2014年6月4日水曜日

アカデミア美術館(Gallerie dell' Accademia) カルロ・スカルパ 1959 ★★★


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所在地  ヴェネツィア(Venezia)
設計   カルロ・スカルパ
竣工   1959
機能   学校、美術館(改修)
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カナル・グランデに架かる4本の橋の一つ・アカデミア橋。この橋を越えたらあとはLaguna Venetaと呼ばれるラグーン(潟)に入り、一気に視線が開け海に向かう気分が高まる。その名前の由来となるのはこの橋の南西に建つ、ベニス有数の観光地でもあるこのアカデミア美術館(Gallerie dell' Accademia)。

1750年にベニス出身の画家ジョヴァンニ・バッティスタ・ピアツェッタにより創設された「美術学校(アカデミア)」が由来であるが、現在では14世紀から18世紀までのヴェネツィア派絵画を中心にした膨大なコレクションが見られる美術館として使われている。

ではヴェネツィア派絵画とは何か?というといまいち分かりにくいが、流動的で色彩に富んだ画法で知られる作品のことを言うらしく、ヴェネツィアの三大画家とされるティツィアーノ、ティントレット、パオロ・ヴェロネーゼの代表作も収められているという。

事前の調査によると、ここにもこの地が生んだ偉大な建築家であるカルロ・スカルパの痕跡が見えるという。1945年から1959年にかけて行われた改修において、スカルパ建物の改修と新しい展示エリアの設計を担当したという。正面玄関のドアから、新しい階段、絵画を展示する棚など細かいところにスカルパの要素が散らばっている美術館である。

ランニング途中ではまだ開館していなかったため、4日目の午前中になんとか時間を見つけて内部を見学。どこがスカルパなのかを探す宝探しの様に館内を歩きながら、膨大なヴェネツィア派の絵画を収める館内空間を堪能する。

その手前にかかるアカデミア橋(Ponte dell'Accademia)は珍しく木製の橋となっているため調べてみると、元々は鉄で作られたが老朽化の為に一番古い石造りのリアルト橋同様に、石造りとして案を募集されたが、結局は木製の橋として1933年に完成したという。

橋を渡っていくと、手すりに幾つもの南京錠がメッセージと共にかけられているのが見受けられる。イタリア人にどういう意味なのかを聞いて見ると、「馬鹿らしいけど、数年前から流行している風習で、この橋にカップルで南京錠をかけるのが若者の間で流行っている」という。

これもまた橋をただの交通手段だけに留めておかないイタリア人の都市空間に対する感受性の高さの表れなのだろうと思いながら先を進むことにする。

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4日目午前中






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