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スタッフ
監督 中村義洋
原作 伊坂幸太郎
脚本 林民夫
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出版社の社長(1953年):中村有志
ハーフじゃなかった男(1953年):岡田眞善
岡崎の叔母(1953年):浅野麻衣子
繁樹(1975年:「逆鱗」のリーダー兼ベース):伊藤淳史
五郎(1975年:「逆鱗」のヴォーカル):高良健吾
谷(1975年:レコードプロデューサー):眞島秀和
雅史(1982年:気弱な大学生):濱田岳
健太郎(1982年 / 1999年:雅史の友人):山中崇
晴子(1982年:予知をする女子大生):高橋真唯
運命の女性(1982年):大谷英子
スズキ(1999年 / 2009年:シージャック犯):芦川誠
タナカ(1999年 / 2009年:シージャック犯):野仲イサオ
麻美(2009年:シージャックに巻き込まれた女子高生 / 2012年:宇宙飛行士):多部未華子
正義の味方(2009年:コック):森山未來(少年時代:岩井進士郎)
レコード屋店長 / 岡崎の息子(2012年) / 岡崎(1975年):大森南朋(二役)
谷口(1999年 / 2012年):石丸謙二郎
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しっかりと描かれているそれぞれの物語の年代を頭に入れていかないと、流れを追いかけるのが結構な物語。結局6つの時代の話が一冊の小説「フィッシュストーリー」にて繋がっているという物語。1953年に海外の小説を翻訳して出版したいという若者と、やっと見つけた翻訳者による訳が飛んでもない出鱈目で回収されることになった小説。
1975年にはなかなか目の出ないバンド「逆鱗」が最後の一曲だけと自分達の好きな音楽で望む録音。そしてその曲が「フィッシュストーリー」。
1982年では田舎に住む大学生が合コンに向かう車の中で、都市伝説としてある曲の間奏部分に女の声が録音されているとカセットテープでかける曲が前出の「フィッシュストーリー」。
1999年では預言者によって「ノストラダムスの大予言」し示された最終日だと煽られた大衆が浜辺に集り最後の日を迎えるが、その翌日も綺麗に太陽が昇ってくる。
2009年には修学旅行中の女子高生が寝過ごすことでフェリーから降りられず、そのまま残された船中でシージャックに合うが、シェフとして同乗していた男が小さなころから父親に「お前は正義の味方になるんだ」と育てられており、悪者をやっつけて助かることに。
そして2012年。巨大な彗星が地球に近づき、街中は閑散としてこの世の終わりを迎えようとしている中、レコード屋に集る男たちは「フィッシュストーリー」の曲に耳を傾ける。テレビで流されるニュースでは、ある日本人女性化学者が解き明かした計算式によって発射されたロケットが見事に彗星に命中して危機を逃れることに。その科学者が2009年にシージャックされた際の女子高生。
という流れを時間を飛びながら描いていくので、背景を知らずに映画で始めてみるにはかなり難易度が高いのでは?と思う一作。最近多くの邦画に出演してすっかりお馴染みの顔となった濱田岳、多部未華子、森山未來、大森南朋らの安定した演技によって、突拍子も無い話であるが破綻せずに見終えることができる。
「アヒルと鴨のコインロッカー」に続いて伊坂幸太郎原作の映画化を手がけた監督の中村義洋。後に「ゴールデンスランバー」も撮影することから、伊坂幸太郎といえば、中村義洋のような感じになったが、恐らく小説を読みながら画が浮かんで気安いのだろうと想像する。
斉藤和義による主題歌「FISH STORY」は劇中バンド「逆鱗」の名によって発売されるが、これもいかにも映画全体に流れる不思議な雰囲気を漂う良い曲になっており、1982年のロケ地となった神奈川の厚木方面に向かう際には、ぜひともこの曲をかけて80年代の雰囲気を味わいたいものである。
中村義洋
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