2013年2月10日日曜日

牧野記念庭園 内藤廣 2010 ★

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所在地  東京都練馬区東大泉6−34−4
設計   内藤廣
竣工   2010
機能   記念館
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よくよく考えたら三連休の中日で、仕事の打ち合わせもセッティングしにくく、妻はさっさと予定を入れた友人とのランチで忙しいと言い、夕方に兄家族と川崎で落ち合うまでポッカリと時間が空いていることに気づく。

これは有効利用しないてはいけないと、近場で行ききたい建築を探し出し、それを拠点に周囲で寄り道がてらに見てこれるものも含め幾つかのルートを作成する。

レンタカーするほどでもなく、出来ればあまり馴染みのないエリアで足で歩いていけるところということで絞っていくと、練馬区と大田区のコースが生き残る。

境内でおにぎりを食べたいからと妻にお願いし、小さい紙袋をバッグの中にいれて早朝より大泉学園へ到着。

生産緑地が広がるのどかな東京西部の風景を眺めて、そんな農地の先に見える建設中の○○ハウスの建売住宅が軒を並べるのをみて、「これが東京の風景を作ってしまっているのだ」と、何とも言えない気分に陥る。

そんなうちに10分としないうちにたどり着いた牧野記念庭園。現在放映中の大河ドラマと同時期に生きた「日本の植物学の父」と呼ばれる人物の業績を讃えるという小さな記念館。

もはや現代日本建築界の良心たる存在にまでなった感のある内藤廣の作品。プロポーザル方式で仕事を取ったようだが、博士の生き方にマッチするかのように、むたらやたらに建築が主張しないとその作風どおり、豊かな自然のなかにひっそりと佇む入り口棟と奥に見える展示棟。

木の繊細さを助けるために使われるリン酸亜鉛処理された落ち着きのある色あいの金物造作。室内に関しては徹底的に木の空間とするために様々な仕掛けが施される。住宅規模で同じ詳細を要求したら、相当嫌な顔をされるだろうなと思いながらも、コンセントカバーや巾木と壁面材の取り合いを収めていく。

トイレはコンクリート造で細さを意識した金物造作で出来るだけ余計なものを見せない気配りが感じられる。

屋根と壁が二重構造になっており、環境負荷を低減しているそうだが、建物を見ている中ではその痕跡はデザインとしては表現されていないようである。

建物を出たあとは、建物の配置を決めたと言ってもよい大きな樹木をはじめとする、豊かな庭園の中をゆっくり歩き、風景の中に溶け込む建築を振り返る。

























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