2013年7月21日日曜日

花窟(花の窟)神社(はなのいわやじんじゃ) 不明 ★★


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所在地 三重県熊野市有馬町上地
主祭神 伊弉冉尊(いざなみのみこと)、軻遇突智尊(かぐつちのみこと)
神体 磐座
創建  不明
機能  寺社
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世界遺産
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今日はとにかく移動距離が長くなる一日。なんといっても和歌山から三重に入り、三重の一番上まで行かないといけない400キロを超える行程。できるだけ朝早くから開始する為にと6:30に起床しお風呂に入って気合を入れる。

朝食無しのプランだから、ホテルのフロントが開く一番早い7時にチェックアウト。残りメーターが2つになっているガソリンの残りが気になり、バイパスなどに乗る前に補給しておかないとと思いながらとりあえず近くのコンビニで朝食を入手。

昨晩の居酒屋で出会った男性は、この花窟神社を、「あそこは観光地ですよ」とぶった切っていたが、情報から見る限り熊野三山同様の自然信仰が深かった場所であることは間違いないと朝一番には丁度いいかなと思いながら車を飛ばす。

通りすがるガソリンスタンドがことごとく閉まっているので徐々に不安になりつつも、右手に見えてくるのは七里御浜海岸。全国渚百選にも選ばれる静かな浜辺があまりに美しいので、車を道路脇に停めてカメラを向ける。振り向くとそこには既に巨大な岩山が。

日本の森滝渚100選

脇にある公共駐車場に車をいれ、すぐそばにある一の鳥居に向かう。後ろは既にうっそうとした森が姿を覗かせており、朝一番に訪れるには格好の場所という雰囲気が伝わってくる。

緑に覆われる気持ちのよい参道を歩き、小さな手水で手を清め、建物を潜り境内へ。引きが全然取られておらず、いきなり視線を遮るかのような巨大な岩が姿を現す。視線を上に上げても、頂上が見えてこない。これだけ巨大だと長く信仰の対象になるのも納得。

この花窟神社には昨日の飛瀧神社同様、社殿が無くこの目の前の巨岩を御神体として祀っている。その高さは45mとも言われるまさに巨石。

「日本書紀」によると、皇室の祖先とされる女神天照大神(あまてらすおおみかみ)の母神である伊弉冉尊(いざなみのみこと)は、火の神・軻遇突智神(かぐつちのみこと)を産んだとき、火傷を負って死にこの地に葬られたという。

伊弉冉尊の魂を祀るため、土地の人々は花が咲く季節に花を飾り、歌い踊って祭を行うとされ、このことから「花の窟」という名前がついたという。一説には、伊弉冉尊を葬った地はおよそ西1.5キロメートル先にある産田神社(うぶたじんじゃ)であり、当社はこの火の神である軻遇突智の御陵であるともいうらしい。

さらにこの巨岩は「陰石」であり、昨日訪れた神倉神社の神体であるゴトビキ岩は「陽石」であるとして、一対をなすともいわれ、ともに熊野における自然信仰の姿をよく伝えている。

境内を進むと、目の前の巨石の下にはなにやら木に波上の紙を挟んだものが祀られている。これは御幣(ごへい)といい、神道の祭祀で用いられるもので、ここでは伊弉冊尊を祀っているという。

その御幣の前で今日はじめての拍手を打ち、後ろに回って巨石に手を触れてお参りをする。なんだか巨大なエネルギーをもらえるような気がするから不思議である。足元を見ると、なんだか大量の白い丸石。

横の看板には「絵馬石の奉納所」と書かれており、絵馬の代わりに丸い石に願い事を書いて奉納するらしい。よく見てみると、岩のところどころにある窪みにも大量の石絵馬が置かれており、「よくその高さまで届いたなぁ」と感心しながら振り向くと、そこには軻遇突智尊祀る「王子ノ窟」と御幣が。こちらも10mを越す大きな岩。

こちらにも手を合わせ参拝し、なかなか良い朝になったと思い、次は近くの大馬神社を参拝して熊野を出ようと近くを歩くお爺さんに行き道を確認するし、川沿いの道を山側に上っていくが、ナビで示される場所には遥拝所の八幡神社だけ。道沿いにある「大馬神社本宮この先」という看板を信じてひた進むと徐々に集落に入り、道幅は絶望的に狭くなる。

「これはまずい」と思いつつも引き返すタイミングを逃してしまい、どんどん集落の置くの道へ。集落も過ぎてこれからは更に山道に入っていってしまうというところで、意を決して道沿いの民家の二階にいるお爺さんに聞いてみる。

すると、「大馬神社は今来た道の途中から橋を渡って山に上がっていかないといけないけど、今は車では入れなくなってる」とのこと。お爺さんに聞かずに勘に頼ってこの道を進んでいたらどんな悲惨なことになっていたかと冷や汗をかき、この神社は縁が無かったと断念して本日午前のメインである瀧原宮へ向かって熊野街道目指して今来た道を戻ることにする。
















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