2012年12月27日木曜日

ランカウイ Langkawi


建築というのはどちらかというと国境に関係なく仕事ができる分野の一つだと思っているが、それを反映するかのように建築家の友人も同じく世界中に広がることになる。

20代を海外で過ごすことの大きなメリットの一つは、独り身の気軽さから出歩くことも多くなり、その出歩く先々で知り合う様々な友人と人生に渡って付き合いができることもある。仕事・結婚・出産など人生を彩る様々な場面を共有することができる可能性があるということだが、かつて北京で知り合って、その後東京大学に国費で博士号を取得しに来た中華系マレーシア人の友人が、中華系シンガポール人と結婚するというので、半年前以上より招待を頂いていた。

こうした機会でもないと、年末年始に海外で過ごすということをなかなか正当化できないどちらかといえば古典的な家庭で育った自分に、重い腰を上げるのに十分な言い訳を与えてくれる。

そんな訳で数年前から日本でも広く知られるようになってきたマレーシア発のLCCラインAir ASIAでチケットを数ヶ月前に予約し、機内サービス無しの6時間の中距離フライトに戦々恐々としながらも、Wish Listはどうしよう?ご祝儀はどうしよう?と、文化圏の違う国の結婚式に出席する楽しさを味わいながら迎える年末。

仕事納めの日の深夜北京発の便なので、逃げるようにオフィスを抜け出し、パッキングを終わらせて、深夜1時過ぎの便目指して北京空港へ。これでもか、と言うくらいに手際の悪いチェックイン・カウンターのスタッフのせいなのか、ネットで予めチェック・インをしてこない乗客のせいなのか、どちらかは分からないが昨今まれに見るほど恐ろしく待たされたチェックイン手続きを済ませ、後ろの席で、子供二人が泣き叫び続けると言う地獄のような6時間を経て到着する早朝のマレーシアの首都クアラルンプール。

そのまま国内線へと乗り換えて向かうは、現地の友人から東海岸はこの時期はモンスーンで雨が多いからと逆に進められた西海岸北部、タイとの国境近くに浮かぶランカウイ島。

見るべき建築が無いと分かった瞬間から、旅の主導権を妻に譲渡してあったので、海とジャングルに囲まれる島で、夫婦そろって旅行直前でかかってしまった風邪が悪化し、完全にグロッキー状態だったが、マングローブをめぐったり、香辛料の強いマレーシア料理を楽しんだりと、珍しくのんびりと過ごす3日間。

熱すぎずも無く、湿気も高くもなく、じんわりと身体も頭もほぐしてくれるような空気に囲まれて、一年の疲れがほぐれて行くのを感じながらマレーシアのアイドリングに丁度よろしい島滞在。



























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