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2014年2月10日月曜日

クローズアップ現代 「あしたが見えない ~深刻化する“若年女性”の貧困~」 ★★★

ネットでかなり話題になっているらしい先日放送された「クローズアップ現代」の特集。格差社会が叫ばれ、連鎖する格差の中で、生涯未婚率が20%を超えてきた現代日本。

少し前の日本の様に、自分で生活を支えるほど社会の中で稼ぐことをしなくても、ある年齢までは実家でやっかいにあり、出会いかもしくは誰かの世話によって結婚相手を見つけ、その後は専業主婦として男性に養ってもらう。そんな日本の女性の漠然とした生き方が変わってきた現代。

非正規雇用で働く人の数が増え、結婚相手どころか自分一人の生活すら支えるのが難しいという層が増加した時代には、もちろん結婚相手の女性にも家計を支える手助けをしてもらおうと期待する男性が増えるのは当然。

そうなると頭では分かっているが、やはり自分だけは自分の願うような生活を保障してくれるような男性と出会って結婚できるのでは・・・と理想の世界に行き続け、結局結婚せずに独身を守り続ける女性達。それらの女性はいくら収入が少ないといっても、いくら貧困だといっても、少なくとも実家にパラサイトし、自らもそれないの収入を得て、少なからず刹那的な欲望を満足させながら生きているだろう。

今回の特集で取り上げられたのは、それらの層ではなく、シングルマザーなど子供を育てながら、生活保護も受けられず、頼れる家族もなく、なんとか自分で生きていく糧を稼がなければいけない女性達。仕事をする時間に子供を預ける託児所も、日中の仕事をしている人にはまだ余地があるが、短時間で高収入を得ようとする彼女達の勤務時間に預けられる託児所の整備は進んでいない。

行政に縋ることもできず、血縁にも頼ることが出来ず、ましてやそんな境遇を助けてくれる強い絆で結ばれた友人がいるはずもなく、そんな彼女達に手を差し伸べるのは、風俗産業。若さと女性ということを、短時間の高収入に変換するその風俗店は、働き手である若い女性の実情を一番理解し、少しでも彼女達が働けるようにと手を尽くす。

それが、「寮あり、食事あり。託児所完備。シングルマザー歓迎。」という風俗店の求人広告。

仕事前には店の提携する託児所に子供を預けられるシステムを打ち出す店もあるという。

残念ながら風俗産業にとっては貧困に窮していようとも、若い女性であることがそのままビジネスでの価値となる現実。そしてその価値を最大限にする為に、店側の経営努力として、働き手の女性を確保する様々な特殊な福利厚生ではないが、働く環境を整えることが、頼ってくる人を精査して不正受給を防止しようとする行政側の生活保護ではシステム的に弾かれてしまい、何処にも行くあてが無く最終的に縋る場所になってしまっているという現代の一断面。

本当はこういう風になんとかその環境から抜け出そうと、子供の為に少しでも良い生活ができるようにと思いを持ってはいるが、それでも現状で自分の力だけではどうしようも抜け出せない多くの人にとって、本来的には力を発揮するべきの生活保護。

それが三親等まで扶助義務を拡張するとかよりも、多様なケースに多様な方法で対応できる、一定額支給から進歩した新しい形の生活保護の移行する必要があるのであろうと思わずにいられない。

この特集で取り上げられたシングルマザーの子供達は、恐らく十分な教育を得ることも出来ず、格差が再度連鎖していくことだろう。子供の教育の不公平を生んでしまう現状は、やはり社会の側に問題があると思われる。

ケースバイケースで現金を支給するのではなく、貧困者が無料で住まうことのできるソーシャル・ハウスを準備すること。もしくは似た環境の貧困者が集って住まい、互いに空いた時間で子供をみあったり、家事を分担したりと、新しいソーシャル・シェア・ハウスなんかも求める人は多そうである。

恐らくそういう政策は成果が見えにくいことと、その為に大きな手間がかかることが想像されるが、しかしこのまま現状の見えにくい貧困を社会に放置しておくことがこの国の未来に何かしら良い影響を与えるとは誰も思えない以上、やはり新しい動きが出てこないといけないのだろうと考えさせられる、素晴らしい内容のドキュメンタリーであった。

2014年1月11日土曜日

欲望との付き合い方

旅行の段取りをしていると、これは非常に生活に役立つことだと理解する。
ぜひとも子供にも早い段階に教えるべきだと思わずにいられない。

予算と時間という限られたリソースの中で、どうやって自分の行きたい所を回れるか?
自分が今、幾ら持っていて、何を買いたいか?
それはつまりは欲望とどう付き合うか。

これを買えば、次の月までお小遣い無し。
それでも買うのか?それとも我慢するのか?それとも計画するのか?

大人になっても親にパラサイトする多くの社会人。
それはつまり自分ひとりが生きていくのにかかるお金を稼げない。
家屋にどれだけ、食費にどれだけ、交際費にどれだけ、自分が生きるのにどれだけのお金がかかるのか把握できない。


お小遣いが無くなったら、ひもじい思いをしていた子供時代。
それを分かっていながら「使ってしまった」と親に再度頂戴と頼めばいいのか?

欲望とどう付き合うか?
それをどうやって自ら習得しきながら大人になるのか。

欲望は自分がどれくらい所持しているかに依るが、その資金が貰う事が当たり前だった子供時代。しかし一度大人になってしまうと、今度はそれを自分で稼がなければいけない。どんなに欲望が膨らんでも、稼げる額は自分の能力次第になってしまう。

その時に、自分の能力によって稼げる金額と、自らの欲望の調整がつけられない人間は大変に苦しむ事になる。その結果、我慢し、欲望を抑制することを徐々に身につけて成長するか、もしくは簡単にお金が稼げる方法に走っていく。

簡単にお金が稼げるほど世の中甘くない。それでも努力して苦しんでお金を稼ぐ忍耐力も無いので、何かを犠牲にする事で対価を得ていく。良心や社会常識、それまでの人間関係を切り売りしながら、犯罪に手を染めてあり、風俗の世界に足を踏み入れたりと通常の労働環境では考えられない大金を手にしていく。

そうでなければ、欲望を抑える努力をしていかなければいけない。
しかし、それは教育だと思わずにいられない。
人生の中で誰かが教えなければいけないことであり、まさに「しつけ」の一つである。

色々な本で書かれているように、現代では多くの親が子供を育てる事は「良い大学」に入れることだと勘違いをし、大切なことを教えることを放棄されてきたようである。安易な親子関係を作る為に、惨めな思いをさせたくないと目先のことだけ見てお金を与えてしまう親。

しかしその行為が、近い将来子供が独立し、自分でやりくりできない様な大人をつくってしまうこと。もしくは自分が死んだ後、その子がどう生きていけばいいのか?そういうことには目を瞑り、とにかく目先の安易な親子関係に安然とする。

その反面、どんどんと社会との、そして自らの欲望とのギャップを埋められず、埋めようともせず「今」と過ごしていってしまうパラサイト達。

本当は自分で自分の欲望をやりくりできない大人になってしまうことの方がもっと惨めなのに、決してその部分には目を向けない。

そして生み出される自分ひとりのことも世話できない大人達。互いの事をケアしあって、世話しあって、共にやりくりしていかなければいけない結婚生活など出来る訳が無い。ましてやもっと手間も、お金も、時間もかかり、自分の時間を犠牲にしなければいけない子供の親となることなどは・・・

そういう子供のままの大人が増えているから、まともな教育やしつけのされない甘い子供が増殖されてしまう現代社会。問題は家族という福祉の傘の中、その実体が見えにくいこと。家族と言う枠組みの中で隠されてしまう事。

しかしこれからの世の中では、そうした欲望との付き合い方をしっかりと教えられて、自ら身の丈にあった欲望との適切な付き合い方をできる人間とそうでない人間との格差がより開いていくと勝手に想像を膨らませ、そのことを幼少期から教え込むために、夏休みにでも一人で小さな旅行の計画を立てさせることは大いに役に立つのではないかと一人考えを膨らませることにする。