日本に生まれ、日本で育てば必然の様に身に染み付く郷土の感覚。旧国名から都道府県に変わっても、簡単に変わることがないのがその土地に住み続けてきた祖先のDNA。気候や地形によって養われる地域の性格。それが「どちらのご出身ですか?」に凝縮される。
そう考えるとその国の人を少しでも理解する為には、その国の中に存在する地域性を理解し、「出身は?」の返答に込められる様々な意味が分かる様になるのは、遅かれ早かれ通る道であろう。
その理解が無いので、いつまで経っても場所が点として理解され、白紙の地図の上に浮遊する感覚。点から少しでも線を引き出し、それを繋げて面にしていく、そんな作業。
そんな訳で昨年北京に拠点を移すのを機会に、自分で地図をトレースし、各省の境界線を描き込んでみた。その中に一つ一つ省名を入れていくがまだまだその文字が意味を持って頭に入って来るには程遠い。
仕事や旅行で行ったことのある都市があるのは、雲南や内モンゴルとかなりキャラの立っているところが多いので、必然に頭の中でも地図の上で場所が分かるが、読み方すら危ういマイナーどころもしっかり抑えていかないとということで、各省毎に地図を書き出し、出張で足を運んだ街は出来るだけ自分なりのマッピングをしていく様にと準備をしていた。
が、すっかりやりっ放しで時間は過ぎて早一年が経とうとしている折に足を運んだ遼寧省の省都・瀋陽。大連も遼寧省の都市なのかと、久々に増えたマッピングにまたやる気が立ち上がり、この省と接すののは・・・なども直感的に分かる様まで地図を身体に染み込ませるかと心に決める。
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