我々の「食」のメンターであったインドネシア系アメリカ人の友人が、アメリカに戻る前に行ったフェアウェルで、彼女がかかっていたと言う「鍼灸」の先生を紹介してもらう。
妻も最近、自らお灸をやったりと東洋医学に何かと興味津々らしく、こちらも長年苦しむ肩こりと偏頭痛が取れるのでは?と期待をこめて電話して診てもらうことにする。
土曜日の早朝。指定されたのは胡同の一角の四合院。指定された住所の前で電話をすると「こっちこっち」と中から呼んでくれる人のよさそうなおばさん。一般的な胡同の家屋に招き入れられ、早速お茶を入れてもらいながら紹介してくれた友人のことなどあれやこれやと話をしながら、それぞれの症状を説明する。
「では、こっちのベッドで」と言われるままに薄着になりベッドに横になるが、なんといっても人生初の「鍼灸」。緊張しながら待つが、やはり針をさされた瞬間は「ビリビリ」とかなり刺激が走ったが、思ったよりも痛みは感じることはない。
「何時に寝ているか?」
と聞かれるので、
「大体24時から1時の間」
と答えると、「アイヤー、それは徹夜だよ。何て恐ろしいんだ。」と。
なんでも、人間の身体にとっては夜の11時から1時は一番大事な休息の時間であり、昼間活動して夜は休む。中国語で「排毒」といういわゆる「デトックス」の時間だと言う。つまりは身体がしっかりと休めてない状態を何年を続けているらしい。
10年以上続いた「頭痛」。日本の病院にいけば、首や肩甲骨に注射を打って筋肉を弛緩させても改善されず、中国の病院にいけば「体型不好」と言われ、週に何度もマッサージにいって何とかごまかしていたが、そのマッサージも「マッサージは一時的にリラックスされるだけで根本的な解決ではない」とのこと・・・
ちなみに「ツボ」は中国語で「穴位 xuéwèi」というらしく、頭や首が痛いと言っても、足や肘のツボを押して、「どう?痛みが無くなった?」と聞いてくるのを見ると、流石は悠久の歴史を持つ東洋医学だと思わずにいられない。
40分ほど針をしてもらい、その後ところどころマッサージされ、なんとか頭が軽くなった気がしながら、「仕事してストレスかかった時にも頭痛がなければいいけどな」と思いながら、変わりに針をされている妻を待ちながら読書をする土曜の早朝。
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