2013年3月3日日曜日

MAD Office Trip to Harbin Day 1

事務所も人が増え、総勢50人くらいの所帯となった我々MAD Architects。中華新年前のAnnual Dinnerの席で、「中華新年が明けたら皆で建設中のハルビン・オペラハウスの現場を見に行って、ハルビン観光やスキーなどを楽しむ社員旅行をしよう」とパートナーのマーが言い出す。


プロジェクトが複数同時進行しているので、各所員やインターンはそれぞれのチームに属して毎日を過ごすことになる。そうなるとオフィスにいながらも、他のプロジェクトのことを知る機会はなかなか少なくなってしまう。そういう意味でも、現在オフィスで進行している中でも最大級の規模とデザイン難度を誇るオペラハウスの現場を皆に見せるのは大きな意味があるだろうと想像する。

そして組まれた一泊二日のハルビン弾丸ツアー。そういえば自分の人生でも初の社員旅行か?と思い、これはいい機会だということで妻も同伴して参加する。

朝の7時に空港集合で、早速一人来てないオランダ人スタッフに連絡がつかずに問題発生。しょうがないのでほったらかしで、乗り込む飛行機。二時間ほどのフライトで降り立つハルビンはまだまだ冬真っ只中という感じで吹き付ける風も春の兆しが感じられるようになってきた北京とは比べ物にならないほど寒い。

観光バスに乗り込み一時間ほど走った後に、オペラハウスのクライアントさんがお勧めしてくれたというハルビン料理のレストランで、クライアントさんも合流してランチに。様々な国籍のスタッフがいるので、皆上司やクライアントという関係性もそんなに気にせずお酒も入ってにぎやかに。

ランチを終えると、近くのオペラハウスの現場に向かう。ここはハルビン市の北側に位置し、新たに開発の進む地区の中心となる文化公園を形作り、MADがハルビン・オペラハウスとその横にこれまた建設中のハルビン・レイバー・レクリエーション・センターの二つの建物を含んだ、公園全体の設計を担当している。

流石に雪が深く積もった冬のハルビンでは現場作業は止まっているのだが、日本ならありえないなと思いながら、クライアントの案内で皆ヘルメットも無しに建設中の建物の中に入っていく。ところどころで簡単な説明をしてあげて、今どんな問題を抱えながら設計をしているのかを伝える。来年の終わりにはここでオペラを観ることが出来るのを楽しみに次の目的地へ。

次の目的地は現場のすぐ横に位置する「东北虎林园」。いわゆる絶滅の危機に瀕している野生のトラを保護しているというトラ園。数百頭いるらしいが、中はサファリパークのようになっており、トラックに乗り込んでそれぞれに仕切られた各エリアに入って息かなりの至近距離でトラを観察することが出来る仕組み。

流石は中国というところか、入り口で鳥や羊を購入し、広い雪に染まった草原で佇む何頭ものトラが待つ中に一台のバンがやって来ては、後部座席から入り口で購入された羊を投げ出し、それに群がり、地を滴らせてむしゃぶりつくトラたちの姿をバスの窓から眺めることができるという。

かつてここを訪れたときにはそのメニューに「牛」があったのを記憶しているが、それが無くなっていたのは流石にどこかの動物愛護団体からのクレームでもあったのかと、勝手に想像する。

自然の摂理ということで、我々も鳥を数匹購入し、投げ込まれる姿に弱肉強食の食物連鎖を垣間見て、日没前にトラ園を後にして、最後の目的地であり、ハルビン市の最も有名な観光イベントでもある「ハルビン氷祭り 冰雪大世界」の会場へ向かうことにする。

赤く染まりだした夕暮れの広い空をバックに、積み上げられた氷で作り上げられた様々な彫刻作品にテンションが上がりっぱなしの妻について会場を巡る。ここでもそうだが、他のところでも社員旅行といえども皆勝手気ままに、気の合うもの同士で歩き回っている様子で、これは気を遣わなくていいやと、終始妻との二人行動。

ここもかつて来たことがあるが、その時よりも随分洗練されてきたようではあるが、日が暮れだして下がってきた気温に耐え切れず、暖房の効いた喫茶店で暖を取っていると、入り口に向かって走っていくスタッフの姿が。「何があったのか?」と聞いてみると、「寝坊して遅れていたオランダ人のスタッフが、昼ごろの便を取りハルビンについてのだけど、お金を持っていなくて入り口で入れなくて困っている」とのこと。

日本だったらいったいどれくらいの始末書を書かされるのだろう・・・と思いながら、完全に日が落ちて、ライトアップされたまた違う表情を見せる氷の彫刻を最後巡ることにする。

その後近くのレストランで、もう今日はホテルについて寝るだけということもあり、白酒やビールなども入ってワイワイと食事と会話を楽しみながら、スタッフの意外な一面を発見しつつ夕食を終えホテルに戻る。

「明日は6時に起きて食事をし、7時には出発してスキー場に向かうから寝坊しないように!」という担当者の号令と共に解散した初日の夜。





























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