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スタッフ
監督: スティーブン・フリアーズ
原題: Florence Foster Jenkins
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スタッフ
フローレンス・フォスター・ジェンキンス : メリル・ストリープ
シンクレア・ベイフィールド : ヒュー・グラント
コズメ・マクムーン : サイモン・ヘルバーク
キャサリン : レベッカ・ファーガソン
アグネス・スターク : ニナ・アリアンダ
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妻が「気になる・・・」と言っていた一作。諸々の事情から、日本への帰国便が違う飛行機となり、別々に過ごす機内にて、機内プログラムの中で見つけてしまう。「観てしまったら怒るだろうか。それとも向こうの機内プログラムでも上映していて観ていたりするだろうか・・・」と散々悩むが、他に目ぼしい映画が無いために、「えいやっ」と再生ボタンを押してみた一作。
何と言ってもゴールデン・グローブ賞でのスピーチにて、名指しは避けたものの、明らかにトランプ次期大統領への批判を込めた言葉で注目を浴びたメリル・ストリープが音痴のソプラノ歌手を演じる物語。妻の夢を壊さないように、マスコミを買収し、「これが素晴らしい音楽なんだ」とある種洗脳された仲間内のメンバーのみを集める続ける夫役にヒュー・グラント。
緻密に閉じられたネットワークの中で物語を完結させていたメンバーであるが、フローレンスの発案で行ったレコード録音。そしてそのレコードがラジオ局へと送られ徐々に糸が解れていくかのように、隠してきた現実がすぐそこまで迫ってくることに。
フローレンスが招待した軍人相手のコンサートでついに「王様の耳はロバの耳」と言わんばかりに、会場のあちこちから嘲笑が沸き起こり・・・という物語であるが、どうやら実際にあった話を元にしていることらしい。
人は自分が本当にこれが素晴らしいと思うから賞賛しているのではなく、権威のある人が良いといっているから、自分もそれを良いといわないと恥ずかしいのではないかという脅迫概念からそんな態度を取ってしまう。金持ちの道楽として王様の耳と見るのか、それともフェイクニュースが溢れている現代の社会に、「何をもって自らの判断を下すのか」と投げかけられたメッセージと取るかは、画面のこちらにいる人々次第というところか。
ちなみに、妻もやはり機内で観るかどうか迷った末、観たとのことで、時間差で到着した空港で感想を述べ合いながら家路へと着くことにした。
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