そんな2017年。今年だけで既に4回目となる訪問。関わるプロジェクトのお陰で、なんとなくではあるが地理も理解できてきたが、どうしてもステアリングの前に何台ものスマホを着けて、その画面をひっきりなしに操作しながら、イヤホンで話続け、客をほったらかしにしておきながら、突然の様に「行き先はどこだっけ?」と聞いてくるこの街のタクシードライバーには本当に頭がくらくらしてくる思いがして、そんなストレスを感じるならば公共交通で移動したほうがよっぽど楽だと今後のことも考えてオクトパスカードを入手し、見れば見るほど良くできているパシフィックプレイスで脆皮焼肉を堪能し、中国銀行ビルや香港上海銀行といった学生時代に学んだ建物達を見上げ、M+に代表される開発が進むウェストカオルーン(西九龍)を中心に、21世紀にも競争力を保つ新しい都市として着々と変貌を進めつつある香港の姿を高層ビルの最上階に位置するクライアントのオフィスから見下ろしながら、30年後のこの都市の姿に想いを馳せることになる。
2017年7月9日日曜日
香港(Xiānggǎng,ほんこん) ★★
そんな2017年。今年だけで既に4回目となる訪問。関わるプロジェクトのお陰で、なんとなくではあるが地理も理解できてきたが、どうしてもステアリングの前に何台ものスマホを着けて、その画面をひっきりなしに操作しながら、イヤホンで話続け、客をほったらかしにしておきながら、突然の様に「行き先はどこだっけ?」と聞いてくるこの街のタクシードライバーには本当に頭がくらくらしてくる思いがして、そんなストレスを感じるならば公共交通で移動したほうがよっぽど楽だと今後のことも考えてオクトパスカードを入手し、見れば見るほど良くできているパシフィックプレイスで脆皮焼肉を堪能し、中国銀行ビルや香港上海銀行といった学生時代に学んだ建物達を見上げ、M+に代表される開発が進むウェストカオルーン(西九龍)を中心に、21世紀にも競争力を保つ新しい都市として着々と変貌を進めつつある香港の姿を高層ビルの最上階に位置するクライアントのオフィスから見下ろしながら、30年後のこの都市の姿に想いを馳せることになる。
2016年2月13日土曜日
佐賀関(さがのせき)
「関アジ、関サバ」とよく耳にしていたが、それがどこのものかはまったく意識しておらず、大分の佐賀関(さがのせき)で獲れるアジとサバのことで、美味しいことからブランドとして取り扱われているということなので、せっかくならばと足を伸ばしてみることにする。
この佐賀関は、元々は大分県北海部郡佐賀関町であったが、2006年に大分市に合併され現在は大分市の一部として人口およそ3000人という小さな町である。豊予海峡に面して、水温の変化が少ないことからプランクトンが豊富に発生し、そのためにこの地域で生育するサバは非常によく育つということでブランド化されていったという。
「サバやアジがブランド化?」と少々疑問に思うが、やはりこの関アジが広まるまでは非常に低価格で取引される魚であったが、この関アジ、関サバが美味しいと知られるようになり、徐々に高級ブランドとしての認知が広がり、出回るようになった偽者との差異化の為に1996年に水産品として全国初となる商標登録を行ったという。
そんな訳で地元で有名な料理屋さんに入り、妻が関サバ、自分が関アジの定食を注文し、コリコリする食感は確かになかなかのものであるが、これほどのお値段を出すものなのか・・・と主ながら、この地の名物「クロメ」の入った味噌汁をありがたくいただいて、大分へと戻ることにする。
2015年12月29日火曜日
香港(Xiānggǎng,ほんこん) ★★
中国に関わっていると何かと足を運ぶ機会があるのがこの香港(Xiānggǎng,ほんこん)。1997年にイギリスから中国へと返還がなされ、その後突然今までのシステムを変更し中国制度へと統一することによっておきる様々な軋轢を避けるために、一国二制度とし50年後の2047年まではこの香港を特別行政区として位置づけ、ソフトランディングを目指すとされている。
歴史をみても、地政学的特長より非常に重要な経由地、港としての価値を持つために、欧米から貿易の為の開港を求められたり、植民地として割譲されてきた。アジアにおける貿易の拠点として多くの富を吸い上げ、西欧へと送り届ける拠点として巨大な富の集積地、中継地として成長してきたこの街は、その背景から文化的にも西洋と東洋の鬩ぎあいの最前線として機能し、稀有な街並みを作り上げることになる。
特に香港島側に作られた、世界金融の象徴ともいえる様々な銀行などの超高層タワー郡。「100万ドルの夜景」と呼ばれ「世界三大夜景」にも常にランクインするこの香港の夜景は金に群がる人々の欲望を率直に都市の形へと変貌させて極めて直裁的な都市の姿でもある。
その夜景の美しさと金融市場の中心としての華やかな一面に対し、「文化の砂漠」とも言われるように、夜景を売りに飛んでもない値段設定をするレストランやバーや、どこにいってもそのパッケージは同じショッピングモールとその中に入っているハイブランドの数々など、数日いるだけでもその揶揄の意味合いが見えてくる都市でもある。
それでも、普段仲良くしている香港人と韓国人の夫婦に勧められた小さなお店や周辺の島々巡りの魅力と夜景好きな妻がまだ一度の足を運んだことがないということも手伝って、年末年始の休みを利用して久々に訪れることにした香港。
香港と九龍を結ぶフェリーによって、あちら側とこちら側がくっきりと分かれる街で、イスタンブールのように二つの文化圏の境目を現す都市でもあるこの香港。豊かさと貧しさが共存し、アジアと西洋が交じり合う混沌とした街並み。そんな雑踏の中で、息を止めて走り抜けたようなこの2015年を少しでも落ち着いて振り返るように数日を過ごすことにする。
2014年6月11日水曜日
城のある場所
城を築くということは、もちろん防御とか交易など様々な理由はあるのだろうが、その中には必ず居住地、自らの支配地の拠点となる場所として絶対に「心地よい」という理由はあったはずだと思っている。
つまりは城がある地域というのは、歴史の中で誰かに選ばれた場所であるということ。
ここは住まうのに心地がいい場所だ。
この場所は力を持っている。
などと誰かが何かポジティブな要素を感じ取り、「よし、ここに城と城下町を築こう」と決断されたに違いない。
しかも城を築いていた時代というのは、現代の様に「ここの土地が手に入ったので、ここの敷地に城を築こう」などというみみっちい話ではなく、広大な領地の中を歩き回り、土地に耳を傾け、場所の力を感じ取り、それを最大限に人工物である建築へと転換し領地を守り、人々にとって心理的にも視覚的にも中心となる城を作り上げていた時代である。
一番いい場所を、どれだけでも時間をかけて見つけることが出来た時間。それだけに、自然の力を感じ取る力が試された。
永く人が住んできた地球。その中で幾つかの場所が何かしらの理由があって選ばれてきた。城を見上げる我々は、その後ろに隠れる様々な理由を同時に眺めているわけである。
選ばれた場所があるということは同時に、決して選ばれることの無かった場所も数多あるということ。誰もがポテンシャルを感じることなく、誰もが心地よいと判断しなかった場所。そんな手付かずに取り残されていた場所に、現代人がやってきて、細かく切り刻み、そして開発を行っていく。
そう考えれば考えるほど、城のある街で育つことの豊かさを考えずにいられない。
城だけでなく、同じように何かしらの歴史の中で「選ばれた」という印となるものがあるのだろうと想像する。港にしても、市場にしても、様々な理由と様々な心地よさによって場所を人が発見し、手を入れていく。それが風景として次の世代に繋がっていく。
そう考えて、改めて自らの生まれ育った街、そして現在過ごす街が歴史の中で「選ばれ」てきた場所であるかを考えるざるにいられない。
つまりは城がある地域というのは、歴史の中で誰かに選ばれた場所であるということ。
ここは住まうのに心地がいい場所だ。
この場所は力を持っている。
などと誰かが何かポジティブな要素を感じ取り、「よし、ここに城と城下町を築こう」と決断されたに違いない。
しかも城を築いていた時代というのは、現代の様に「ここの土地が手に入ったので、ここの敷地に城を築こう」などというみみっちい話ではなく、広大な領地の中を歩き回り、土地に耳を傾け、場所の力を感じ取り、それを最大限に人工物である建築へと転換し領地を守り、人々にとって心理的にも視覚的にも中心となる城を作り上げていた時代である。
一番いい場所を、どれだけでも時間をかけて見つけることが出来た時間。それだけに、自然の力を感じ取る力が試された。
永く人が住んできた地球。その中で幾つかの場所が何かしらの理由があって選ばれてきた。城を見上げる我々は、その後ろに隠れる様々な理由を同時に眺めているわけである。
選ばれた場所があるということは同時に、決して選ばれることの無かった場所も数多あるということ。誰もがポテンシャルを感じることなく、誰もが心地よいと判断しなかった場所。そんな手付かずに取り残されていた場所に、現代人がやってきて、細かく切り刻み、そして開発を行っていく。
そう考えれば考えるほど、城のある街で育つことの豊かさを考えずにいられない。
城だけでなく、同じように何かしらの歴史の中で「選ばれた」という印となるものがあるのだろうと想像する。港にしても、市場にしても、様々な理由と様々な心地よさによって場所を人が発見し、手を入れていく。それが風景として次の世代に繋がっていく。
そう考えて、改めて自らの生まれ育った街、そして現在過ごす街が歴史の中で「選ばれ」てきた場所であるかを考えるざるにいられない。
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