街を歩いていると、「ふわっ」と甘い香りに包まれるそんな花々がある。その代表的なものが春を知らせる沈丁花(じんちょうげ)と、秋の金木犀(きんもくせい)。
桃に木蓮に桜と、派手やかな花々が多い春の中、決して派手な見え方はしないが、その特徴的な香りで記憶の室の奥深くにずっしりと響いてくる存在感を持つのがこの春の沈丁花(じんちょうげ)。
漢字での表記は「沈丁花」。なんとも渋く重みのある名前である。桜や桃ではなく、沈丁花。口にしても心地よい、沈丁花。その花言葉は「栄光」、「不死」、「不滅」、「歓楽」、「永遠」。室町時代には中国からもたらされたといわれるこの花の放つ香りに、様々な時代の人々が何を見て、何を感じたかが透けて見えるような花言葉の数々。
視覚ではなく嗅覚に鋭く春の訪れを訴えてくるこの沈丁花の香りを逃すことなく、今年も街を歩きたいものである。
1月 梅 / 水仙
2月 梅 / 椿
3月 桃 / 沈丁花 / 白木蓮
4月 桜
5月 バラ
6月 紫陽花 / 花菖蒲
7月 向日葵 / 朝顔 / 蓮
8月 コスモス / 向日葵
9月 彼岸花 / 金木犀
10月 シクラメン / 山茶花 / 金木犀
11月 菊
12月 水仙
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