昨晩、朝方までかかって準備しただけあって、思ったよりも英語表記の無いモスクワの街で公共交通を乗り継ぎしながら目的地を回るのも意外をスムースに進み、予定通りに午前の目的地を見終えて、一足先に今日の夜の便で北京に戻るという同行者がそろそろホテルに戻るかな?と思って聞いてみると、「次の目的地を見たらホテルに戻る」と言う。
という訳で、iPadの自作PDF地図を眺めながら駅名や道路名を確認しながら先を行く自分の後ろに、のんびりと周囲の風景を楽しみながらついてくる同行人というスタイルで午後もスタートすることに。
そして向かったのはモスクワ市の東側にあるセブンシスターズの一つ・レニングラードホテル。午前に訪れたウクライナホテル同様に、セブンシスターズの中に二つだけあるホテルのうちの一つである。
その名前の由来は目の前に鎮座するターミナル駅・レニングラーツキー駅。市内に9つあるターミナル駅の一つであり、北のサンクトペテルブルク(旧称・レニングラード)へ向かう列車が発着する駅である。
東の玄関口にあたるこのエリアは、いくつかのターミナル駅が並び立つ。レニングラーツキー駅の東には、ヤロスラフスキー駅。これはウラジオストクや途中から南下してモンゴルのウランバートルを経由して北京まで延びているシベリア鉄道が発着する駅である。その南にはカザン行きのカザン駅。
それらのターミナルに到着した人々が駅舎から外にでてモスクワの街で始めて目にするのがこのレニングラード・ホテルの壮大なファサードということになる。しかし先ほどまでのシスターズと比べて見ると良く分かるように、高さがやや低く136メートル(26階)。加えて両脇の建物も塔がなく、ボタッとした印象。そして全体的に装飾が少なく凹凸のないノッペリした表情。
なんとか正面からカメラに収めようと歩き回るが、周囲を大きな車道が走ってしまい、どうも正面からは見上げられず、やはり駅舎から出てくる人向けにファサードが向けられているようである。そのためにこのシスターズは市の中心部から見てもそれほど認識されないのではと勝手に想像する。
現在は、ヒルトン系列のホテルとして運営されており、300室以上の客室数を誇るという。ここに車での道すがら、そろそろ一人で帰るためには地下鉄の乗換えなどを把握しないといけないということで、少々焦りながらも路線名を駅名に注意を払い始めていた同行者が、「帰り道に迷うかも知れないからそろそろ帰るよ。内容の濃いツアーに参加させてくれてありがとう」と言い残して帰っていく。
それを見送って、後ろに見えるこの地のもう一つのシスターズ目指して歩き始めることにする。
ヤロスラフスキー駅
レニングラーツキー駅
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