2013年7月20日土曜日

高野山 金剛峯寺(こんごうぶじ) 816 ★★★★



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所在地 和歌山県伊都郡高野町高野山
山号  高野山
宗派  高野山真言宗
寺格 総本山
創建  816
開基  空海
機能  寺社
文化財 不動堂、仏涅槃図ほか(国宝)
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世界遺産
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今日一日は本格的な山道の行程となるので、ナビタイムでの表示される時間はそんなにあてにならないだろうということで、リストと走行距離を照らし合わせながら、シミュレーションを重ねて夜遅くに一つのコースに決定。

「宿の朝食を一番早い時間」とお願いすると、一番早くできるのが7時だというので、6時半に起床して荷造りし、食堂へ。田舎の宿だけあって一人だけの朝食。主人に「気をつけて」と言われて出発。

てっきり橋本から高野山に上がっていくのかと思っていたら、ナビで表示されるのは九度山からの上に上がるルート。ナビタイムで表示されるルートと違うから、たてていた予定通りには行かないなと思いながら山道へ。

この山道、最初は天気も良くなんとも気持ちのいい道と思って走っていたが、部分的に工事で道幅狭くなり、一斜線になっているのでかなり注意が必要。ぐんぐん上に上っていくと右には結構な崖が視線に入り、「しくじったら落ちるな」と緊張感を持っての運転。

出発より1時間以上走ってやっと風景がフッ開ける。一気に山の中に街に現れたという感じ。まさに天空の街。「これが空海が想像したユートピアか・・・」と思いながらも道を進む。

この高野山。一体どの規模の街か、どのくらいの寺かなかなか想像がつかない。比叡山と同様で規模が大きすぎるので、見るべき場所が沢山あるので、一体全体を見るのにどれくらい時間がかかるのか、ネットで見ている限りではなかなか理解できない。

なので昨晩宿の主人にもらった地図を見ながら話を聞いていると、およそ中の橋、一の端中心に4時間くらいかかりそうだと想像していたが、走っていると明らかに見所っぽいものが目に入ってくる。「これは見逃せないだろう」と一旦車を停めるが、やはり当初予定通りに中心地に向かって再度車を進ませ、金剛峯寺(こんごうぶじ)の向かいの駐車場に停め、地図を片手に気合を入れる。


まずは高野山。言わずもがな、空海によって開かれた真言宗の聖地。比叡山にて天台宗を開いた最澄とともに平安仏教である真言宗。空海がかつて自分が修行をした高野山に宗教的理想郷を作り上げようと青図を描き、周囲を1,000m級の山々に囲まれた標高約800mの平坦地に100ヶ寺以上の寺院が密集する、日本では他に例を見ない宗教都市が出来上がった。京都の東寺と共に、真言宗の宗教活動の拠点と、真言密教の聖地、また、弘法大師信仰の山として長い歴史の中で存在し続けた場所である。

和歌山県伊都郡高野町高野山という住所にもなっているように、山の上に完全に一つの街が出来ている。中心の通り沿いには幾つもの寺院が軒を並べる。そしてこの高野山の中心をなすのが、金剛峯寺(こんごうぶじ)。

建物は1592年に豊臣秀吉が母親の菩提のため応其上人に命じて建立した寺で、明治2年までは青巖寺と呼ばれていたという。ちなみに高野山のすべての土地は金剛峯寺の所有という。落雷により2度焼失が現在の建物は江戸末期の1863年に再建されたものという。

道を渡ってやや坂になっている参道を上がっていくが、この舗装に使われている一つ一つの石が厚くてなんとも重量感がある。惚れ惚れしながら、緩やかな坂を上がりきって山門を潜ると金剛峯寺の主殿に迎えられる。

早朝にも関わらず、主殿前には白衣に菅笠(すげがさ)の参拝者二人。お遍路さんの最終地に、同行二人(どうぎょうににん)かと思いながら邪魔をしないように静かに参拝。ちなみに同行二人とは、四国八十八箇所の霊場めぐりのお遍路さんたちにはいつでも空海(弘法大師)がついて一緒に歩いてくれている、ということらしい。

青い空に白い雲。そしての茶色の主殿。自然の中に埋もれているかのようで、なにか神社の様な雰囲気でありながら、カラッと乾いたすがすがしさ。屋根は桧皮(ひわだ)葺き桧(ひのき)の皮。

せっかくなので本坊もということで、参拝料500円を払い中に。蟠龍庭(ばんりゅうてい)を見学。日本最大の石庭らしく、白石の雲海の中を2匹の龍が奥殿の建物を護っているという。

豊臣家に縁深い寺ということもあり、主殿前に並んでいる金剛峯寺の紋(流水)と豊臣家(桐)の紋を見ながら山門を出て、少し西に移動した霊宝館へと向かう。この霊宝館。入館料は600円で、チケットを渡してくれた係りのおじさんの指にはまっていた指輪が相当にでかく、「これもまた高野山か・・・」と思いながら中に入るのだが、とにかく素晴らしい仏像を見ることが出来る。

展示も照明素晴らしく、仏像が迫ってくるかのような迫力。一人で暗い展示空間で仏像に囲まれていると、少々怖くなるくらいの雰囲気。しかしなんてカッコいいだと思いながら、しばし何百年もの昔の職人によって命を込められた仏像と時間を過ごすことにする。








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