2014年2月23日日曜日

コンサート 「Gürzenich Orchestra Cologne Concert」 NCPA 2013 ★★

久しぶりのコンサート。妻と一緒に早めの夕食を済ませ、スクーターでオペラハウスへ。いつも通りメンター夫妻と合流し、互いの席を確認する。

今回のオーケストラはドイツのケルンを拠点とするギュルツェニヒ管弦楽団(Gürzenich Orchestra Köln)。そしてそれを率いるのは指揮者のマークス・ステンツ (Markus Stenz)。

そして今回のゲストは、ドイツのクラリネット奏者であるザビーネ・マイヤー(Sabine Meyer)。1959年生まれというから現在55歳。とてもそうは見えない若々しさ。音楽家には我々と違った時間が流れているのだろうと想像する。

プログラムはザビーネ・マイヤーをゲストとして招いた前半にアマデウス・モーツァルト( Amadeus Mozart)作曲の『クラリネット協奏曲イ長調K.622』(Clarinet Concerto in A major, K. 622)。

Clarinet Concerto in A major, K. 622 Wolfgang Amadeus Mozart
  1. Allegro  
  2. Adagio  
  3. Rondo: Allegro  
   Clarinet: Sabine Mayer  

1791年に作曲されたクラリネットと管弦楽のための協奏曲であり、モーツァルトの中でもかなりの人気曲ということである。ちなみにモーツァルトが作曲した唯一のクラリネットの為の協奏曲ということで、ゲストのクラリネット奏者に合わせての選曲ということだろう。

幕間を入れて後半は、リヒャルト・シュトラウス(Richard Strauss)作曲の『アルプス交響曲』(An Alpine Symphony)。モーツァルトを崇敬していたというシュトラウスなので、モーツァルトからシュトラウスという音楽的繋がりも楽しめる構成になっている。

An Alpine Symphony(アルプス交響曲), Op. 64 
  1.  Nacht (Night)  
  2.  Sonnenaufgang (Sunrise)  
  3.  Der Anstieg (The Ascent)  
  4.  Eintritt in den Wald (Entry into the Wood)  
  5.  Wanderung neben dem Bache (Wandering by the Stream)  
  6.  Am Wasserfall (At the Waterfall)  
  7.  Erscheinung (Apparition)  
  8.  Auf blumigen Wiesen (On Flowering Meadows)  
  9.  Auf der Alm (On the Alpine Pasture)  
  10. Durch Dickicht und Gestrupp auf Irrwegen  
        (Straying through Thicket and Undergrowth)  
  11. Auf dem Gletscher (On the Glacier)  
  12. Gefahrvolle Augenblicke (Dangerous Moments)  
  13. Auf dem Gipfel (On the Summit)  
  14. Vision (Vision)  
  15. Nebel steigen auf (Mists rise)  
  16. Die Sonne verdustert sich allmahlich  
        (The Sun gradually darkens)  
  17. Elegie(Elegy)  
  18. Stille vor der Sturm (Calm before the Storm)  
  19. Gewitter und Sturm, Abstieg  
        (Thunder and Storm, Descent)  
  20. Sonnenuntergang (Sunset)  
  21. Ausklang (Final Sounds)  
  22. Nacht (Night)

いつもの通り演奏開始と共にどっぷりとアルファ波に引き込まれ、横から冷たい視線を投げてくる妻の視線を感じながらも睡魔と柔らかなる格闘をしながら演奏に身を任せる。二階のサイド席なので、オーケストラを上から見下ろす形になり、チェロ奏者の中になんだか日本人っぽい男性がいるのを見つける。

後々調べると、中国人のチェリストだということが分かる。その演奏している姿を見ながら、恐らく小さい頃から国ではもの凄い才能を認められ、音楽の本場のヨーロッパに渡り、そこでも認められながら、どこかで自らの居場所を探していったのだろうと想像する。恐らく国に帰るか、それともそこで生活を続けるのか、様々な葛藤を抱えながらも今を過ごしているのだろうと勝手な想像が現実と眠りの狭間で持ち上がってくる。

演奏終了後のカーテンコールがとにかく長いのにやや疲れ気味になりながら、やっと始まったアンコールは「スターウォーズ」のテーマ曲。これには観客も大盛り上がり。やはり耳慣れた音楽を大迫力のオーケストラで演奏してもらえると、オーケストラの音の奥行がよく伝わってきて楽しめる。それにしてももう少しカーテンコールをギュッと圧縮してもらえればコンサートの余韻を楽しめるその後の夜の時間が持てるのにな・・・と思わずにいられない。

もしくはオペラハウス内か、もしくは付近に夜遅くまで営業するバーなどを併設すべきだろう。早く寝ないといけない子供はともかく、コンサートで高揚した気持ちを落ち着けるまもなく、とにかく皆出口に向かいすぐに家路につくのも、なんだか味気ない。せめて一杯引っ掛けて、「あれは良かった、これはどうだ」なんていってから帰りたいものである。

そんな訳で、メンター夫妻と相談し、市内中心の胡同エリアにできた美味しいビールを出すバーに行って軽く飲んで帰ることにする。彼らは地下鉄と乗り換えて、我々はスクーターで先乗りして喉を潤す事にする。



マークス・ステンツ (Markus Stenz)
ザビーネ・マイヤー(Sabine Meyer)
アマデウス・モーツァルト( Amadeus Mozart)
リヒャルト・シュトラウス(Richard Strauss)


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