結婚記念日などは、自分が何かをしたことを記念するタイプ。
それに対して、誕生日は自分で決めることができない。
運命によって左右されるタイプのもの。
そう考えると、記念日と呼ぶのはどうなのか?
と思わずにいられない。
記念日というよりも、ある種の区切りのようなもの。
一年に一日だけ、昨日までの一年間がどうだったのか、
それを振り返ることができる唯一の時間。
そんなことができる区切りの日は一年に数日しか存在しない。
いつもと変わらないはずのリニアな時間の流れにも関わらず、昨日を昨年に変えてしまう元旦。
同じく、昨日と今日との間に大きなギャップを生み出す新年度の開始点の4月1日。
そして誕生日。
そんな記念日ではない区切りの日。
その中でも国家や人類といった大きな枠での共有項ではない、自分特有の日であるのは唯一誕生日だけか。
なんて思いながら、妻が予約してくれた噂に聞いていたテンプル・レストランに足を運ぶ。
高い天井でとても落ち着いた雰囲気。料理も素晴らしく、こういう場所で記念日を過ごすのも、随分大人になったんだなぁと改めて重ねてきた歳に想いを馳せながら、料理を楽しむ。
春から続いたダイエットのお陰で、随分久しぶりとなったフルコースのディナーに妻もすっかり満足したようで、「明日をどう生きようか」と思いを巡らせながら、二人乗りのスクーターで胡同を抜けて家路につく。
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