2013年2月18日月曜日

初日

中華新年の長期休暇とはいっても戻る先の日本で動いているプロジェクトは、当然の様に打ち合わせや現場での確認があり、この一週間で行った打ち合わせやお会いした人へのメールを内容を整理し必要書類などを添付したりと、休み明けはものすごい量のコミュニケーションワークに追われることになる。

それと同時に徐々にではあるが止まっていた中国でのプロジェクトが始動する。ギシギシと音をたてながら、まだ通常のスピードになる前の下段のギアという感じで、ゆっくりとだが確実にオフィスが動き出す、そんな感じの初日。

完全にスピードに乗る前にやるべき手配をしてしまう。そうでないと、スピードが速まってからではとてもじゃないが手遅れとなる。それぞれのプロジェクトのスケジュール確認に現状把握。チームメンバーがどれくらい戻っていると新しくやってきたインターンの把握。

オペラハウスのプロジェクトはインテリア・デザインの入札が終わり、これで待った無しの状況になるというので、内部のキーとなるスペースをどうやって予算内で実現させるか担当者と頭を抱え、照明や音響などまだ解決しきれていない項目を書き出してスケジュールと照らし合わせる。

南京で進めているプロジェクトは初日よりクライアント、協力事務所、LDI(Local Design Institute)が集まって、年明け前に提出した政府への資料に対するフィードバックと、変更になったクライアントからの要望をヒアリングし、今週、来週と何を修正しないといけないかを確認し、チームメンバーに担当を振り分ける。

構造部分へのコストが膨れすぎ、全体のコストにおさまり切らないというので遅れに遅れたSDの提出を年明け前に行ったアモイで進行中のアパレル会社の新社屋。政府からのフィードバックを受けてDDに突入して行くのだが、構造コストの問題は解決し切れておらず、PMと一緒になって根本的に新しいアプローチを検討しながら、ペンディングしていたランドスケープ、照明、サイン計画、キッチン、ファサード等の各コンサルとの共同作業も再開する必要があり、その段取りに追われる。

帰国中に行った日本で進行中のプロジェクトは、すぐに概算を出せるような図面を用意する必要があるので、事前相談で指摘された数点の法的要素の確認と共に、構造設計者と一緒になって案の具体化へと進み、必要図面のリスト化を始める。

年明けから始まる二つのプロジェクトの100ページに渡るブリーフを読み込み、求められる条件を把握し、設計のイメージを膨らませるが、そのボリュームからじっくり目を通していると簡単に数時間食われる事になる。

そんな合間を見計らい、日本でお会いした方の名刺データの整理と各人への挨拶メールを終わらせて、これまた日本で行った確定申告前の会計士さんとの打ち合わせに伴い必要資料を作成してメールで送付。

そんなわけで、初日はギシギシとオフィスが本来のスピードに乗る前に、自分は普段の何倍ものスピードで物事を処理して行く事になり、気付いた時にはすっかり暗くなり、首もガチガチに凝ってしまっている。

そんな疲れをせめてほぐして貰おうと足を運ぶ馴染みのマッサージ屋。いつもの担当者に新年の挨拶をし、首の状態を見て貰うがやはり「疲れとストレス」だと。ガチガチに凝った首の側面をマッサージしてもらう。痛くて余計に力が入ってしまうが、次第に慣れてほぐれて来るにを実感しながらついには眠りに中に・・・

そんな新年初日。

今年もこのスピードに乗せられるのではなく、乗りこなすようにと心に誓う。

0 件のコメント: