建築家の仕事と言われてもさまざまな事がある。設計事務所というのは一つの会社組織である以上、会社が持ち合わせる「営業」「人事」「総務」「経理」などの各業務内容に加えて、もちろん一番重要な「設計」という業務もこなしていかないといけない。
その「設計」業務も、あげれば切りが無いほど多岐に渡った内容が含まれる。新しいプロジェクトの敷地の中に条件を考慮してどのような建築を作り出すかのコンセプト段階から、現場でコンクリートの打設が10センチずれてしまったので、構造体を覆う断熱材を入れるスペースを確保できずにコールド・ブリッジになる部分の処理をどうするか?という現場処理まで、本当に幅広い知識と経験が必要となる職能である。
一つの建築の一つの平面図を決定するのにも、構造、面積、機能、規制、眺め。多様な要因を同時にバランスしながら、ベストの解答を見つけていかなければならない。このような作業に関しては、もちろん何人ものチームが何日もかけてやっても、ある一人が一時間でやったほうが良い結果がでるということもあったりする。それはエンジニア的な経験と知識と共に、建築家としての美的センスを同時に要する非常にバランスを要する作業であるからである。
しかし、建築事務所の日々の業務の中の大半は、上記のような作業とは別に、それでも「処理速度」が必要となる仕事が占めることとなる。
毎日必ず何かのプロジェクトのある部分に関して問題が起こる。施工図を担当するLDIから「空調の関係から、構造の荷重の問題で、地下の駐車場のレイアウトから、外装材の施工性から・・・」などと様々な理由と合わせて、「この部分はできないから設計を変えてくれ。この部分はどう処理すればいい?」と何十という問題点が送られてくる。それらは「今日中に返答をもらわないとこちらが処理しきれない」というリミットと共に。
これらの問題を如何に事務所が望むデザインを確保しながらも、条件と折り合いをつけながらどうやって解決していいか?その「処理」をするのに多くの時間が費やされる。
その問題ががどんな要因が絡み合って発生しているのか?
コスト、施行、設備、構造。何を考慮し可能性を探らなければいけないのか?
条件を把握し、可能性を洗い出し、それらの上にデザインを考慮してスケッチをしていく。
それらを与えられた時間の中で、どう仕事を進めるのか?
チームの中の誰に伝えて、どう処理するかを伝えて、いつチェックが必要かを考える。
どの部分が、外部のどのコンサルタントや協力会社とのコミュニケーションが必要になるのか?
最終的にどのような資料を誰にいつまでに渡さないといけないのか。
毎日発生し、毎日過ぎ去っていくこれらの業務は、ほぼ処理すべき仕事である。
アーティスティックな側面では決して無く建築事務所の中のエンジニア的な仕事。
そしてこの業務が建築事務所を支えるとても大切な業務でもある。
それだけに日々の多くの時間がこれらの仕事に割かれることになる。
決して指の間からこぼれ落とすことができない業務であるからこそ、どれだけ効率的に、どうやってこなしていくかを真剣に考える。与えられた時間は変わらず、その間にもたらされる問題は加速度的に増加する中で、諦めることができないのなら、唯一できるのは自らの処理速度を高めること。
毎日朝にやるべき仕事内容と、その考慮すべき項目を書き出し、カレンダーの中でスケジュール化。それぞれのプロジェクトのそれぞれの問題部分をスケッチして、何度も何度も描き直し、描いてみてはじめてて見えてくる別の問題を考慮して、再度スケッチを描いていく。
それを元に、プロジェクト・アーキテクトと話し合い、修正を加えてパートナーと確認。それをもってチームに割り振る。プロジェクトの数とその規模を考えると、毎日やるべき作業はものすごい量となる。
自分の手からこぼれ落ちてもオフィスの中のどこかの網に引っかかるようなシステムを作ることはもちろん平行して行っていくが、何よりも自らの職業的能力を高め、処理速度を加速度的に向上させていくことでしか、満足する建築への近道は無いのだと改めて認識する2013年の暮れ。
その「設計」業務も、あげれば切りが無いほど多岐に渡った内容が含まれる。新しいプロジェクトの敷地の中に条件を考慮してどのような建築を作り出すかのコンセプト段階から、現場でコンクリートの打設が10センチずれてしまったので、構造体を覆う断熱材を入れるスペースを確保できずにコールド・ブリッジになる部分の処理をどうするか?という現場処理まで、本当に幅広い知識と経験が必要となる職能である。
一つの建築の一つの平面図を決定するのにも、構造、面積、機能、規制、眺め。多様な要因を同時にバランスしながら、ベストの解答を見つけていかなければならない。このような作業に関しては、もちろん何人ものチームが何日もかけてやっても、ある一人が一時間でやったほうが良い結果がでるということもあったりする。それはエンジニア的な経験と知識と共に、建築家としての美的センスを同時に要する非常にバランスを要する作業であるからである。
しかし、建築事務所の日々の業務の中の大半は、上記のような作業とは別に、それでも「処理速度」が必要となる仕事が占めることとなる。
毎日必ず何かのプロジェクトのある部分に関して問題が起こる。施工図を担当するLDIから「空調の関係から、構造の荷重の問題で、地下の駐車場のレイアウトから、外装材の施工性から・・・」などと様々な理由と合わせて、「この部分はできないから設計を変えてくれ。この部分はどう処理すればいい?」と何十という問題点が送られてくる。それらは「今日中に返答をもらわないとこちらが処理しきれない」というリミットと共に。
これらの問題を如何に事務所が望むデザインを確保しながらも、条件と折り合いをつけながらどうやって解決していいか?その「処理」をするのに多くの時間が費やされる。
その問題ががどんな要因が絡み合って発生しているのか?
コスト、施行、設備、構造。何を考慮し可能性を探らなければいけないのか?
条件を把握し、可能性を洗い出し、それらの上にデザインを考慮してスケッチをしていく。
それらを与えられた時間の中で、どう仕事を進めるのか?
チームの中の誰に伝えて、どう処理するかを伝えて、いつチェックが必要かを考える。
どの部分が、外部のどのコンサルタントや協力会社とのコミュニケーションが必要になるのか?
最終的にどのような資料を誰にいつまでに渡さないといけないのか。
毎日発生し、毎日過ぎ去っていくこれらの業務は、ほぼ処理すべき仕事である。
アーティスティックな側面では決して無く建築事務所の中のエンジニア的な仕事。
そしてこの業務が建築事務所を支えるとても大切な業務でもある。
それだけに日々の多くの時間がこれらの仕事に割かれることになる。
決して指の間からこぼれ落とすことができない業務であるからこそ、どれだけ効率的に、どうやってこなしていくかを真剣に考える。与えられた時間は変わらず、その間にもたらされる問題は加速度的に増加する中で、諦めることができないのなら、唯一できるのは自らの処理速度を高めること。
毎日朝にやるべき仕事内容と、その考慮すべき項目を書き出し、カレンダーの中でスケジュール化。それぞれのプロジェクトのそれぞれの問題部分をスケッチして、何度も何度も描き直し、描いてみてはじめてて見えてくる別の問題を考慮して、再度スケッチを描いていく。
それを元に、プロジェクト・アーキテクトと話し合い、修正を加えてパートナーと確認。それをもってチームに割り振る。プロジェクトの数とその規模を考えると、毎日やるべき作業はものすごい量となる。
自分の手からこぼれ落ちてもオフィスの中のどこかの網に引っかかるようなシステムを作ることはもちろん平行して行っていくが、何よりも自らの職業的能力を高め、処理速度を加速度的に向上させていくことでしか、満足する建築への近道は無いのだと改めて認識する2013年の暮れ。
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