この本を読む為にともされた光。現在はそれが電気でともっているが、時代が変わればそのエネルギー源もまた変わってきた。
「オイルを握ったものが世界を制する」
この世がエネルギーに頼っている以上、それを握ったものがこの世の派遣を握るのはどの次代も変わらない。そしてどんなに他のエネルギー源がその存在感を増大してきたといっても、やはり現代を支配するのは石油。
この事実を元に構成されている現在の世界の秩序。もしこの石油の立場を怪しくさせるような新たなるエネルギー源が見つかったら一体どうなるのだろうか?しかもそれが石油のような環境に不可を与えるものでもなければ、炭素資源のような生成までに膨大な時間を要し、その埋蔵量に限りがあるものでもなければどうなるだろうか?
それは、人類にとっては新たなるパラダイムの幕開けで、誰でも安価でエネルギーを手に入れることができ、少数の産油国に左右されることなく経済活動を行える世界にとっては朗報でしかないことが、現在の利権を握っている権力者にとっては永遠に安泰だと思っていた自分の座る椅子をいきなり取り上げられる事に変わらない。そして人類の利益よりも、如何に現在の自分の利権を守りぬくか?それが至上命令へと変わっていくのに時間はかからない。
歴史上人類が繰り返してきた戦争はイデオロギーの対立か、もしくは資源を巡っての争いでしかなかったのならば、新たなるエネルギー源の発見は新たなる争いの始まりで他ならない。
「持続可能な世界へ」
その言葉が踊る昨今、必読の一冊。
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