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2017年10月20日金曜日

オペラ 「エフゲニー・オネーギン (Eugene Onegin)」 Wuzhen Operahouse 2017 ★


烏鎮演劇祭(乌镇戏剧节,Wuzhen Theatre Festival)の目玉公演として、主催者側から「ぜひ観ていってください」とチケットを用意してもらったため、夜のオペラハウスへ足を運ぶことに。

「どこかで聞いたことのある題目だな・・・」と思っていたが、やはりかつて北京で観たことがあるロシアオペラ。ロシアの作家、アレクサンドル・プーシキン(Alexander Pushkin)の原作で、プロダクションはモスクワに拠点を置くヴァフタンゴフ劇場(The Vakhtangov Theatre)。演出を手がけたのはリトアニア出身の演出家リマス・ トゥミナス(Rimas Tuminas)。

19;30の開演に合わせて、ほぼ満席となって観客のそのほとんどは20代前半だろうと思われる若者ばかり。この烏鎮でロシアオペラにこれだけの若者が観に来るとは・・・と少々驚きつつも、3時間半に渡る長編オペラのために、アルファ波に誘われるようにしてチャイコフスキーの音楽に身をあずける事にする。












2014年4月8日火曜日

ロシア外務省 セブンシスターズ ★★★ 1953




昨日の夜に、再度中心繁華街まで地下鉄で出て行って街を少し歩いてみるが、やはりこのモスクワ。観光客が地図を片手に歩くのはそうそう簡単ではないようである。

そうなると明日の建築巡礼も予定通りにスムースに巡れるという訳でははなさそうなので、食事をとってからさっさとホテルに戻り、グーグル・マップとIndesignを開いて、それぞれの出発地から目的地までどのように歩き、どのような交通手段を利用して、何個目のなんという頭文字の駅で降りて、それからどうやって歩いていけば到着できるかを地図に表示して項目ごとにまとめていく。

こちらで地図アプリが使えればいいが、ローミングに気を使いながら切ったり接続したりするのも忙しないので、朝から晩までの予定をびっしりPDFにして、それをiPadに入れてナビとすることにする。そんな訳でその作業に時間を取られ、就寝するのは午前3時。「明日も迷惑でなければ着いていこうかな」というオーストラリア人との予定も合わせなければいけないので、朝早くおきて一つ目のセブンシスターズポイントだけでも終わらせてしまおうと思っていたが、やはりそんなに早くは目覚めることができず、9時過ぎからモスクワ建築めぐりを開始する。

このプレゼン出張の前に、ロシア人のスタッフにモスクワで見ておいたほうが良い建築を教えてもらい、それを地図上で示してもらい、どのように巡ったほうがいいかを教えてもらうが、その後自分で調べるとやはりロシア構成主義の建築がかなり残っているらしく、それを見逃す手はないとグーグル・マップにマッピング。それをもとに、昨晩新たなるルートを作成したという訳である。

市内をぐるりと時計回りに巡っていくルートの最初の目的地は、セブンシスターズと呼ばれるスターリン・ゴシックの7つの建物の一つ、ロシア外務省。「青色から茶色へ・・・」、「乗り換えたら最後がEみたいな頭文字の方向へ・・・」となんとも原始的なナビゲーションをしながら、途中途中で進められていた地下鉄の駅の内装を写真に収めつつ目的地の駅へ到着。

地上に出たところで、今度は地図を眺めながら東西南北を確認して進む方向を決めていくのだが、こういうときにアイコンとなる建物や広場がある都市計画はありがたい。この時も駅をでたらすぐに明らかに異様な高さを誇る建物が見えて、それが目的地だと把握でき、その建物の位置関係から地図の方位を確認することができた。

このロシア外務所の建物。昨晩夜の赤の広場から周囲を見渡し、頭一つでている各地のセブンシスターズの中でも、シンデレラ城のように上に向かって上昇しながらも、次第に細くなっていく繊細な姿が一番印象的だった建物である。

建築家はゲルフレイクとミンクスで、1953年に完成している。27階建てで170mというその高さ。戦後すぐに立てられたというその時期を考えると、当時のソ連の国力を思わずにいられない。建物のに近づくと余りに高すぎその姿を十分に視界に納めるためには恐らく数百メートルは引きをとらないといけないが、都市の中にそれだけの引き空間をとることはできるはずもなく、全体像を感じることなく、面を捉えることになる。

ロシア外務省ということで、☆のモチーフがあちらこちらに掲げられている。ソビエト時代にはこの赤い星(レッドスター、 five-pointed red star)のモチーフは共産主義や社会主義などのシンボルとして使われ、五つの頂点は、労働者の手の五本の指また世界の五大陸を表すとされる。または五つの頂点がそれぞれ共産主義を指導する五つの社会集団(青年、兵士、産業労働者、農業労働者、インテリゲンチャ)を表すとも言われるという。

中国では同じ星でも「黄金の星」(ゴールドスター、Gold Star)と呼ばれる黄色の星をシンボルとして使っており、今回のロシアのコンペでも星型を採用したいたのだが、当初は5角の星型を採用していたのだが、中国人が「五角の星は社会主義国家において余りにも象徴性が強いので避けたほうがいいのでは・・・」ということで最終的に六角の星型に変えた経緯があったが、やはりこういうところで国の成り立ちが感じられるというものである。

その赤い星が掲げられた重厚な扉を入っていくと、床にも星がかたどられているのが見られる。上部に上昇するゴシックの教会建築の様な縦長の空間が見られるのかと期待していたが、どうやらロビーはせいぜい2層吹き抜け程度の空間のようである。セキュリティチェックがあり、パスを持っていないと入れないようなので、諦めて外へ。

横に回ってみてみるが、やはりここまでくると「塔」としての認識よりも、都市の中の量塊、マッスとしての認識に変わってしまうようである。そんなことを思いながら近くに位置する「プーシキンの家博物館」へと向かっていく。そこまでの通りは、なかなか活気がありつつ落ち着いていて、モスクワに到着して始めて歩いていて心地の良い道だと感じることができた。

案内が出ていないので少々苦労しながらやっと見つけたプーシキンの家博物館。ロシアで最も愛されるという詩人・作家であるアレクサンドル・プーシキンは、先日観に行ったオペラ「エフゲニー・オネーギン (Eugene Onegin)」 の作者でもある。

やっと自分の中でのロシア文学へのつながりが少しずつ出始めたので期待していたのだが、なんと今日は休館日。「ネットではそんなことは書いてなかったのに・・・」とジェスチャーで係のおじさんに伝えるが、「明日戻って来い」と言われ、ガックリ肩を落としながら、次の目的地である「メルニコフの自邸」へと歩を進めることにする。















アレクサンドル・プーシキン











2014年3月16日日曜日

オペラ 「エフゲニー・オネーギン (Eugene Onegin)」 NCPA 2014 ★★

「オネーギン、オネーゲン、オネーギン、オネーゲン」

なんとも響きが気持ちいいので、妻と二人で互いに「オネーギン」と言い合っては笑いあう。いつもの通りメンター夫妻に勧められて購入したオペラ。「コンサートよりも視覚的にも楽しめるオペラのほうがいい」という妻の要望もあり、久々に足を運んだ大きなオペラ用のホール。

この「エフゲニー・オネーギン (Eugene Onegin)」。チャイコフスキーの代表的オペラだという。チャイコフスキーといえば、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」という3大バレエかと思っていたが、オペラも手がけていたとは知らなかった。

ではその「エフゲニー・オネーギン」の原作はというと、ロシアの作家、アレクサンドル・プーシキンの韻文小説であるという。モスクワ生まれのプーシキン。19世紀初頭のロシア近代文学を支える大作家という。なんでもロシアでは最も人々に愛されている詩人であり、「我々のすべて」と言われているという。

そしてプロダクションはもちろんロシアはサンクトペテルブルクを拠点とするマリインスキー劇場(Mariinsky Theatre)。そしてオーケストラを指揮するのは現代ロシアの英雄、ワレリー・ゲルギエフ。例の小さな爪楊枝のような指揮棒の指揮者で、先日の措置・オリンピックの開会式に、オリンピックの旗を持って更新した最後の6人の一人。

そんな小さな指揮棒に導かれるように響き渡るアルファ波。その後ろから押し寄せるような睡魔と闘いながら、「一体どうしたらそんな風に遊んで暮らせるのだろうか?」とついつい疑問に思ってしまうイケメンのオネーギンの一生を見ていく。

やはり貴族が貴族として存在していた時代には、必然的にその生活を支える下部組織が存在していたことも事実であり、友人を撃ち殺してしまった事に傷つきヨーロッパを放浪したといっても、綺麗な格好で先々でパーティーに参加したりと、その放浪のイメージがまったく違う様子に、村上春樹の言葉を思い出さずにいられない。

昨年秋からどっぷりと身体と脳と浸してきたロシア文化。進めているコンペの為ではあったが、それが少しずつ点から線へと繋がってきた感じがする。次はモスクワでその線を面へと広げてできるだけ身体の中へと吸収する事にする。




マリインスキー劇場
チャイコフスキー
アレクサンドル・プーシキン
ワレリー・ゲルギエフ