2013年7月20日土曜日

高野山 奥の院 816 ★★★★


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所在地 和歌山県伊都郡高野町高野山
山号  高野山
宗派  高野山真言宗
寺格 総本山
創建  816
開基  空海
機能  寺社
文化財 不動堂、仏涅槃図ほか(国宝)
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高野山の最大の聖域、奥の院へ向かうために、一の橋の駐車場へ。

料金は一時間で600円で30分毎にプラス200円というので、係りのおばさんに「どれくらいで戻ってこれるか?」と聞いてみると、「ここからだと2キロだから、往復になると4キロになので1時間だと厳しい」とのこと。奥の院近くに無料駐車場もあるというが、昨晩泊まった宿の主人からも薦められた様に、せっかくだからここから歩くかと参道へ。

ここから奥の院までは歴史上の人物から有名企業まで多くの人物のお墓が並ぶ。中でも有名なのはやはり有名武将の墓。織田信長、石田光成から豊臣秀吉まで。とにかく多い。「彼らは全員生前から真言宗だったのか?」と思いながら、外よりも数度下がった感じのする杉木立の中先へと進む。

大きな杉の間を抜けて30分ほど歩くと道の脇になにやら小さな看板があり、おじさんがなにやら手を突っ込んで奮闘している様子。どうやら中に石が入っていて、それを段差になっている奥の部分まで持ち上げられれば幸せになれるという弥勒石らしい。高齢にも関わらずなんとか持ち上げることができ、杖で再度下に石を落としてくれたおじさん。「結構重いですよ・・・」というので、折角なのでチャレンジしてみることに。

どうやっても片手しか入らない入口から手を突っ込んでみると、結構な大きさの石が。おじさんでもできたんだから・・・と思っていたらこれが結構な重さ・・・。なんとか気合を入れて持ち上げ、上の段に乗せることができたが、後で調べると出来なかった場合は不幸になったり、よくないことが起きるとされているという。

後ろに並んでいた女性に、「結構重いですよ・・・」と忠告をしながら石を落とし更に先に進むと、見えてくるのが奥の院。高野山が聖地である所以は、この奥の院が空海の御廟でありからである。

結界を張るように流れる川にかかるのは、この世とあの世を繋ぐかのような御廟橋。この先は写真撮影は一切禁止。まさに聖域への入口。脱帽し一礼。橋を渡ると燈籠堂にたどり着く。手を合わせ、左に回って裏にたどり着くと弘法大師御廟が見えてくる。

その前には無数のロウソクの灯が焚かれている。手を合わせ静かにお祈りをし、再度お堂を回って正面に戻ってくる手前に、地下に下りていける階段が。下りていくと暗順応するまえの目に入ってくるのは、天井から吊るされた提燈と壁面いっぱいに広がる小さな光。それらが、暗い空間の中でぼうぅっと浮かぶように光る姿は、まさに幻想的。

その壁面の光に近づいて、それらが小さな仏像だと気がつくと「ブワッ」と風が吹き抜けていったような気分になる。やはりここが聖域で、何かがこの空間にいるんだと思える場所。暗闇で再度手を合わせ、ぐるりと回って地上に上がる。

懐かしい気分のする光の元、橋を渡り振り返って頭を下げる。

先ほど来たときとは何かが違ったような気分を感じながら参道を帰っていく。











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