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所在地 島根県雲南市木次町里方字宮崎
主祭神 素盞嗚尊
様式 大社造
社格 式内小社、旧郷社
創建 不詳
機能 寺社
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須我神社の山登りで噴出した汗が引かず、到着した斐伊神社(ひいじんじゃ)前の人気の無い空き地で風邪を引かないように着替えをする。この時点でまだ8時半なのでここまでは予定通りにこなしていることになる。気持ちを落ち着かせ一車線でまっすぐ伸びる木次線のすぐ脇に鎮座する斐伊神社(ひいじんじゃ)を参拝する。
この斐伊神社(ひいじんじゃ)、宮崎大明神とも呼ばれているそうであるが、一の鳥居をくぐるといきなり相当な急勾配の石階段。その右手には二股に分かれたとてつもない大木が目に飛び込んでくる。
勾配に立っているのでその圧迫感は更に強烈になるが、幹の表情などとにかく普通ではなく、御伽噺にでてくるような霊気を漂わせるような神木である。その上の境内はそれほど広くなく、社殿もこれといったインパクトは無い。
ただしこの斐伊神社の凄いところは、境内をでて、すぐの線路を渡ってまっすぐ100メートルほど路地を行くと右手に見えてくるこんもりとした小さな森。なんでも素戔嗚尊(スサノオ)が八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治しその8本の角を埋めた場所に杉が生え、「八本杉」をして祀られている場所であるという。
ちなみに、この八岐大蛇(ヤマタノオロチ)は「日本書紀」での表記で、「古事記」では八俣遠呂智となっているという。
更にだが、同じく「日本書紀」では素戔嗚尊(スサノオ)といい、「古事記」では須佐之男命(スサノオノミコト)と表記されており、八岐大蛇の尾から出てきた例の剣も、「日本書紀」では草薙劒(くさなぎのつるぎ)で、「古事記」では草那芸之大刀(くさなぎのたち)らしい。なんとも複雑な・・・
住宅街の中に森の一部が切り取られたような背の高い8本の杉。その杉をしたから見上げていると、なんだか自分も古代の時間にタイムスリップしたような気分に陥る。行き交う人の姿も見えないなんとものんびりとし、ひなびた感じの田舎の風景。なんだか映画に出てきそうな田園だなと思いながら、なかなか来ない電車がどんな姿かを想像しながら、再度線路をまたぐことにする。
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