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2017年8月8日火曜日

「ライフ」 ダニエル・エスピノーサ 2017 ★★★

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スタッフ
監督: ダニエル・エスピノーサ(Daniel Espinosa)
原題: Life
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スタッフ
デビッド・ジョーダン : ジェイク・ギレンホール(Jake Gyllenhaal)
ミランダ・ノース : レベッカ・ファーガソン(Rebecca Ferguson) 
ローリー・アダムス : ライアン・レイノルズ
ショウ・ムラカミ :  真田広之
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出発が遅れに遅れた飛行機の中。「少しでも睡眠を」と思いつつも、不安定な天候のせいで揺れが激しく、とてもじゃなく寝れないために折角だからと観た一本。

「遠い空の向こうに(October Sky)」や「ドニー・ダーコ(Donnie Darko)」で青年を演じていたジェイク・ギレンホールがすっかりいい歳の役が似合うようになったと思うと同時、自分もそれだけ歳をとったんだと理解する。

ミランダ演じるレベッカ・ファーガソン(Rebecca Ferguson) は「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション(Mission: Impossible – Rogue Nation)」や「マダム・フローレンス! 夢見るふたり(Florence Foster Jenkins)」で特徴的で妖艶な演技を見せていた女優かと改めて思い出す。


今年はエイリアン系映画が幾つかリリースされるので、どのような新しい世界観を見ることができるのかと思っていたが、ISSと呼ばれる国際宇宙ステーションで火星から持ち帰った土壌サンプルの中に、未知の生命体の細胞を発見する。

厳重に隔離されたラボ内にて様々な培養液や刺激を与えて何かしらの反応を示すか、地球外生命体への人類の希望を持ちながらけ研究を続ける6名の宇宙飛行士。その生命体があることをきっかけに成長をはじめ、驚異的な学習能力と運動能力を発揮し、次々と飛行士たちを圧倒的な力で襲い始める。

その生命体の描き方が、今までのSF映画で描かれたような既存の姿からはかなりかけ離れ、微生物と昆虫を足したような姿は、自分たちの世界観とはまったくことなりコミュニケーションが取れない圧倒的な敵。

「宇宙少年」でも描かれるISSの空間が、未知の生物に追われる閉鎖空間へと変貌する恐怖はなかなかのものであるが、何年にも渡る厳しい訓練を経て選ばれてきたエリート中のエリートである宇宙飛行士たちが、かなりパニックに陥って短絡的な行動を取るのはいかがなものかと思いつつも、タイトルどおり「ライフ(生命)」とは何かを突きつける。

つっこみどころは数々あるが、限られた出演者にCGを多用し、恐らく制作費としては他のSF映画に比べて圧倒的に少ないと思われる中、それでも地球外生命体の可能性として今までにない姿を描いたのは観る価値のある一本ではないだろうか。

ダニエル・エスピノーサ(Daniel Espinosa)

レベッカ・ファーガソン(Rebecca Ferguson) 








ジェイク・ギレンホール(Jake Gyllenhaal)

2012年10月2日火曜日

「プロメテウス」リドリー・スコット 2012 ★★★★


1979年に「エイリアン」で描いたドロドロの未来。


その世界から30年以上の時間を経て、マトリックスもアバターも見せられた後に、それでもリドリー・スコットの描く未来はどんな姿をしているのか?その興味は尽きない。

「人類はどこから来たのか?」

遺伝子工学が発達し、人類のDNAが解明されればされるほど、人類の誕生のシュミレーションが行われれば行われるほど、どこかで見つかるミッシング・リンク。それは誰かの恣意性。それの答えにあげられるのは「リング・らせん」の鈴木光司の世界か、それとも地球外生命体か。

至る所に自作に繋げようとする作為性が感じられ、単作としてはあまりにもひっかかるところが多すぎるが、30年前には想像しきれなかった未来が何だったのか?

より皮膚との距離を縮めた宇宙スーツや3次元的液晶スクリーンなど、30年前に捕らえ切れなかったのは、身体と環境とのインターフェイスが厚みを消していき、身体の拡張機能として役割がより加速することぐらいで、30年前に描いた未来がそれほど古びることなく成立していることはただただ驚くのみ。

構造物に未来性をもたらす為にはやはり巨大性に頼りつつ、古代的な単純幾何学に頼るしかないのはやや残念だったが、シリーズとしてのイメージを踏襲するのに仕方が無いのかと受け入れつつ、もう一度エイリアン・シリーズを見直さなければいけないとなと、なんだか嬉しい宿題を与えられたような一本。

これを見せられたジェームス・キャメロンは今度はどんな未来で自作のアバターに挑むのか楽しみだ。















2009年7月15日水曜日

「建築の四層構造 サステイナブル・デザインをめぐる思考」 難波和彦 ★★★



『箱の家』で知られる建築家;難波和彦。

東京大学の建築学部を卒業して、師である教授の研究室でモダニズムをしっかりと学び、クリストファー・アレグザンダーという建築理論のバックグラウンドとなる対象をしっかりと視界に収め、東京大学というアカデミズムに根を張りながら、決してぶれることのない建築思想と建築活動を行き来し、世間でどれだけ建築家がもてはやされ様とも、決してその立ち位置を間違えることなく、ただ一心に建築に進化の方向があるのなら、1mmでもいいから自分がその推進に力になりたいと言わんばかりの良心の建築家像。建築家と学者の二つのイメージを正面きって受け止める数少ない現代の建築家。

その人が人生をかけて考えてきたこと、そして「環境」というあたらなるパラダイムに入らなければいけない現代の建築に対して、どのような方向性をつけることができるか、技術の力を信じ、建築家が技術者であることを体現し、新しい社会要請に対して、新しい建築の技術の表現を模索する。様々な考えの上澄みを吸い取ったような良質本。

その中でも強烈に作者のキャラクターを現しているのが

『エイリアン』と『タイムレス』

H.R.ギーガーによって描かれた新たなる未来のイメージ。リドリー・スコットによって映像化されたバイオ・メカニズムの未来。かつて想像したピカピカ光る金属製の未来のイメージが、スターウォーズの登場によって、未来もまた汚れることを目の当たりにした人類に対して、更にバイオ・メカニズムの未来は、ハードエッジでなくドロドロとし、曖昧であるというまったく新しい未来の形を見せつける。

こういう洞察はなかなかできるものではないが、さすがは難波先生!と言わざるを得ない。

エイリアンはドロドロした未来だと指摘された後の世界を創造する我々は、一体どんな未来を頭に描きながら明日の建築を設計するのだろうか。ワクワクせずにはいられない。
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建築の四層構造 サステイナブル・デザインをめぐる思考
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