、あっさりそれまでのメタリックでバキバキの作風を捨て去り、要素が削ぎ落とされ随分とスマートな建築へと舵を切っていった中での作品。これだけ近くに存在すると、同じ建築家の作品とは思えないほどであるが、13年と言うのは建築家にとっても長い年月であるのは間違いないのであろう。
各時代の作品についてはこちらのページが良くまとめているのでぜひ参照を。
高松伸のページ
http://uratti.web.fc2.com/architecture/sin/sin.htm
鉄骨増でガラス張りの開放感に溢れた商業施設。大津の一等地の角地に建てられ、角は無柱の吹き抜け空間で更に天井は鏡面仕上げにされ、見付けを細く処理された各エレメントたちを使い、どこにでもある建築家が設計した軽い鉄骨像の建築にならないようにとあれやこれやと苦心のあとが伺える。
しかしこの角に設けられた屋外空間が一階部分でも二階部分でも有効に機能してるとは言いがたく、それ以前にこのように市の中心を担う商業施設は、それこそテナントの入れ替わりが激しく、当時であれば、「無印とスターバックスが入っている」のがおしゃれの代名詞的な感じの存在なのだと想像する。
「建築がこういう場所で出来ることというのは一体何があるのだろうか?」
この建物の肝である角部分の屋外空間。その開放感をできるだけ確保するために構造体をミニマルにしようと設けられた斜め柱。それらが接地する場所こそがこの建物の命を表すのにも関わらず、覆うように置かれる看板に、「そりゃ経済活動を考えたら、こんなの邪魔なだけだよな・・・」となんとも言えぬ気分にさせられる。
そう思いながら振り返ると見える西武大津ショッピングセンターにやはりある種の潔さを感じずにいられない。
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