5月のGW明けから一ヶ月、伊勢丹新宿店のディスプレイ全面をフルにを使って行う、「グローバル・グリーン」プロジェクト。「グリーン」というキーワードを元に、200年後の世界がどのようになっているのかを、フラワー・アーティストの東信さんと、ロボット・デザイナーのフラワーロボティクス・松井龍哉さんと我々MADが一緒になって、植物の持つ様々な特性を拡張し、人間の生活が植物を媒介させどのように変化するのか、とてつもなく大きなスケールでの未来の設計という企画である。
旧約聖書の『バベルの塔』、
ピラネージの『ローマの景観』、
ルドゥーの『ショーの理想都市』、
サンテリアの『未来派』、
ブルーノ・タウトの『アルプス建築』、
バックミンスター・フラーの『フラードーム』、
アーキグラムの『フプラグイン・シティ』、
スーパースタジオの『コンティニュアス・モニュメント』、
磯崎新の『廃墟』、
大坂万博の『お祭り広場』、
菊竹清訓・黒川紀章の『メタボリズム』、
藤子・F・不二雄の『ドラえもん』、
手塚治虫の『鉄腕アトム』、
石ノ森章太郎の『サイボーグ009』、
大友克洋の『AKIRA』、
安彦良和の『機動戦士ガンダム』、
松本零士の『銀河鉄道999』、
士郎正宗の『攻殻機動隊』、
庵野秀明の『新世紀エヴァンゲリオン』、
タルコフスキーの『惑星ソラリス』、
ジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』、
フリッツ・ラングの『メトロポリス』、
キューブリックの『2001年宇宙の旅』、
ジャン=ピエール・ジュネの『ロスト・チルドレン』、
ピエール・ブールの『猿の惑星』、
スピルバーグの『マイノリティ・リポート』、
アレックス・プロヤスの『アイ,ロボット』、
宮崎駿の『ハウルの動く城』、
ピクサーの『WALL・E』、
ティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』、
リドリー・スコットの『エイリアン』『ブレードランナー』『アバター』、・・・
建築・映像・漫画・幻想関わらず、時にピカピカとしたテクノロジーに囲まれて、時に汚れた機械として、時に粘性をもったドロドロとした姿で、時に温かい自然に囲まれて、未来は人類の前に多くの希望と少なからぬ絶望として何度も何度も繰り返し姿を変えて現れる。
古代ローマのパンテオンを再建したローマ皇帝ハドリアヌス、当時最先端の宋の建築様式を採用し東大寺南大門を建造した重源、13世紀・ケルンに建ち上がりつつあった大聖堂を見上げた市民達、明治の浅草で凌雲閣から東京を見下ろした作家達、アームストロングのアポロ11号の月からの映像に魅入られた世界中の人々。彼らが心の中で見ていたものは、間違いなく希望に満ちた明るい未来であり、明日の人類がいて欲しい世界であったはずだ。
グローバリゼーションという言葉すら古臭く感じるようになった縮小したこの世界において、それでも子供も大人もワクワクできるような、新しい未来のヴィジョンを「効率化するテクノロジー」としてではなく、「拡張する身体のインターフェイス」としてのグリーンという断面で切ることによって、本気で考えてみたこのプロジェクト。
5月の新宿伊勢丹前で、ぜひ足をとめてもらい、ワクワクしてもらえれば幸いです。
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