同行者であったオーストラリア人から進められていたのがこのレッド・オクトーバー・ギャラリー(Red October Gallery)。
救世主ハリストス大聖堂のすぐ南のモスクワ川の中州に位置する地域の総称で、ソ連時代はここに有名なRed October chocolate factoryの工場があったのだが、それがモスクワ郊外に移設された為に、近年この工場跡地が、アート・ギャラリーやレストランとして再利用され、かなり活気を持ったエリアになっているという。
トレチャコフ美術館 モダンアート館からモスクワ川沿いに北上していくと、最近整備されたというモスクワ川沿いのランドスケープと設置されている屋外アートがなかなか良い風景と環境を作っているのを感じられる。暫く進むと、モスクワ川の中洲から飛び出した形になっている彫刻と、その後ろに控える工場群を見ることが出来る。
川がある街は、あちら側とこちら側と作り出し、街に差異を生み出すので美しい風景の助けとなる。しかしそこの中を実体をもった人間として歩き回るためには、川を渡る為に橋を利用しなければならない。
その道理にしたがって、目の前に見えているレッド・オクトーバーではあるが、わざわざ随分先までいって橋を渡る必要がある。歴史の中で生まれた町であるにもかかわらず、そのスケール感がなぜここまで身体的スケールからかけ離れているのかに思いを馳せながら橋に上がる階段を登ることにする。
0 件のコメント:
コメントを投稿