夕方。
南京で進めているプロジェクトのメンバーであるアメリカ人が、今朝伝えた昨日の構造家との打ち合わせ内容に関して、「質問があるので下の会議室でスケッチをしてもらえないか?」と言ってくる。
「あれだけ、詳しく伝えたのに、まだ分からないのか・・・」
と、ややイライラして、「それなら、プロジェクト・アーキテクトの彼も一緒に理解する必要があるから連れてきてくれ」と、イタリア人のスタッフも一緒に下に連れて行き、再度この建物にとって一番重要なコンセプトを伝え、それを如何に構造的にも表現するのか?その為に何にプライオリティを置き、どう論理的に発展させるのか?とイライラしながらも伝える。
「来週から日本に戻ってしまうので、この部分は二人でしっかり理解してもらわないと困るから」
と念を押すと、「最後に、ここの部分に対して質問が・・・」と言ってくる。
唖然としていると、外でアドミニの中国人の女の子が、「チュン(パートナー)が呼んでいるので、すぐに上に行って」と。
しょうがないから、「また後で話すから、一度上に行って来るよ」と言い階段を上がっていくと、テーブルを囲んで待っている多くのスタッフの姿が。
「あ、やばい。これ、あれか・・・」
と気づくと、「ハッピィ、バースデー・・・」と始まってしまい、かぶせられる紙製の王冠には「Happy Birthday」と・・・
「せめてまともな格好して、髪だけでもセットしてくれば良かったなぁ」と後悔するのと同時に気がついて振り向くと、苦笑いする先ほどのアメリカ人スタッフ。
「You intended!」と言うと。
「暫く下に引き止めるようにって、頼まれちゃって・・・」と苦笑い。
「I thought that was a stupid question....」と、どうにも的を得ない質問だったと思ったんだと説明するころには、既に歌が終わりろうそくの火を吹き消すことに・・・
「兎に角、ありがとう。年齢は気にしないように!」と感謝を伝えて、ケーキを切り分けてもらう。20分ほど皆それぞれに休憩時間を過ごして内に、先ほどのイタリア人とアメリカ人に、なかなかの演技をありがとうと再度伝える感謝。
これからは、「あまりに馬鹿らしい質問」には気をつけようと心に決めながら、ケーキを平らげることにする。
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