旧中心地の北と南に大きな湖が広がるのがこの開封の特徴。その南の湖が包公湖。その北側に聳えるようにして湖に威厳を持って向き合っているのが開封府(开封府,kāi fēng fǔ)。
これはかつて北宋の首都であったこの都市の、行政上の中心施設を再現した歴史テーマパークというものである。この開封がかつてどのような雰囲気を持っていたのかを感じるためにぜひともと立ち寄ることにする。
延慶観から南に進むと、如何にもな赤い壁が見えてくる。小さな土産物屋が軒を並べるが一向に入り口が見えてこない。おかしいなと思いながら突き当たりまで歩いていくと、前方に湖が広がり、左をみると赤い牌坊が目に飛び込んでくる。高く聳える壁の前には広場になっており、多くの市民が集まっているのが見て取れる。
正面入口の目の前ではなんだか男性二人が取っ組み合いの揉め事を起こしており、警察もやってきてなかなかの騒動となっている。そういえば、日本では昼間からこのような騒動はなかなかお目にしないなと思いながら60元の入場料を支払い中へ。
中に入るとどこからともなく、チンドンチンドンと音がし、如何にもその北宋時代の衣装に身を包んだ役者風情の人々が楽器を弾いたり、芝居をしたりと、少々安っぽいテーマパークっぷりを楽しめる。
展示の内容も包公が活躍した場所ということで、等身大フィギュアでその当時の行政の執行状況を説明していたりと、じっくり見れば、それなりに時間をかけることが出来る場所なのだろうと思いながら、北東に位置する一番高い塔に上り、眼下に広がるテーマパークの建物群の屋根越しに見える包公湖を眺め、展示やら衣装やら人の恣意性が介在するものではなく、この風景は比較的当時のものに近いのだろうとしばし感慨に浸ることにする。
牌坊
包公湖
儀門
碑亭
正庁
清心楼
牢獄
英武楼
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