神社は参拝時間が決まっていないのが素晴らしい。建築を見に行くのだから暗い夜には日の入りという限りがあるが、朝なら太陽が昇ってしまえばどんなに早くてもその姿を拝むことが出来る。
ということで、一日の時間を有効利用するために、9時に開く美術館にぴったしに着くようにと、先に二つの神社参拝を終える為に早朝7時にホテルを出発。
高速を飛ばして下道に下りるとそこは日本海。開け放した窓を横切っていく潮の香りを楽しみながら1時間ほどで到着。
崇拝するサイトに紹介されている神社で、なかなかの佇まいのようなので、これは見逃すことは出来ないと興奮度も高まりながらくぐる一の鳥居。
様式がありながらも、地域や建てられた年代によってそのデザインがまったく違ってしまう神社の拝殿や本殿もそうであるが、その前に鎮座する狛犬もまた同じように違ってくるのだと思わずにいられない独特のデザイン。こういうのを見ると、遊び心をふんだんに発揮して新しい息吹を吹き込もうとしていた当時の職人達の心意気に思いを飛ばさずにいられない。
二の鳥居から独特の配置をされた拝殿は茅葺屋根が何か不思議な動物の皮の様な表情をし、その後ろに聳える山から森の主でも顔を出しているかのような不思議な雰囲気を醸し出す。
その拝殿をぐるりと巡って後ろに回ると、山からの湧き水を利用した手水があり、その先にはひっそりと隠れるように本殿が控える。
日本海の潮風に晒されながら長い年月をかけて風化し、色あせた建物たちはしっかりとその奥の自然の中に溶け込んでいく様で、北の地に相応しい非常にすがすがしい境内の雰囲気を存分に味わって、次の目的地へと足を向ける。
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所在地 新潟県糸魚川市能生
創建 1515
本殿の様式 三間社流造杮葺
機能 寺社
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