2010年6月16日水曜日

「タイトルマッチ」 岡嶋二人 講談社文庫 1993 ★★★















ボクシングの階級はこのようになっている。

ジュニア・フライ級      48,9Kg以下
フライ級            50.8以下
バンタム級          53.5以下
ジュニア・フェザー級    57.1以下
ジュニア・ライト級      61.2以下
ジュニア・ウェルター級   63.5以下
ウェルター級         66.6以下
ジュニア・ミドル級      69.8以下
ミドル級            72.5以下
ライト・ヘビー級        79.3以下
ヘビー級            79.3以上

自分がライト・ヘビー級に属すると思うと、ダイエットの必要性を感じる・・・

元・世界王者の息子が誘拐される。その対戦相手に、同じジム所属で、義弟である琴川が世界戦に挑む。
犯人からの要求はその世界戦で、相手をノックアウトで倒せというもの。

華やかに見えるボクシングの世界の裏にある、ジム同士の政治パワーバランス。
そしてそれに翻弄される、実力だけでは世界に挑戦できないボクサー達の思い。
前日の会見、当日の軽量と刻一刻と試合開始が近づいてくる中、なかなか見えない犯人像。

本人と特定できないまま鳴らされる、試合開始のゴング。
そんな中繰り広げられる名試合。

3分という時間で刻まれるリズム。
全編に渡ってそのリズムがもたらす緊張感の感じられるテンポの良いミステリー。

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